トレーニング(運動)

高齢者の筋力トレーニング

N’Training Academyトレーナーの鈴木紀雄です。

6月、7月の「運動」blogでは、

ロコモティブシンドロームのチェックをしてみましょう

「サルコペニア」チェック法

といった内容で、主に加齢に伴う筋力/筋量の低下の指標を示させて頂きました。皆様、チェックの結果はいかがだったでしょうか。これらのチェック項目でひっかかる箇所があると、今後の日常生活の質の低下を招く可能性が高まりますので注意が必要です。

解決策としては、ずばり「筋トレ」となるのですが、では高齢者の方々はどのような筋トレを行えば、サルコペニア、ロコモティブシンドロームといった状態を予防、改善できるのでしょうか。

加齢による筋力の低下、筋量の減少の影響を受けるのは、遅筋(ちきん)繊維といって持久力に富んだ筋肉ではなく、速筋(そっきん)繊維といって瞬時に大きな力を出す筋肉になります。この筋肉は、日常的な活動のみでは到底維持できません。サルコペニアを予防するには運動が重要ですが、例えばウォーキングやサイクリングといった運動ではある程度の効果が認められるとはいえ不十分なのです。そこで必要になるのが負荷をかけた筋力トレーニングになります。

しかし、この筋力トレーニングですが、どういった筋肉にどれくらいの負荷をかけることが適切であるかをご存知ですか。

アメリカスポーツ医学会(ACSM)が公表しているガイドラインによると、成人を対象とした筋力トレーニングの内容としては、部位として、胸部、腰背部、腹部、大腿部(脚)、臀部(お尻)、肩部などの大きな筋肉を中心にバランス良くトレーニングすることが望ましいとされています。

そして、これは高齢者であっても同様で、望ましい強度や回数も概ね同程度なのです。

具体的には、回数として10回~12回がギリギリ反復できる位の重量で2~3セット、セット間の休憩は2~3分。この筋力トレーニングを頻度として1週間に2~3回。但し、無理は禁物で、強度の高い筋力トレーニングはやり方やフォームを誤ると怪我に繋がりやすいことから、指導者のもとで正しく行うことが推奨されます。そうなるとお一人で実施する場合は中・低強度になってしまうという現実はあります。それでも効果は出せますし是非実施して頂きたいというのがトレーナーとしての思いです。

ただ、前述した内容で行えることがベストであり、最大の効果を生むことができるということも知っておいて頂きたいのです。

回数、セット数など、具体的な数値をお伝えしましたが、ポイントは「強度」

年齢問わず「ご自分なりにギリギリできる強度」で行う筋力トレーニングが、筋力/筋量を維持、向上させるという事実は変わりありません。

高齢者になればなるほど必要な内容なので実践してください。痛み、歪み、疲れといったことを軽減でき、快適な毎日に繋がりますよ。

ではまた。

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