挽家用裏地付き巾着袋・挽家袋の製作

唐物茶入の挽家袋は、前々から某百貨店の茶道具売り場で製作を約束していました。

直ぐに依頼せずにいたため、業者が入れ替わってしまったのかは分かりませんが、その約束は実質的に無効となってしまいました。

そして、仕覆の製作は、職人が減っていることもあり、工賃が上がってきているように思われます。

そこで、裏地付き巾着袋の作り方が分かったので、自分で作ることにしました。

drawstring-bag-for-hikiya

 

外注用に茜色の時代印度更紗を用意していましたが、技術が未熟であるので自作でこれを使うのは止め、今様の木綿欧州更紗を使うことにしました。

表地は、フランスのソレイアード生地であるジャハーンギール アーモンドグリーン、裏地は、イギリスのリバティ生地であるスターズ・アンド・ストライプスを採択しました。

唐物茶入関連の袋物において、一貫性のあるトータルコーディネイトをしてみました。

 

ジャハーンギール(Jahangir)(1569年-1627年)はムガル帝国の第4代皇帝の名で、そこから生地の名が取られています。

2020 Spring「Retrospective -回顧-」のソレイアード生地で、このシリーズは既に売り切れとなっているようです。

直ぐに着手することがいかに大事か、今回の挽家袋の件でよく理解できました。

 

完成後、約100年前のイタリアのヴェネチアンビーズを紐に付けました。

黒柿唐木挽家を作ってもらってから10年以上が経ちましたが、漸く挽家袋に収まりました。

唐物茶入も次第が徐々に整ってきました。

 

皆様も何か製作されてみてはいかがでしょうか。

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