子供の頃、好きだったかいけつゾロリシリーズに「かいけつゾロリのチョコレートじょう」というお話がありました。
話はこうです。
とあるお菓子会社がチョコの販促のためにチョコレート城を懸賞に出すのですが、コレが全くのインチキで、「あたり」は層になった板チョコの中層にプリントされていて、皆んな「あたり」に気付かずバリバリ食べてしまうのですが、
賤しいゾロリは
普段からこーゆーイヤらしい食べ方をしていたので「あたり」に気付くのです。そして、その「あたり」を持ってお菓子会社に行くとそこの社長は嘆くのです。
こんな賤しい奴がいたのかっ!
そして、この台詞はこちらのご店主も本当は言いたかったに違いありません。
鎮守の森
おツレが雑誌で発見して即予約を入れてもらったこちらのお店。おまかせ料理と日本酒のペアリングだそうで楽しみにしてやってきました。
地下に続く階段をズンズン下りていき
インターホンを鳴らして中へ
席に着くとチェイサーのお水が据えられており、ご店主より「お酒の間に水を挟んで最後まで辿り着いてください」と挑発的なお言葉を賜ります。どうやら飲めない客に見られた模様。我らの見目麗しさに騙されて、賤しさに気付いていないようです。
まず出てきたのはこちらのシュワシュワなお酒。品のある甘みで食前酒にピッタリ。
グラスを片手に本日のお料理を確認。ふんふん飲ませそうなお料理がいっぱい。
メニューに喉を鳴らしておりましたらお料理の一品目・あさりの酒蒸しが登場。胡椒を効かせてあり変わってますが、砂抜きが全く足りておらずジャリジャリ☆☆☆☆☆ また予め作り置きしているようで身もカラカラ。落第です。
そんな酒蒸しにガッカリしているトコにメインの鍋が据え付けられます。
煮えるのを眺めながら次のお酒をいただきます。
肴は鯖のへしこです。
そしてコレは流石に美味いです★★★★★ 熟れてちょっとした酸味があるのも良い。ほんの少しずつチビリチビリいただきます。
そんな具合だから酒が進みお代わり。
それでも足りずに今度はこちらをいただきます。
そんな風にクイクイやってましたらこちらの八寸が登場。時計回りに蟹しんじょう揚げ、梅花ベーコン、小肌の酢〆、つぶ貝の旨煮、三つ葉の玉締め、芽キャベツのクリーム煮、菜の花の昆布〆、鰆の柚庵焼きです。酒呑みにこんな素敵な肴の数々を出すなんてご愁傷様です。
本当にお気の毒。。。
八寸をチビチビ、酒をガブガブやっていたらお鍋が煮えてきましたのでこちらにもかかりましょうか。
鍋は葱鮪か土手鍋かを選べ、おツレが牡蠣嫌いなので自動的に葱鮪で。脳天とカマの部分です。
まずは葱をいただきます。トロトロに煮えた葱は甘くてコレだけで鍋として成立します。
とは言え、やはり鮪を食わなきゃ嘘です。火を通すコトで筋と脂の部分がトロけて旨し★★★★☆ 醤油ベースの割下もサッパリしていて具合が良いです。
さぁて、このへんで勝負付けましょうか。フルスロットル!!!
ワーハッハッハッハッ!!!
愉快爽快博覧会!お代わりを重ねてすっかりご機嫌です。店主の方も賤しい我らに対して嫌な顔一つせずに相手してくださり、最後は「もう行くトコまで行っちゃいましょうか!」とお酒を出してくださいました。
料理をチビリチビリやったせいで結果こんなに賤しい酒になったワケですが、隣の席の方を横目で見てたら料理をパクパクやるとお酒は5名柄くらいの様です。恥を捨てて杯を重ねるか、理性で飲んで程々に収めるか。どちらが良いかは貴方次第です。