月曜日、目が覚めると同時に浮かんできたのは新卒くんの顔だった。朝食を摂るときも、着替えるときも、片時も彼の顔が離れなかった。
そしてずっと気になっていたことがあった。それは、彼女の有無だ。土日の彼の過ごし方を考えるときに、彼女といちゃいちゃしていることを想像するだけで嫉妬で掻き乱されそうになっていた。
見たこともない、いるのか分からない新卒くんの彼女。顔はそこそこだが長身ですらっとしており、サッカー部出身の新卒くんがモテないわけがない。現在は分からないが、全くいたことがないとは考えにくかった。
雑談を装ってきけたらきいてみよう、と運転しながら考えていた。