シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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カラヤンのバルトーク

2020年04月10日 | カリスマは死せず
上左から『管弦楽のための協奏曲』(51年モノ録音 フィルハーモニア管 EMI)、『弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽』(57年 BPO EMI・Warner)、『管弦楽の …』(65年※ BPO DG このジャケは個人的に好きではない)。 下左から『弦チェレ』(69年※ BPO DG)、『管弦楽の …』(74年 BPO EMI)、そして 別に保有する DG 編集版 CD では2曲 (※) を収録、このジャケ・デザインは曲目にぴったりです。
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カラヤンがバルトークを?と聞くと、あんまり演奏してなさそうですが、”録音の虫” カラヤンは『オケコン』を3度、『弦チェレ』を3度録音しています。

冒頭ジャケには載せなかったのですが、(というより ジャケ写真が見つからなかった) 49年 SP 盤の『弦チェレ』(フィルハーモニア管 EMI) があります。

バルトーク『管弦楽のための協奏曲』の BPO 演奏はベルリン録音です。 ただ EMI と DG とでは録音会場が違います。 この曲は、ライナー・シカゴ響 (55)、ドラティ・ロンドン響 (62)、プレヴィン・LA 管 (88) を保有していますが、どれも立派で甲乙付けがたい演奏ばかりです。

『オケコン』の印象は20世紀の音楽らしく、あんまり親しみやすいメロディではないですね。 曲の成立過程も、作曲家がどんな状態にあったのかを想像させるようで、明るい曲調が少なく、相当に落ち込んでいたようなものを感じさせますね。
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『弦チェレ』についてのエピソードを紹介します __「小沢が BPO と共演してこの難曲を振った時、カラヤンも聴きにきていた。 誰も気づかなかったが、小沢は特に厄介な所で指揮を間違えた。 彼が後で御大の所へ行くと、若手指揮者の中でも際立った存在の小沢に、自分だったらここをどう振るか入念に教えてやり、この往年の愛弟子と難解なスコアの重要部分を一緒に振って、1時間以上もミーティングをしていたのだった。 このマイスターと、大成功を収めた彼の最も有能な門下生とが席を並べていることは、それだけで彼ら自身にとっても誇りとなるものだった」(シュトレーゼマン著『ベルリン・フィルハーモニー』1984年 音楽之友社)

これがいつの事かは書いてありませんが、小沢がボストン響常任 (1973~2002) となった後のようですから、1980年前後のようです。 シュトレーゼマンも元指揮者だから分かったのでしょう。 普通の人は、間違えて振ってるかどうかなんて気付きませんよ。

それで『弦チェレ』がどうかといわれても、あんまり面白い曲ではありませんね。
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ウィキペディアから __『管弦楽のための協奏曲』は、バルトーク・ベーラが1943年に作曲した5つの楽章からなる管弦楽曲である。 バルトークの晩年の代表作であり、最高傑作のひとつにも数えられる。

当時健康状態の悪化で病院に入院し、戦争による印税収入などのストップによる経済的な困窮も相まって強いうつ状態にあったバルトークを励まそうと、フリッツ・ライナーやヨーゼフ・シゲティら仲間がクーセヴィツキーに提案して行われた、ともいわれる。

この委嘱はバルトークに創作意欲を取り戻させただけでなく、周囲の人には生命力さえ呼び起こしたように見えたようだったという。 ニューヨーク郊外のリゾート地・サラナックレイクで作曲に着手すると、たった2ヶ月でこの作品を仕上げる。 その後1945年に死去するまで この曲以外にも『無伴奏ヴァイオリンソナタ』や『ピアノ協奏曲第3番』などの作品を残している。

ボストン初演も成功に終わり、彼は何度も舞台に出ては聴衆の喝采に応えたことを友人に話したり手紙で送ったりしている。 そして この曲は一気にポピュラーになり、彼の代表作として演奏会レパートリーとして定着している。

『弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽』は、バルトークの代表作のひとつ。 一般的に『弦チェレ』と略される。 弦楽器 (ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ハープ)、打楽器 (木琴、スネア付きドラム、スネア無しドラム、シンバル、タムタム、バスドラム、ティンパニ、チェレスタ)、そしてピアノを用いる。

1936年 指揮者パウル・ザッハーは当時夏季休暇でスイスに滞在していたバルトークに、翌年のバーゼル室内管弦楽団・創立10周年演奏会のために新作を書いてもらえないだろうかと手紙を送った。 委嘱から完成まで実質2か月弱とかなりの速筆で書かれた。 初演は成功し、第4楽章がアンコールされ、批評家たちもバルトークの代表作の一つとして高く評価した。
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今日はここまでです。

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