運賃通算も可能!従来型のバスも走行可能な本格派BRT! 宜昌快速公交(宜昌BRT) | 世界バス轉運站 -アジアの交通総合ブログ-

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宜昌市 宜昌汽車客運中心站(宜昌東駅長距離・都市間バスターミナル)の続きです。

 

宜昌市の中心部を貫くバス専用道、こちらは宜昌市のBRTである「宜昌快速公交」です。

2015年7月15日に運行を開始し、その後2018年までの間に区間を広げ、現在は全長約23.5km、38のバス停を持つ規模にまで発展しました。

今回はその宜昌快速公交の特徴や魅力などについて簡単に説明したいと思います。

 

 

宜昌快速公交のバス専用道は宜昌東駅をスタートし、東山大道夜明珠路、夷兴大道などを経由して夷陵客運站へ至ります。

バス専用道区間は複数の路線が走行しており、宜昌東駅周辺や運河公園、北山坡、葛洲坝付近には多くの路線が集まります。

 

 

バス専用道は中央分離帯側に設けられており、歩道側からは地下道や歩道橋を使って中央側のバス停へとアクセスするようになっています。

 

 

宜昌快速公交の各バス停では基本的に運賃をバス停にて収受しています(但し宜昌東駅、夷陵客運站などでは車内で乗車時に収受)。

交通カードをお持ちの場合は自動改札機にタッチすることで運賃をカード残額から引き落とします。なお、宜昌市の交通カードは記名式となっているようで、購入箇所も限られることから短期の旅行には不向きであると感じます。各地で発売されている交通联合マーク入りのICカードをお持ちの方は宜昌快速公交でもそのまま利用できます。

現金で乗車する場合は改札機横にある有人改札にて均一運賃の2元を支払い、改札を通過してホームへ入ります。

 

 

宜昌快速公交の各バス停は島式2面4線のホームとなっており、改札を入ると左右に2つの乗り場があります。

末端部の一部バス停を除いて、同一ホームのどちら側の乗り場も同じ方向へと向かうバスが発着しています。道路幅の関係でホームを横並びに設置することが難しく、上下線のホームはやや離れた所に設置されている所が多いです。改札口も上下線で異なるバス停がほとんどですので、目的地と反対方向の改札に入ってしまわないように注意が必要です。

各乗り場にはホームドアが設置されており、無賃乗車やバスとの接触を防止しています。

ホーム上にはLED表示器が設置されており、各路線のバスが何個前のバス停まで来ているかを知らせてくれます。

 

 

宜昌快速公交では様々なタイプのバスが活躍しています。

まずは宜昌快速公交の運行用に投入された車両です。これらのバスは左右両側に扉が設置されており、到着するバス停によって扉の開閉する側が変わります。主にバスターミナルや路上のバス停では右側の扉が、バス専用道上のバス停では左側の扉が開きます。

また、左右両側に扉があることから、バス専用道上では向かい合うどちらの乗り場でも乗降扱いをすることができます。バスの到着台数が多い場合は柔軟に対応し、バス専用道上でも右側扉で乗降となる場合があります。

このうち、全区間が宜昌快速公交のバス専用道区間を運行するB9路では連節バスが使用されています。

 

 

こちらは従来型の一般路線バス車両です。

一般路線バス車両は扉が右側にしかありませんので、バス専用道上では左側扉で乗降できる側の乗り場のみを使用します。

また、車によってはホームドアと扉の位置が合わないため、中扉を締め切りとするバスもあります。

このほか、郊外へ運行する城際公交のバスや空港バスもバス専用道を運行することがあります(途中バス停は全て通過運行)。

 

 

宜昌快速公交ではバス専用道のある道路を走る市内路線バスについては特別な事情がない限りは基本的にバス専用道を運行するように路線を改編しており、他の道からバス専用道のある道へ入ってくる路線についても当該区間ではバス専用道を走行するようにしています。

このため、宜昌快速公交では全区間バス専用道を走る路線と他の道からバス専用道へ乗り入れてくる路線が混在して運行されており、合計の路線数は34路線にも上ります。バス専用道を1区間でも走るバスには路線番号の頭に「B」のアルファベットを付与しています。

 

 

このような運行形態を取っているため、途中のバス停で他の路線へ乗り継ぐといった需要も多く見られます。

バス専用道上の途中バス停で改札を出ずに同一方向の別路線に乗り継ぐ場合は新たに運賃を支払う必要はなく、最初に支払った均一運賃の2元のみで目的地まで乗車することができます。乗り継ぎは改札のあるバス停かつ同一方向で改札を出ない場合は何回でも行うことができます。

また、宜昌快速公交ではバス専用道の始発から終端までを通しで運行する路線が存在しません。全区間を乗車する場合は宜昌東駅からB9路などを利用して二十二中か葛洲坝のどちらのバス停まで乗車し、そこから夷陵客運站行きのB100路に乗り換える形になります。

この乗り換えについても同一のホームで行うことができますので、最初に支払った均一運賃2元のみで乗り通すことが可能です。

 

バス専用道を走行することで渋滞を回避できるだけでなく、連節バスの運行や運賃の通算といった様々な利便性と魅力を感じる宜昌快速公交、宜昌市へ旅行の際はぜひ乗車してその利便性を実感してみてはいかがでしょうか?

 

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