激闘で彩られた、11月初旬のプロレス界。
新日本プロレス、プロレスリング・ノア、DDT、大日本プロレスなどが相次いでビッグマッチを開催し、女子プロレスでもSEAdLINNNGで“髪切りマッチ” が行われるなど、どこのリングでも熱い戦いが繰り広げられた。
当ブログでも取り上げたノアのGHCヘビー級戦が最注目となったようだが、心配された王者・清宮海斗は怪我(頚椎)を乗り越え、“宿敵” 拳王を退けることに成功した。
所用で生観戦が叶わなかったので、後日、CSで観てから感想を書きたいと思う。(個人的に興味のある試合が幾つもあるので)
試合内容よりも、背景も込みでグッと来たのが、大日本でのBJW世界ストロングヘビー級戦、「佐藤耕平 vs 橋本大地」。
先日の大谷晋二郎戦もそうだが、決していい形でZERO 1を辞めたわけではない大地にとって、おそらく心の奥底にしこりとなっていた「デビュー時にお世話になった先輩」への恩をこういう形(勝利)で返せたのは感無量のことだろう。
正直、自力では「まだまだ」だが、さすがに“破壊王” の忘れ形見。かつて「爆殺シューター」と呼ばれた父親譲りの重爆キックを磨き続ければ、いつかは偉大な父親の背中が見えてくるはずだ。
大日本では、その他、やはり「関本大介デビュー20周年記念試合」と銘打たれたタッグマッチ「関本大介&ウォルター vs 岡林裕二&火野裕士」が出色だった。
さながら“怪獣大戦争” とでも言える大型ファイター同士のぶつかり合いは、理屈抜きのド迫力。最近、「いい人キャラ」が際立つ火野の破天荒さが少し足りないような気がしたが、それでもハラハラドキドキの展開に目が離せなかった。
同じく「デビュー20周年」の伊東竜二は盟友、佐々木貴と組んでの葛西純&佐久田俊行とのタッグマッチ。若い力による押上げが厳しいBJWにあって、伊東はまだまだ第一線で活躍して欲しい存在。試合後の葛西との握手が次なる展開を生んで欲しいものだ。
メインも激しい試合だったが、個人的にはそこまでに盛り沢山過ぎて、少し集中力を欠いてしまったかもしれない。好試合なのは間違いないが、名勝負となったかは・・・う~ん。ただ、木高イサミの安定感は群を抜いていた。
第1試合からそれぞれテーマを持った試合が続き、メインまでに「お腹いっぱい」とまで思わせてくれた大日本プロレスの両国大会。個人的にはベスト興行かな。