この「初期の国産ピンボール機」シリーズは、もともと10年以上押し入れにしまい込んでいたフライヤーコレクションからセガの古いピンボール機のフライヤーがいくつか発掘されたことから始めたことでした。
セガが初めてフリッパー・ピンボール機を作ったのは1971年の事でしたが、実はそれ以前から日本でもフリッパー装置を備えるピンボール機は製造されています。それらに言及しないままいきなりセガの機械を取り上げるのは、日本のAM史を無視するようで好ましくないと思って、資料が乏しい中、半ば無理やり「クレイジー15ゲーム」の記事を仕立て上げたところ、「FAR EAST PINBALL」のnoguo_さんが筐体の画像を提供してくださいました。noguo_さん、その節はありがとうございました。
その後、「ナムコチラシ研究所」というブログを運営されているニャームコ2865さんが、クレイジー15が併載されている中村製作所が頒布したフライヤーを提供してくださいました。こちらも、本当にありがとうございます。今回はニャームコ2865さんからいただいたフライヤーについて記録しておこうと思います。
ニャームコ2865さんが提供してくださった、「中村製作所」の名が入った「クレイジー15ゲーム」ほか2機種のフライヤー。
この中村製作所のフライヤーには、「クレイジー15ゲーム」のほかに、「レッツゴームーン」と「インディゲーム」が記載されています。フライヤーの左上の部分には「KOMAYA'S」とあるので、ニャームコ2865さんは「これらは中村製作所製ではなさそう」とおっしゃっています。おそらく、まだ業界と呼べるほどの規模もなかった当時ならではの、同業者の横のつながりがあったのかもしれません。
レッツゴームーンとインディゲームの説明文が読みにくいので、原文ママで書き起こします。
★レッッツゴームーン
アイデアで人気独占
玉を打ち上げて盤面を走らせると前方の宇宙人形が廻り、10週目で月世界に到着。玉がポイントに当る毎に1/6廻転します月世界到着で再ゲームができますOUTを通ると地球に逆もどりです。
★インディゲーム
再び放つ決定版!
玉を打ち板面の穴に入れるとその特典がランプで表示されます。 数字が3ツ連続すると再ゲームクレイジー15にピンボール形式を加味した新時代の人気機械です。
こうしてみると、レッツゴームーンはクレイジー15ゲームよりもいくらか複雑なゲームとなっており、またインディゲームは「再び放つ」と言っていることから、ともにクレイジー15ゲームよりも後に作られたものと思われます。
「レッツゴームーン」と「インディゲーム」の部分を拡大。
しかし、実を言うとワタシはこの2機種についての記憶がほとんどありません。レッツゴームーンは全く初めて見るような気がしますし、インディゲームについてはバックグラスに見覚えが無いこともないような気がするという程度でしかないのですが、ただ、1971年以前に、クレイジー15ゲーム以外にもフリッパーを備えた簡易なゲーム機はいくつかあったという記憶だけはあります。それがこれらのうちのいずれかだったか、それともまた別の機種であったかはわかりません。どなたか、これらについて詳しいお話をご記憶の方がいらっしゃいましたら是非お聞かせください。
なお、ニャームコ2865さんからは、このフライヤーをご提供いただいた際に、オンラインで公開されている業界紙「ゲームマシン」のバックナンバー2015年9月15日号の記事の中で、クレージー15ゲームの製造年を1965年としているということを教えていただきました。
その記事の主題は、「株式会社こまや」(こまやは、1989年に有限会社から株式会社に改組している)が自己破産手続きに入ったという報道でした。創意工夫に溢れた味のある機械を数多く作って来たこまやの消滅は、実に実に残念なことです。余談になりますが、こまや消滅の一因には、2001年に、風適法の解釈運用基準のプライズ機に関する要件に「クレーンで吊り上げるなどしたもの」という余計な一文が加えられて以降、こまやが得意としていた独創的なプライズ機が作れなくなってしまったこともあるのではないかと、ワタシ個人は疑っています。
今回の趣旨とは外れるが、こまやの優れたプライズ機の例。左から「山のぼりゲーム」、「ケロケロパックン」、「ロックンロール」、「ジャンプアップ」。現在の風適法解釈運用基準では、これらのように「クレーンで吊り上げるなど」していないプライズ機は作れない。
セガが初めてフリッパー・ピンボール機を作ったのは1971年の事でしたが、実はそれ以前から日本でもフリッパー装置を備えるピンボール機は製造されています。それらに言及しないままいきなりセガの機械を取り上げるのは、日本のAM史を無視するようで好ましくないと思って、資料が乏しい中、半ば無理やり「クレイジー15ゲーム」の記事を仕立て上げたところ、「FAR EAST PINBALL」のnoguo_さんが筐体の画像を提供してくださいました。noguo_さん、その節はありがとうございました。
その後、「ナムコチラシ研究所」というブログを運営されているニャームコ2865さんが、クレイジー15が併載されている中村製作所が頒布したフライヤーを提供してくださいました。こちらも、本当にありがとうございます。今回はニャームコ2865さんからいただいたフライヤーについて記録しておこうと思います。
ニャームコ2865さんが提供してくださった、「中村製作所」の名が入った「クレイジー15ゲーム」ほか2機種のフライヤー。
この中村製作所のフライヤーには、「クレイジー15ゲーム」のほかに、「レッツゴームーン」と「インディゲーム」が記載されています。フライヤーの左上の部分には「KOMAYA'S」とあるので、ニャームコ2865さんは「これらは中村製作所製ではなさそう」とおっしゃっています。おそらく、まだ業界と呼べるほどの規模もなかった当時ならではの、同業者の横のつながりがあったのかもしれません。
レッツゴームーンとインディゲームの説明文が読みにくいので、原文ママで書き起こします。
★レッッツゴームーン
アイデアで人気独占
玉を打ち上げて盤面を走らせると前方の宇宙人形が廻り、10週目で月世界に到着。玉がポイントに当る毎に1/6廻転します月世界到着で再ゲームができますOUTを通ると地球に逆もどりです。
★インディゲーム
再び放つ決定版!
玉を打ち板面の穴に入れるとその特典がランプで表示されます。 数字が3ツ連続すると再ゲームクレイジー15にピンボール形式を加味した新時代の人気機械です。
こうしてみると、レッツゴームーンはクレイジー15ゲームよりもいくらか複雑なゲームとなっており、またインディゲームは「再び放つ」と言っていることから、ともにクレイジー15ゲームよりも後に作られたものと思われます。
「レッツゴームーン」と「インディゲーム」の部分を拡大。
しかし、実を言うとワタシはこの2機種についての記憶がほとんどありません。レッツゴームーンは全く初めて見るような気がしますし、インディゲームについてはバックグラスに見覚えが無いこともないような気がするという程度でしかないのですが、ただ、1971年以前に、クレイジー15ゲーム以外にもフリッパーを備えた簡易なゲーム機はいくつかあったという記憶だけはあります。それがこれらのうちのいずれかだったか、それともまた別の機種であったかはわかりません。どなたか、これらについて詳しいお話をご記憶の方がいらっしゃいましたら是非お聞かせください。
なお、ニャームコ2865さんからは、このフライヤーをご提供いただいた際に、オンラインで公開されている業界紙「ゲームマシン」のバックナンバー2015年9月15日号の記事の中で、クレージー15ゲームの製造年を1965年としているということを教えていただきました。
その記事の主題は、「株式会社こまや」(こまやは、1989年に有限会社から株式会社に改組している)が自己破産手続きに入ったという報道でした。創意工夫に溢れた味のある機械を数多く作って来たこまやの消滅は、実に実に残念なことです。余談になりますが、こまや消滅の一因には、2001年に、風適法の解釈運用基準のプライズ機に関する要件に「クレーンで吊り上げるなどしたもの」という余計な一文が加えられて以降、こまやが得意としていた独創的なプライズ機が作れなくなってしまったこともあるのではないかと、ワタシ個人は疑っています。
今回の趣旨とは外れるが、こまやの優れたプライズ機の例。左から「山のぼりゲーム」、「ケロケロパックン」、「ロックンロール」、「ジャンプアップ」。現在の風適法解釈運用基準では、これらのように「クレーンで吊り上げるなど」していないプライズ機は作れない。
Mountain Climber is a very cool game.
I had never seen ケロケロパックン before I kind of love it: https://www.youtube.com/watch?v=3LxaXsK4Ue4
https://www.youtube.com/watch?v=fDixmYAdNhM
and a variant of ケロケロパックン
:https://www.youtube.com/watch?v=chJBf4sxMhg
What kind of prize machines do Canada has?
Komaya's machines are primitive and simple mechanism, but their ingenuity was great in everything.