今朝326日、経済産業部会・中小企業・小規模事業者政策調査会合同会議が開催され、先日(3月24日)の合同会議に引き続き、新型コロナウイルス感染対策関連の経済対策について議論をしました。今朝の合同会議では、感染拡大防止後の再起支援、顕在化した課題への対応について、「観光・消費喚起キャンペーン」と「サプライチェーン改革」の議論がされました。今週、各部会が経済対策を取りまとめ、その案を基に、党政調が経済対策を決定します。

 

先日の部会についてのブログはこちらです。

「経済死」を防ぐための追加的経済対策に向けて

https://ameblo.jp/tohru-ishizaki/entry-12584480552.html

 

まず、経産部会では、「観光・消費喚起キャンペーン」について、

①コロナウイルスの影響で、各地の観光地や地域の小売・商業関係者からは、「大きく影響が出ている」との声。各種イべントや展示会等も開催中止となるなど、地域経済に大きな打撃が出ている。

②具体的には、中国をはじめとするインバウンド客のみならず、日本人旅行客のキャンセルや、外出の抑制に伴い、商店街に立地する飲食店等において、客数・売上への影響が出ている。

 

という課題認識の下、対応の方向性として、

 

①こうした現状を踏まえ、今求められる支援策は金融対策。その上で終息後には、にぎわいを含む、人の流れを回復する施策が必要である。

②今回、コロナウイルスによる影響はあらゆる地域に及び、小売・サービスなどの業種に影響。こうした事業者・地域に対し、観光需要をはじめとする地域経済を浮揚するための施策を講じていくことが求められている。例えば、既存のスキームを使ったクーポンやポイント等を通じた支援や、地域でのキャッシュレス導入支援をしていく。

 

という基本的な考え方が提示されました。

 

次に、経産省部会では、「サプライチェーン改革」について、

①今回の新型コロナウイルス感染症の拡大により、中国等から日本への供給停止による製造業を中心としたサプライチェーンの脆弱性が露呈。

②特に、❶日系海外現地工場の稼働停止・低下、❷海外からの部品等の供給停止による日本国内の工場の稼働停止・低下、といった様々な影響が顕在化。

③また、例えば産業活動に重要なレアメタルについても、供給・精製プロセスを大きく中国に依存していることから、鉱山や製錬設備等の操業停止等による供給途絶リスクに直面。

 

という課題認識の下、対応の方向性として、

 

一国への依存度が高いことによるサプライチェーンの脆弱性に対し、材料・部品・製品等の円滑な確保を図り、我が国製造業等の滞りない稼働を実現することが必要。

②具体的には、以下の方向で対応。

❶生産拠点等の国内回帰

一国への依存度が高い製品等について、国内への生産拠点等の整備を支援

❷ASEAN諸国等への生産の多元化

一国への依存度が高い製品等について、特定国以外のアジア諸国等への製造拠点の多元化を支援

❸レアメタル等の資源確保強化

一国への依存度が高いレアメタル等の資源について、中流工程施設(分離・精製、還元・金属化)を含め、資源確保を強化

❹サプライチェーン強靭化に資する技術開発・実証

特定国等への依存度の高い素材・部材等について、例えば国産化を実現するための技術やサプライチェーンの柔軟性を向上させる技術等を開発・実証

 

という基本的な考え方が提示されました。

 

今週、党内で取りまとめられた経済対応策は、来週、政府に提言として提出され、政府の第三弾の緊急経済対策へ反映されます。

 

今後、追って状況報告させて頂きます。

 

中小・小規模事業者の円滑な世代交代を後押しする議員連盟

衆議院議員 石崎徹