COTA編って、、あのCOTAでしょう、サーキット・オブ・ジ・アメリカズはイギリスではなくアメリカでは、、その通り、正解です。今週末もイギリスのシルバーストンでの二連戦目なわけですが、先週「シルバーストン編」はやってしまいましたので、他にどこをやるかと考えていました。実は「リンク、リンク、一つ挟んでまたリンク」なんてフレーズを言いたくてドイツのニュルブルクリンクを予定しておりましたが、先日ニュルブルクリンクでの「アイフェルGP」開催が決定したためそれが出来なくなってしまったのです。それならばこのまま待っていても今シーズン行われないことが決まったサーキットをやっちゃおう、ということでイギリスからは程遠いアメリカGPをここに差し込みました。もう一度お知らせしておくと、今週末のF1はアメリカではなく、シルバーストンでの「F1 70周年記念GP」です。間違えてオースティンに行かないよう気を付けてくださいね!(笑)
《サーキット・オブ・ジ・アメリカズの基本情報》
全長 :5.513km(2012〜)
コーナー数:20箇所
開催回数 :8回
サーキット名そのまま、アメリカのテキサス州オースティン市に所在する現アメリカGPの舞台です。アメリカはこれまでいくつものサーキットや市街地を使ってアメリカGPが行われては止めてを繰り返す国ではありますが、またアメリカにF1の市場を求めるべく、2010年末に建設が着工、2012年の開幕前に何とか間に合わせたという新設サーキット。施設はF1規格そのものを採用するなど、F1以外のモータースポーツが盛んな国アメリカでまさに「F1を呼ぶために造られた」サーキットということです。監修は皆さんよくご存知のヘルマン・ティルケ先生。
特徴的なのは近代的な新設サーキットでありつつも起伏に富んだレイアウトで、そのレイアウトは「F1で採用される名物コーナーを随所に取り入れている」という点です。スタート直後に立ちはだかる急坂や複合コーナーに連続S字、長めなストレートの後の鋭角コーナーなど、パッシングポイントも多く、ファンやドライバーからも比較的人気のサーキットに仕立て上げられました。当初は今とは逆の右回り(時計回り)を予定していたこともあって、一部引用した区間とは逆になるコーナーもありますが、現在は「アメリカGPの顔」として8年採用されています。
《サーキット・オブ・ジ・アメリカズの予選P.P.タイム変遷》
12 5.513km 1分35秒657 100% ベッテル
13 5.513km 1分36秒338 100.7% ベッテル
14 5.513km 1分36秒067 100.4% Nロズベルグ
15 5.513km 1分56秒824 122.1% Nロズベルグ
16 5.513km 1分34秒999 99.3% ハミルトン
17 5.513km 1分33秒108 97.3% ハミルトン
18 5.513km 1分32秒237 96.4% ハミルトン
19 5.513km 1分32秒029 96.2% ボッタス
開設からまだ日が浅いこともあって幸いにもサーキットレイアウト変更はありません(細かな変更はあるかもしれない)よってシンプル歴代のタイム比較と相対でみていくこととします。
初年2012年はまだまだイケイケなレッドブルのチャンベッテルが記念すべき初ポールポジションを獲得しました。当時はアブダビGPの後の第19戦11/17に設定されていたんですよね。2.4ℓV8NAのベッテルは当時マクラーレンにいた2番手のハミルトンに0.1秒の差を付けた1分35秒657で走破しています。ただこのポールタイムは3つのセクターで最速だったわけではありません。坂を上りながら高速なS字を有するセクター1はハミルトンの方が0.1秒速いタイムでした。長い直線のセクター2はほぼニアリーイコールなタイムで、この年のベッテルは最終の比較的低速なセクター3が速く、ハミルトンから0.3秒も差を付けていました。やはり高速よりも中低速コーナーで本領を発揮するのがレッドブルのマシンといえるでしょうか。
現パワーユニットとなった2015年はハリケーンの到来により土曜の予選が行われず、翌日曜日の決勝前の午前に「Q2の結果」をもってポールポジションを決めました。よってニコベルグさんには申し訳ないのですが、グラフは振り切れさせて頂きました。
現時点のCOTA最速は昨年2019年のボッタスによる1分32秒029となっています。初年の2012年と比べると3.6秒も速くなり、3.8%短縮されました。8年経つとこんなにも向上するのですね。見た目はさほど速く見えないのだけれど、やっぱり今のマシンって速いんだなということがわかります。ただこのボッタスも3セクター全てが最速だったわけではなく、セクター1はフェラーリのルクレールに0.2秒負け、セクター3はレッドブルのフェルスタッペンに0.1秒負けているんです。全てのセクターを最速で繋げたとしたら1分31秒658と、0.371秒も速くなります。まあね、マシンも違うしドライバーによって得意不得意は当然ありますし、そうそう理想的なタイムなんぞ出せるものではない。miyabikunもゲームから痛い程それを知らしめられました。人間は完璧でない方が面白い。
今回は「平均速度比較」の必要が無くなりましたので、初代2012年のポールタイムと最新最速の2019年のタイムを比較してみましょう。
・上り坂の後は高速クネクネなセクター1
12ベッテル 19ボッタス 12と19の差
25秒919 24秒719 -1秒200
・ストレートを鋭角コーナーで挟んだセクター2
12ベッテル 19ボッタス 12と19の差
38秒009 36秒718 -1秒291
・偽「ターン8」とテクニカルなセクター3
12ベッテル 19ボッタス 12と19の差
31秒566 30秒553 -1秒013
●1周ポールポジションタイム※
12ベッテル 19ボッタス 12と19の差
1分35秒657 1分32秒029 -3秒628
※セクター最速タイムを記載しているため、
各セクター合算とポールタイムに差があります
データ抽出の精密さに欠けており、今回は合算に狂いがあることをご了承下さい。あくまで参考程度の比較をしてみると、各セクター1秒ずつ速くなっており、トータルで3.6秒の短縮となっています。最も差がついたのは長い直線を2つの鋭角コーナーで挟んだセクター2の1秒291差でした。ウィングはワイドに、車重もだいぶ重くなった今日のF1マシン。やはりハイブリッドターボのパワーはコーナーの立ち上がりや直線の伸びに大きく恩恵をもたらす結果ということがわかりました。
これでCOTAは終わるわけですが、やっぱり1サーキット8年では腹八分に達しませんよね。ならば今回ももう一箇所見ちゃいましょうか。他の身近なアメリカGPといえば、インディアナポリスですね。もう少しだけ「時を戻そう」
《インディアナポリス(アメリカGP)の基本情報》
全長 :4.192km(2000〜)
コーナー数:13箇所
開催回数 :8回
インディアナポリスでのアメリカGPはまだそう昔ではない2000年から2007年までの開催と皆さんも大きく記憶にあると思います。インディアナポリスでのF1は1950年から1960年までの11年間で「インディアナポリスGP」俗にいうインディ500が行われていますが、サーキットレイアウトは別モノ、マシンも別物、ドライバーも別者ということで今回除外しました。
開業は1909年、アメリカのみならず世界を代表するモータースポーツの聖地ですね。特徴は近代のF1には珍しく強いバンク角(カント)を伴うオーバル区間を走行するということ。F1と同様にオープンホイールのモータースポーツ「インディカー」ではお馴染みなレイアウトですが、ヨーロッパ由来のF1にこの文化はありません。アメリカGPとして復活開催された際はこの区間は半分弱を使用し、他は「インフィールドセクション」と呼ばれるオーバルの内側に大小の中低速コーナーが設けられました。それでも終盤のターン11からコントロールライン先のターン1まで2km、20秒近いスロットル全開区間があり、タイヤへの負担も大きく、2005年にはミシュランタイヤを履くトヨタのR・シューマッハが大クラッシュを起こしたため、ミシュランタイヤ勢が決勝レースを全員ボイコットするという前代未聞の事件が起きたことも有名です。
《インディアナポリスの予選P.P.タイム変遷》
00 4.192km 1分14秒266 100% Mシューマッハ
01 4.192km 1分11秒708 96.6% Mシューマッハ
02 4.192km 1分10秒790 95.3% Mシューマッハ
03 4.192km 1分11秒670 96.5% ライコネン
04 4.192km 1分10秒223 94.6% バリチェロ
05 4.192km 1分10秒625 95.1% トゥルーリ ※
06 4.192km 1分10秒832 95.4% Mシューマッハ
07 4.192km 1分12秒331 97.4% ハミルトン
※2005年のトゥルーリは決勝に出走せず
今回の検証に不要な情報にはなりますが、※印の2005年にトゥルーリによって記録された「トヨタ初ポールポジション」は残念ながら決勝に出走されずとなりました(詳細は以前に「過去のレース」で取り扱いましたので参照下さい)
インディアナポリスでのアメリカGPは8回行われ、全長は4.192kmなのでこちらもタイム比較のみとなります。有難や。初戦は2000年に復活を果たしたフェラーリのM・シューマッハが記録した1分14秒266です。他の年と比較すると頭一つ遅いタイムとなりますが、ドライコンディションでこのポールタイムはレースウィーク最速のタイムとなります。翌年2001年に同じM・シューマッハによって一気に2.556秒も短縮され、2002年もM・シューマッハが0.9秒縮めて3年連続でフェラーリ&ブリヂストンが獲りました。インディアナポリスでは悪夢の印象しかないミシュランは2003年に当時マクラーレンのライコネンによってようやくポールポジションを経験、そしてあの2005年のトヨタと8年間で2回のポールポジション獲得に止まりました。F1参戦前からインディアナポリスに馴染みのあるブリヂストンはミシュランよりも路面や負荷にも理解が深かったことがサーキット攻略に役立ったと言われていましたよね。
インディアナポリス時代は2006年から2.4ℓV8エンジンに切り替わりました。ダウンサイジングして急激にタイムが落ちるものかと思いきや、実際のところそうでもない。差は0.207秒に止まっています。最終年となった2007年はデビューイヤーのハミルトンによる1分12秒331で6年前のタイムよりも遅くなってしまっていますが、予選前日のフリー走行1回目にマクラーレンの相方アロンソが1分11秒925で走行しているので、本当はもう少し速い、はず。この2007年からエンジン回転数が「19,000回転」に制限されました。長い全開時間を高回転で回せなくなったのはインディアナポリスにとっては影響の大きいレギュレーション変更となったのでしょうか。今後インディアナポリスでF1が開催される可能性は無さそうですが、現パワーユニットでフルアタックした場合はどのようなラップタイムになるのか、個人的に興味があります。何となくの予想ですが、大きなダウンフォースを生み出すマシンでは飛躍的なタイム向上にはならないんじゃないかと思います。
後先が逆になりますが、今回は絵面が寂しいので最後に2つのサーキットレイアウトを貼り付けます。参考にして頂けば幸いです。
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《サーキット・オブ・ジ・アメリカズの基本情報》
全長 :5.513km(2012〜)
コーナー数:20箇所
開催回数 :8回
サーキット名そのまま、アメリカのテキサス州オースティン市に所在する現アメリカGPの舞台です。アメリカはこれまでいくつものサーキットや市街地を使ってアメリカGPが行われては止めてを繰り返す国ではありますが、またアメリカにF1の市場を求めるべく、2010年末に建設が着工、2012年の開幕前に何とか間に合わせたという新設サーキット。施設はF1規格そのものを採用するなど、F1以外のモータースポーツが盛んな国アメリカでまさに「F1を呼ぶために造られた」サーキットということです。監修は皆さんよくご存知のヘルマン・ティルケ先生。
特徴的なのは近代的な新設サーキットでありつつも起伏に富んだレイアウトで、そのレイアウトは「F1で採用される名物コーナーを随所に取り入れている」という点です。スタート直後に立ちはだかる急坂や複合コーナーに連続S字、長めなストレートの後の鋭角コーナーなど、パッシングポイントも多く、ファンやドライバーからも比較的人気のサーキットに仕立て上げられました。当初は今とは逆の右回り(時計回り)を予定していたこともあって、一部引用した区間とは逆になるコーナーもありますが、現在は「アメリカGPの顔」として8年採用されています。
《サーキット・オブ・ジ・アメリカズの予選P.P.タイム変遷》
12 5.513km 1分35秒657 100% ベッテル
13 5.513km 1分36秒338 100.7% ベッテル
14 5.513km 1分36秒067 100.4% Nロズベルグ
15 5.513km 1分56秒824 122.1% Nロズベルグ
16 5.513km 1分34秒999 99.3% ハミルトン
17 5.513km 1分33秒108 97.3% ハミルトン
18 5.513km 1分32秒237 96.4% ハミルトン
19 5.513km 1分32秒029 96.2% ボッタス
開設からまだ日が浅いこともあって幸いにもサーキットレイアウト変更はありません(細かな変更はあるかもしれない)よってシンプル歴代のタイム比較と相対でみていくこととします。
初年2012年はまだまだイケイケなレッドブルのチャンベッテルが記念すべき初ポールポジションを獲得しました。当時はアブダビGPの後の第19戦11/17に設定されていたんですよね。2.4ℓV8NAのベッテルは当時マクラーレンにいた2番手のハミルトンに0.1秒の差を付けた1分35秒657で走破しています。ただこのポールタイムは3つのセクターで最速だったわけではありません。坂を上りながら高速なS字を有するセクター1はハミルトンの方が0.1秒速いタイムでした。長い直線のセクター2はほぼニアリーイコールなタイムで、この年のベッテルは最終の比較的低速なセクター3が速く、ハミルトンから0.3秒も差を付けていました。やはり高速よりも中低速コーナーで本領を発揮するのがレッドブルのマシンといえるでしょうか。
現パワーユニットとなった2015年はハリケーンの到来により土曜の予選が行われず、翌日曜日の決勝前の午前に「Q2の結果」をもってポールポジションを決めました。よってニコベルグさんには申し訳ないのですが、グラフは振り切れさせて頂きました。
現時点のCOTA最速は昨年2019年のボッタスによる1分32秒029となっています。初年の2012年と比べると3.6秒も速くなり、3.8%短縮されました。8年経つとこんなにも向上するのですね。見た目はさほど速く見えないのだけれど、やっぱり今のマシンって速いんだなということがわかります。ただこのボッタスも3セクター全てが最速だったわけではなく、セクター1はフェラーリのルクレールに0.2秒負け、セクター3はレッドブルのフェルスタッペンに0.1秒負けているんです。全てのセクターを最速で繋げたとしたら1分31秒658と、0.371秒も速くなります。まあね、マシンも違うしドライバーによって得意不得意は当然ありますし、そうそう理想的なタイムなんぞ出せるものではない。miyabikunもゲームから痛い程それを知らしめられました。人間は完璧でない方が面白い。
今回は「平均速度比較」の必要が無くなりましたので、初代2012年のポールタイムと最新最速の2019年のタイムを比較してみましょう。
・上り坂の後は高速クネクネなセクター1
12ベッテル 19ボッタス 12と19の差
25秒919 24秒719 -1秒200
・ストレートを鋭角コーナーで挟んだセクター2
12ベッテル 19ボッタス 12と19の差
38秒009 36秒718 -1秒291
・偽「ターン8」とテクニカルなセクター3
12ベッテル 19ボッタス 12と19の差
31秒566 30秒553 -1秒013
●1周ポールポジションタイム※
12ベッテル 19ボッタス 12と19の差
1分35秒657 1分32秒029 -3秒628
※セクター最速タイムを記載しているため、
各セクター合算とポールタイムに差があります
データ抽出の精密さに欠けており、今回は合算に狂いがあることをご了承下さい。あくまで参考程度の比較をしてみると、各セクター1秒ずつ速くなっており、トータルで3.6秒の短縮となっています。最も差がついたのは長い直線を2つの鋭角コーナーで挟んだセクター2の1秒291差でした。ウィングはワイドに、車重もだいぶ重くなった今日のF1マシン。やはりハイブリッドターボのパワーはコーナーの立ち上がりや直線の伸びに大きく恩恵をもたらす結果ということがわかりました。
これでCOTAは終わるわけですが、やっぱり1サーキット8年では腹八分に達しませんよね。ならば今回ももう一箇所見ちゃいましょうか。他の身近なアメリカGPといえば、インディアナポリスですね。もう少しだけ「時を戻そう」
《インディアナポリス(アメリカGP)の基本情報》
全長 :4.192km(2000〜)
コーナー数:13箇所
開催回数 :8回
インディアナポリスでのアメリカGPはまだそう昔ではない2000年から2007年までの開催と皆さんも大きく記憶にあると思います。インディアナポリスでのF1は1950年から1960年までの11年間で「インディアナポリスGP」俗にいうインディ500が行われていますが、サーキットレイアウトは別モノ、マシンも別物、ドライバーも別者ということで今回除外しました。
開業は1909年、アメリカのみならず世界を代表するモータースポーツの聖地ですね。特徴は近代のF1には珍しく強いバンク角(カント)を伴うオーバル区間を走行するということ。F1と同様にオープンホイールのモータースポーツ「インディカー」ではお馴染みなレイアウトですが、ヨーロッパ由来のF1にこの文化はありません。アメリカGPとして復活開催された際はこの区間は半分弱を使用し、他は「インフィールドセクション」と呼ばれるオーバルの内側に大小の中低速コーナーが設けられました。それでも終盤のターン11からコントロールライン先のターン1まで2km、20秒近いスロットル全開区間があり、タイヤへの負担も大きく、2005年にはミシュランタイヤを履くトヨタのR・シューマッハが大クラッシュを起こしたため、ミシュランタイヤ勢が決勝レースを全員ボイコットするという前代未聞の事件が起きたことも有名です。
《インディアナポリスの予選P.P.タイム変遷》
00 4.192km 1分14秒266 100% Mシューマッハ
01 4.192km 1分11秒708 96.6% Mシューマッハ
02 4.192km 1分10秒790 95.3% Mシューマッハ
03 4.192km 1分11秒670 96.5% ライコネン
04 4.192km 1分10秒223 94.6% バリチェロ
05 4.192km 1分10秒625 95.1% トゥルーリ ※
06 4.192km 1分10秒832 95.4% Mシューマッハ
07 4.192km 1分12秒331 97.4% ハミルトン
※2005年のトゥルーリは決勝に出走せず
今回の検証に不要な情報にはなりますが、※印の2005年にトゥルーリによって記録された「トヨタ初ポールポジション」は残念ながら決勝に出走されずとなりました(詳細は以前に「過去のレース」で取り扱いましたので参照下さい)
インディアナポリスでのアメリカGPは8回行われ、全長は4.192kmなのでこちらもタイム比較のみとなります。有難や。初戦は2000年に復活を果たしたフェラーリのM・シューマッハが記録した1分14秒266です。他の年と比較すると頭一つ遅いタイムとなりますが、ドライコンディションでこのポールタイムはレースウィーク最速のタイムとなります。翌年2001年に同じM・シューマッハによって一気に2.556秒も短縮され、2002年もM・シューマッハが0.9秒縮めて3年連続でフェラーリ&ブリヂストンが獲りました。インディアナポリスでは悪夢の印象しかないミシュランは2003年に当時マクラーレンのライコネンによってようやくポールポジションを経験、そしてあの2005年のトヨタと8年間で2回のポールポジション獲得に止まりました。F1参戦前からインディアナポリスに馴染みのあるブリヂストンはミシュランよりも路面や負荷にも理解が深かったことがサーキット攻略に役立ったと言われていましたよね。
インディアナポリス時代は2006年から2.4ℓV8エンジンに切り替わりました。ダウンサイジングして急激にタイムが落ちるものかと思いきや、実際のところそうでもない。差は0.207秒に止まっています。最終年となった2007年はデビューイヤーのハミルトンによる1分12秒331で6年前のタイムよりも遅くなってしまっていますが、予選前日のフリー走行1回目にマクラーレンの相方アロンソが1分11秒925で走行しているので、本当はもう少し速い、はず。この2007年からエンジン回転数が「19,000回転」に制限されました。長い全開時間を高回転で回せなくなったのはインディアナポリスにとっては影響の大きいレギュレーション変更となったのでしょうか。今後インディアナポリスでF1が開催される可能性は無さそうですが、現パワーユニットでフルアタックした場合はどのようなラップタイムになるのか、個人的に興味があります。何となくの予想ですが、大きなダウンフォースを生み出すマシンでは飛躍的なタイム向上にはならないんじゃないかと思います。
後先が逆になりますが、今回は絵面が寂しいので最後に2つのサーキットレイアウトを貼り付けます。参考にして頂けば幸いです。
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