この週末9/27(日)に司法書士試験が開催されますね。今年から試験会場が大幅に少なくなる事に加えて、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、試験時期も4ヶ月近く延期になりました。受験生の方々にとっては大変な年になったと思います。

 

厳しい環境の中で本試験を迎える事になるのですが、1年に1回しか訪れない試験ですので、是非、今までの学習の成果を発揮して頑張ってもらいたいと思います。

 

本試験は、午前2時間、午後3時間、合計5時間の間に、択一70問、記述2問の膨大な問題を解かなければいけないという厳しい試験です。手際良くやらないと合格できないと思います。ちょっとしたミスが命取りになります。

 

受験生の皆さんに対するアドバイスとしては、「平常心を保つ」事です。単に、記憶している事を思い出して回答するという問題もあるのですが、ちょっと捻った問題もあります。見た事もない知識や問われ方をする事もあります。特に記述では、その可能性が大です。

 

試験問題ですから、必ず模範解答があって、予備校の先生に聞けば教えてもらえるのですが、本試験の会場ではそんな事はできません。自分で考えて回答しなければなりません。司法書士になって、お客さんから仕事を受任した時、分からない事があっても先生に尋ねる事ができないという状況に似ています。ですから、まずは自分で考えて「こういう根拠だから結論はこうなる」と判断しなといけないのです。

 

例えば、根抵当権の元本が確定するのかしないのか? 元本が確定すると思わせる(誤解させる)様な、紛らわしい事実が記載されている事もあります。これをはずすと大崩壊してしまう事もあります。こんな時は、基本に戻って、元本確定自由の一つ一つに該当するのかしないのかを冷静にチェックして行く訳です。

 

実は、私、平成28年度に合格したのですが、平成26年度の試験で、同じ様な論点を間違ったという体験もしております。知識不足が主原因ですが、分からない問題に遭遇して焦ってしまったという一面もあります。冷静に考えれば道が開ける場合もあります。また自分が悩むという事は、他の受験生も同様に悩んでいる可能性も高いです。

 

現場で何とか平常心を取り戻して、冷静な判断ができる事を祈っています。