アイヌの文様は基本的に左右対称であることが多いです。
でもそうでないものもいくつかあり、それはとても魅力的です。
そんな人間くさい文様をやってみたくて、左右が非対称な文様を探していました。
あった あった。
すごい迫力。
ハサミや待ち針を使っていないのでしょうか。
マキリで布に切れ目を入れ、着物の上に布を置いてそのまま縫っていったのかもしれません。
そんな雰囲気を感じます。
掲載されていたのは「アイヌ藝術」。
とても古い図録で、1941年が初版です。
金田一京助と杉山寿栄男の共編。
旧かなづかひ。
しかも古い言葉。
しつ… しつり?しつりもんじょう?
シクレンモレウのこと?
日本語が難しい。
読み始めて5分で寝落ちしたのは初めてです。
戦前の掲載ですから、現在のように丁寧に所蔵先から寸法まで記載されていません。
写真も斜めになっている白黒です。
文様が崩れているのか布が縒れているのか、悩む場所がいくつかあります。
それでもこの本はアイヌの工芸に初めてスポットライトを当てた歴史的な図録です。
他の図録では扱われていないこの伝世品に挑戦してみます。
※この「アイヌ藝術」に掲載されているアイヌの着物たちは杉山寿栄男氏の個人所蔵のもので、その大半が戦時中に焼失してしまったのだそうです。
情報を寄せてくださった方々、ありがとうございました。
点滴中のようちゃんに手伝ってもらって
袖を作りました。
そうそう、この着物のもう一つの特徴。
それは袖に文様がないことです。
伝世品には全く異質な無紋の絹の筒袖が入っています。
過去に何らかのストーリーがあり、もともとの袖が抜かれて新たに入れられたものかもしれません。
ということで、そもそもの文様を想像しながらモジリ袖を作りました。
良い布を使っています。
真ん中の赤は、古い蚊帳を吊っていた木綿布です。
これだけでは弱いので、重ねて刺し子をしました。
左の赤はモスリンです。
生成りは手紡ぎ。
幅があるので、たぶん機械織りでしょう。
縫いやすいだけでなく、心を握られるかのような質感です。
仕立てはここまで終わりました。
胸と背中に刺繍をして、脇を縫い合わせてから裾に刺繍します。
さて北海道は、GoToが始まってから感染が急拡大しています。
100人を超える日が増えています。
札幌市だけじゃなく、地方にまでどんどん広がっています。
医療施設が揃っていない地域での発症はとても恐ろしい話です。
そして感染経路不明が70%近くあります。
理想的なのは、たとえ飲み屋に入ってもグラスを口にする瞬間以外はマスクを着ける、アクリル板を設置できなければ2mの距離を空ける、大声を出さないなどの対策をお客さん全員が守ってくだされば、感染は拡大しないのではないでしょうか。
でも実際は皆さんそれを守ってくださらないでしょう。
ちなみにようちゃんは今、入院の必要があります。
ようちゃんが通う病院は三次病院ですので、コロナの患者さんは受けていません。
でも近隣のコロナの受け入れ病院に搬送できない救急の患者さんは受け入れています。
だからICUはいっぱいで、本来一般病棟からICUに移して治療すべき重篤な患者さんはICUに移せず、一般病棟でハードな治療を続けています。
だから病棟は空きがあるけれど看護師はボロボロに疲弊しています。
それでまだ余力があるようちゃんは入院できずにいます。
皆さんへのお願いです。
①マスクは外さないで。
②お互い近づかないで。
③手を洗ってください。
上半分が重い雰囲気で終わりましたが、いくつか写真を載せちゃいます。
くりそつ。
何に?
鍛えられ、引き締まった味がしました。
手触りもすべすべしてサイコー。
ゆ:( ̄ヘ ̄;)
やめてよ。