目黒のB君 | 記憶の中の宝探し 限りなき時間遡上

記憶の中の宝探し 限りなき時間遡上

珠玉の思い出を引き出して楽しんじゃおう!

 

 

なんとなく
物事に対し、気乗りしない
 
気分が上昇しない!?
今日この頃。
 
 
やはり、これは5月病という
世間一般的に今時流行の
軽度のうつに
侵されているということなのか。
 
 
でも、私は新社会人でもなければ
特に生活環境が変わったという
こともないのだが…
 
 
そんな、ディープなブルーでもなく
ライト・ブルー気味な今日は
こんなことをぼんやりと
思い出していた。
 
 
25歳頃のことだろうか…
 
 
季節はちょうど今頃。
 
 
高校時代に付き合いのあった
仲間同志で集まることになり
私は、湘南から都心方面へ
遥々
!? と繰り出した。
 
 
7~8名ほどの顔ぶれで
盛り上がって
2次会、3次会と
 
時は瞬く間に過ぎ、
そろそろ終電の時間が
気になり出したあたり、
 
当時、東京の目黒に住んでいた
友人のB君が
 
俺の家に来ないか はてなマーク
 
狭いけど良かったら ビックリマーク
 
 
ということで~
 
私は、お言葉に大いに甘え
B君宅へお邪魔することになった。
 
 
そこは、下宿先ではなく自宅であった。
 
それも
それまで生きていて
初めて体験する
ビックリマーク いや~
 
あの時以来、
現在のところ、再び似た様な場所へ
訪れたことのない
珍妙な !? 居住空間であったのが
印象深い。
 
 
1階が店舗の様になっていて
その時は、物置として使用しており
2階に
ご家族の部屋があった。
 
 
そして、中2階みたいなエリアの
その上にB君の部屋がある。
 
 
つまり
4階建てということになろうか。

 
 
そして東急線のガード下なので
電車が通る度、ズシンズシンと
ゆっくりとした通過音が鳴り響き
それに同調した振動も
体感するという環境だ。
 
 
外から
じっくり眺めたわけではないので
詳しい外観は説明できないが
 
直角二等辺三角形に近い形状に
なっていたらしく
部屋も文房具の三角定規みたいな
形をしていた。


おそらくは
縦長のカットケーキ状の建物
であったと想像が付く。
 

木造建築で
年季が入っていた風でもある。
 
 
B君は
私を部屋に招き入れるやいなや
 
「なんか、面白え~とこだろ?」
と言っていた。
 
「ここに遊びに来た奴は
みんな、妙なとこ!とか
面白え~とか言うんだよな~」

と言いつつ
冷蔵庫からビールを出してくれた。
 
私はその時、もう飲めなかったから
コーラで勘弁していただいた。
 
 
三角スペースの部屋に
物が乱雑に配置されていて
本棚にはカー雑誌がどっさりビックリマーク
 
B君の言う通り
確かにミョウチクリンな棲家 
!?
というに相応しいとこであった。
 
しかも
話をしていると
15分に一度くらいのペースで
頭上を電車が通り過ぎる。
 
 
終電車と始発電車が
ほぼほぼ時計代わりだよ 
時計
 
などと
轟 二郎みたいな顔つきのB君は
冗談っぽい口調で語っていた。
(轟 二郎って知ってます?…w)
 
 
繁華街の近くであったためか
真下の路地を酔っ払いが
大声で喋りながら歩いていく。
 
窓のいちばん上のガラスが
透明になっていて
夜空が見えるが
なんとなく赤っぽい色に見えた。
 
そんな環境が
私からすれば
とてつもなく都会的で
未体験ゾーンであったのだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
そろそろ横になるか~
 
ってことで布団を敷いてくれ
部屋の電気を消すと、
 
天井に貼りめぐらされてあった
夜光塗料の星座シールが
目に飛び込んでくる。
 
一瞬驚いたが
目が慣れると、
さながら天体観測の様でもあった。

しかしながら、
外から飲み屋のネオンなのか
これまた赤っぽい光が
柔んわり差し込んで
真っ暗にはならない。
 
 
都会の夜空は赤っぽくて
星さえも見えぬが、
 
B君の部屋では
毎晩の様に星降る夜空…
というわけである。w
 
 
布団に入ってからも
ウダウダと話し込んでいたが
いつの間にやら
寝付いた感じであった。
 
 
早朝、
予想通り、始発電車の
地響きと轟音で目が覚めてしまう。
 
 
朝食は、友人のお母さまの
特製フレンチ・トーストが、
中2階に置かれたテーブルに運ばれ
ご馳走になった。
 
 
その時のフレンチ・トーストが
とても美味で
これも未体験
今でも強烈に記憶に残る。
 
 
 
すっかりお世話になってしまったが
帰るころには
なんだか、あの異空間と
やや騒々しい環境に
不思議と馴染んでいた気がする。
 
 
そんな
一晩の出来事を
五月の新緑の風が
思い出させてくれた。
 
 
 
 
 
 
 
 
その友人とは
もう何年も連絡を取っていないが
 
 
確か~あの時
近いうちに立ち退きになる 
ビックリマーク
ということであったから、
 
 
今はもう、
あの不思議かつユニークな
友人宅は
とっくに無いものと思われる…
 
 
 
 
 
閲読いただきありがとうございました。
 
 
 
 
 
 
※文章の綴りには注意しておりますが
誤字脱字、その他の文法的誤りなどがありましたら
どうかご容赦ください。
 
 
 
 
 
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