守・破・離

最近、ヴォイストレーニングやバルーンメソッドのお稽古に来られる方たちの傾向なのだけれど、何もやっていないうちから、「自分のオリジナリティーを～」「個性を生かしたい。」と言う人が多い。
まだ何もやっていないうちに、守破離の守もないのに、離の部分ばかり、それもこれから習う指導者に向かって要求して、薄っぺらいオリジナリティーとやらを振りまわすので、どうしたものかと思う。

初心者なので、出来るだけ優しい言葉で、伝えようとするのだけれど、地道な努力はやりたくないようで、「合わない。」と言って、すぐに辞めて行く。(これは、特定の個人を指していませんので念のため。最近あまりに多いので。。。；；)

「そのまんま」の自分で良い　と言う風潮が世の主流なのだが、この言葉は真意を、勘違いされてしまっているのが、非常に残念だ。
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「形」「型」と言うのは、「形にはめる」ためにやるのではないのですよ。これから何かを始める人たちに、なんとか伝えたい。
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「形」「基礎」は、自分勝手な癖だらけで「本来の自分」からは到底かけ離れてしまっている今の自分の「くせ」や「さび」をそぎ落とし、
実は本来のその人の「そのまんまの自分」を発動させるために存在するのだと言う事を。

私のボイトレのお弟子さん達は、10年続けて通って来てくれている人たちもたくさんいます。「守」を一生懸命やり続けた人達です。

皆さん今では、実力派としてプロのミュージシャンや周りからも、尊敬されているし、それぞれ全く異なるジャンルで、素晴らしく個性を発揮しています。みんなそれぞれとても個性的です。

基本とは、宇宙の中で、自分が自然と一体化するための方法なのです。

本質さえつかめられれば、枝葉の部分は各自自分で出来るようになります。

「自然の理」を知ると言う事。

人の心にとどく、美しい声、美しい歌は、「自然の理」に適っています。