北花線専用デザインの新車「回遊號」で行く! 首都客運1580路 花蓮火車站→板橋客運站 | 世界バス轉運站 -アジアの交通総合ブログ-

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首都客運・台北客運・統聯客運 花蓮火車站(高速バス花蓮駅バス停)の続きです。

 

花蓮からは首都客運の1580路を利用して新北市の板橋へと向かいます。

首都客運の1580路は花蓮から新城駅、蘇澳國中などを経由して板橋客運站へと運行している路線です。このうち途中の新城駅は蘇澳、板橋方面への乗車専用、蘇澳國中は花蓮、新城駅からの降車専用バス停となっています。

朝5時~23時まで20~60分おきに運行されているほか、深夜2時発の深夜便も運行されています。 

 

 

前回の項でもお送りした通り、花蓮駅前の高速バス乗り場は花蓮駅のロータリー内ではなく、ロータリーを抜けた先にある交差点の横断歩道を渡ってすぐに左へ曲がって少し進んだ先にあります。花蓮駅からは徒歩で3~4分ほどかかります。

首都客運1580路への乗車には必ず乗車券を購入する必要があります(ICカードでの直接乗車はできません)。

乗車券は窓口及び乗り場入口横の青色の自動券売機にて購入することができます。窓口では現金での支払い、自動券売機ではクレジットカード及び悠遊カードでの支払いのみに対応しています。板橋までの運賃は352元(約1270円)です。

乗車券の下に0018と書かれた乗車序號というものが印字されていますが、こちらが乗車順序の番号となっており、この番号が呼ばれたら改札を受けてバスに乗車することができます。なお、今回は乗車定員に満たない乗客しかいなかったため番号では呼ばれず、全員同じタイミングでの改札開始となりました。

 

 

今回乗車した車両は「回遊號」と呼ばれる台北・板橋~花蓮間の高速バス路線の開業に合わせて新たに設計、製造された新型車両です。

車内外のデザインはこの区間を運行する各社共通となっており、白を基調とした清潔感のあるものとなっています。

座席は1列+2列の3列シートとなっており、頭部には可動式のクッションが設置されていて移動時間をとても快適に過ごすことができます。

回遊號車両は多くが車椅子用リフトつきの車両となっており1人がけ座席の数が少なくなっていますが、今回乗車した車両は車椅子用のリフトがないタイプで、1人がけの座席も多く設置されていました。

なお、板橋行きの1580路ではまだ当路線用の新車が出揃っていないため、多くの便で貸切車からの転用車両が使用されています。この場合は4列シート・トイレなしの仕様となり設備が異なるため、乗車時に62元が返金されます。回遊號車両は標準の設備である3列シート・トイレ付車両のため返金はありません。

 

 

車内設備についてですが、車内中程、階段を下りた所にはトイレが設置されています。長時間の乗車でも安心です。

また、各座席にはUSB充電ポートの設備もあり、スマートフォンなどの充電に使用することができます。

なお、この車両にはフリーWiFiの設備はありませんでした。

 

 

座席前のポケットには車内の非常口や消火器などの車内安全設備の説明と、首都客運グループの運行する北花線の路線図が記載されているリーフレットが入っていました。

 

 

車内頭上にある液晶モニターでは車内安全設備の説明ビデオのほか、北花線の車両製造や蘇花公路の改良の様子を紹介したビデオが上映されていました。

 

 

バスは花蓮を定刻に出発。この便の乗客は僅か2名のみと非常に寂しい乗車率となりました。

しばらくは花蓮縣内を走行していきます。

 

 

1580路は北埔站には停車せず、花蓮の次は新城駅に停車します。

この便には新城駅からの乗車はなく、この先の乗車バス停はないため乗客は2名で確定となりました。

 

 

新城駅を出ると臺鐵の線路を越え、太魯閣方面の道と分かれた後に太魯閣大橋を渡ります。

 

 

祟徳の街を過ぎると道路は海岸沿いへと進みます。蘇花公路はやはり各所の景色が見所であると感じます。

 

 

その後、トンネルを通過しながらバスは清水断崖のカーブ連続区間に入ります。バスは速度を落として慎重に進みます。

 

 

合間に海岸の絶景を眺めながら、崖沿いの急カーブをゆっくりゆっくりと進んでいきます。

 

 

錦文隧道と大清水隧道を過ぎると改良に伴い新設された区間へ入ります。途中の仁水隧道は危険物を搭載した車など一部の車両の通行が規制されているため、手前に旧道への分岐点があります。

 

 

仁水隧道を抜けると和仁地区を通過し、卡南橋、中仁隧道を通過して和平方面へ向かいます。

 

 

そして和平の街中へ入ります。和平駅近くでは競合相手でもあり相互補完の存在である臺鐵の自強號とすれ違いました。

 

 

和平を過ぎると臺鐵の線路を跨いで海側へ抜ける特徴的な構造となっている和平溪橋へ入り、和平溪(大濁水溪)を渡ります。

 

 

その後もトンネルを通って武塔、南澳の街を通過していき、このあたりで日没となりました。

南澳からはこのルート最大の難所とも言える峠越えとなります。日没後の峠道は街灯も少ないためかなり暗く、バスも日中よりより慎重な運転を強いられます。交通量が多いのが唯一の救いといった所ですが、バス同士のすれ違いの際はお互い細心の注意を払って進みます。

 

 

長い峠道を下りると東澳の街へ到達します。ここからは再び新設された高架道路へと入り、永樂、蘇澳方面へと進みます。

 

 

最後の蘇澳隧道を通過して突き当たった所で蘇花公路の改良区間は終了です。バスは蘇澳の街へと入ります。

ここで途中の蘇澳國中バス停に停車しますが、この日乗っていた乗客は全員が板橋までの乗車であったためこの便は停車せずに通過となりました。

 

 

新馬駅の手前で臺鐵の線路を越えて、その先にある蘇澳交流道からは北宜高速公路(國道5號)に入ります。

 

 

羅東、宜蘭、頭城と一気に通過し、バスは雪山隧道へと入ります。

 

 

雪山隧道を抜けるとバスは新北市へ入ります。しばらくはトンネルをいくつか通過しながら山間部を走り、南港系統交流道へと進みます。

 

 

このバスは台北市内には停車しないため、南港系統交流道からはフォルモサ高速公路(國道3号)へと進んで南下していきます。

木柵、新店などを通過して中和交流道へと進みます。

 

 

中和交流道からは台64線新北市特一號道路へ進み、しばらく高架区間を走行します。

そして板橋交流道で下道へと下りました。

 

 

板橋交流道で下りたバスは先の交差点で大きくUターンし、下道の少し手前にある交差点を曲がって板橋駅方面へ進みます。

バスはまもなく終点の板橋客運站に到着となります。

 

そしてバスは花蓮から3時間ほどで終点の板橋客運站に到着しました。

 

 

板橋客運站の花蓮行き1580路の乗り場は5、6番乗り場を使用しています。

板橋客運站の建物内には花蓮にあるものと同じ、クレジットカード及び悠遊カードでの支払いが可能な自動券売機が設置されていました。

 

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