快風走

走っているとき、そして、走った後の風の心地よさはランニングの最高の楽しみです。

回想録・第8回児島半島港めぐり100㎞マラソン(2015.9.20)~伴走で完走~

2020-05-22 10:01:22 | 児島ウルトラ
JNからの完走記転載シリーズ。

2015年9月20日の児島ウルトラ。
この年はブラインドランナーのMさんの伴走者として参加した。
100㎞の距離は未知数だったMさんだったが、ゆとりの完走だった。

Aコース(111.72㎞)はエントリー19人、完走15人、欠場1人、棄権3人、
Bコース(102.05㎞)はエントリー34人、完走29人、欠場1人、棄権4人
だった。
完走率はAコース79%、Bコース85%。

Aコースの優勝はOさん。
昨年2位だった雪辱を見事に果たしている。有言実行の優勝だった。

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以下、完走(伴走)記(2015.9.20)
 【児島半島港めぐり100㎞マラソン・伴走記】
去年まで3連続で出場していた「児島半島港めぐり100㎞マラソン」に、今年はブラインドランナーのM村さんの伴走で参加しました。

吹屋マラニックで63㎞を走ったことがあるM村さんだけど、100㎞ウルトラは初めてのチャレンジ。
課題は、これまで肝心の大会で何度も苦しめられた「けいれん」。
今回もどこかで脚が攣って走れなくなるんじゃないかって不安がありました。

レースプランはM村さん自身が考えたもので、①なるべく心拍を急激に上げない ②血糖値も急激に上げないーーをきちんと守り、ペースも最初から抑えていくという戦略でした。
たとえば、具体的には、①の対策として「坂は無理に走らない」、②の対策として「エイドでコーラをがぶ飲みしない」、といったことに注意していたようです。 ほかにもいろいろあったと思います。

スタートはほぼ最後尾。

序盤、ほかのランナーはいいペースで走っていましたが、M村さんはしっかりと自分のペースを守ることを意識していました。
「頑張りすぎないように頑張る」という感じです。

そのうち、前を行くランナーがオーバーペースで走れなくなり、ほぼ同じペースで巡航するM村さんがどんどん順位を上げていく展開になりました。

30㎞以降は、Aコース(111㎞)のランナー3人には抜かれたけど、M村さんと同じBコース(102㎞)のランナーに抜かれることはありませんでした。
追い抜く一方でした。

後半戦に入っても、脚が重くなったぐらいでどこにも痛みはなく、心配していた「けいれん」の予兆もありません。

エイドでは食べ過ぎず、飲みすぎず、かつ、自分の持ってきたサプリや補給食を定期的にとっていました。 脚力だけでなく、内臓の調子も良かったようです。

私の役割は、現在の場所、距離、GPS時計でのペース、路面、エイド、トイレ、その他の状況を伝えるぐらい。
ウルトラ完走を目指すランナーとしての自己管理は、すべてM村さんにまかせてました。

快調すぎるM村さんでしたが、私のミスでちょっとしたトラブル。

80㎞地点、狭い歩道で向こうから自転車。
止まろうか、このまま行こうかと迷ってスピードダウンしたときに縁石にM村さんがつまづいて、あやうく転倒しそうになりました。
幸い、転倒は免れたけど、コンクリートの橋梁に右の手の甲があたってすり傷に・・・。
しかも、急に脚を動かしたので、少し脚が攣ってしまいました。 
でも、数分ぐらい歩くと回復したので、ほっとしました。

伴走のときは、判断に迷ったときは立ち止まる、ってことが原則のようです。要反省です。

トラブルの影響も感じさせず、90㎞以降、M村さんはなんとペースアップしていきました。
これまで抑えてきたパワーが突然現れたような走りでした。

91㎞給水ポイントで、対策②のコーラをやっと解禁。
対策①の坂についても、瀬戸大橋からの約2㎞の坂は、対向車の通過で立ち止まらざるを得ないとき以外は、しっかりと走り切りました

タイムは14時間31分。

初100㎞、余裕の完走でした。
想定タイムが15~16時間だったそうなので、予想以上の結果となりました。

ほとんどのランナーにとって、ウルトラというと苦しいときが何度もあるのがふつうだけど、今回のM村さんの初100㎞には、苦しくて止めたくなる瞬間っていうのがまったくなかったんじゃないでしょうか?
それほど完璧なレース展開でした。

ただ、苦しさを乗り越えたところにウルトラの醍醐味があるのも事実なので、次回には、M村さんには「楽苦しさ」を味わってほしいとも思いました。

実際、今回のウルトラでも、途中、何人ものランナーがとぼとぼと歩いたり、立ち止まっったりしてましたが、その多くがゴールに充実感あふれる表情でたどりついていましたから。

でも、理想どおり、いや理想以上の展開でゴールすることも、このうえない快感に違いありません。
快適に気持ちよく100㎞を完走する方法を知りたいと思ったランナーの方は、ぜひ、M村さんにその秘訣を聞いてみてください。 一緒にゆっくりと走りながらが楽しいです。

伴走したことがない、100㎞も走れないって方でも全然大丈夫。 伴走に走力は関係ありません。 伴走ロープを握って歩くことができれば何の問題もありません。
伴走に興味ある方はこちらを参考にしてください。 →http://www.corredor.jp/momopa/index2.htm 


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