エビデンスがない、エビデンスがある
提供する医療に医学的根拠があるかどうかをさす言葉です
医学の知識は日進月歩なので、20年前に提唱された知識が、現在では使えないなんてことはザラです
例えば創部の消毒。
昔はイソジンやら赤チンやら塗っていたらしいですが、
(例外はあるけど)生理食塩水や水道水での洗浄が主流になっています
例えばめまいに対するメイロン
あんまりエビデンスはないようだけど、回転性眩暈に対する治療薬の1つとして良く知られ、選択する先生も多いです
アタラックスPとかは患者さんが眠くなるので、自分もBPPVなり回転性めまいを疑った時によく使ってます
epley法? 失敗すると嘔気を誘発するから何となく閾値が高い...
前置きはこんなものにして、本題は次。
バストバンド
肋骨骨折の時に装着する器具ですね。
胸壁の動きを抑えることで痛みを抑え、骨も動きにくくなるので癒合も早まるかも...というのを期待して装着する器具です。コルセットみたいな見た目。
結構圧迫感があって、高齢な方は排痰が出来なくなるなど不利益もあるので装着は好まれません。
結構圧迫感があって
そう、Med.y.mも付けました
肋骨が折れてしまいました(苦笑
マイコプラズマ気管支炎で咳嗽止まらない
→感冒後咳嗽が長引く
→メジコンなど使用、効果なし
→某日、せき込んで胸痛あり
→エコーで気胸ないけど、肋骨エコーで不正箇所ありそう
→胸壁押したら激痛、tappingでも痛い
→「マジかよ...面倒臭い」
という、漫画とかネタみたいな展開に。
マイコプラズマよ、滅びよ。
マイコプラズマよ、本気で撲滅しろ。
咳をしても痛い
くしゃみでも痛い
なんなら、患者さんのベッド移譲を手伝っても痛い
肋骨(というか、胸壁?)って日常でこんなに使うのか...と再認識。
こんなに痛いのに、やることは殆どないのが肋骨骨折
「マジかよ...面倒臭い」
疼痛管理がメイン
聴こえが良いけど、要するに治癒を待つだけ。
強いていうならバストバンド装着くらい。
あまり良いエビデンスがないとのことで
自分はバストバンド装着を
積極的に勧めたりはしていませんでした
しかし、とんでもない
装着したらとんでもなくラクになった!
NRSでいう、6-7/10→2-3/10程度にはラクになりました
具体的にいうと、咳する時に身をよじっていたのが普通に咳が出来る程度にはラクになった感じ。
実体験だとより説得力が出る、とはこのことですね。
それだけ病気してるってことだから嬉しくないですが..
自分の骨年齢大丈夫なんだろうか、と心配になりましたが、
よくよく調べてみると、成人(若年)発症もあるみたい
皆様もたかがマイコプラズマといって油断していると肋骨が持っていかれる...かもしれませんのでお気をつけて
以上、25歳男性のマイコプラズマ気管支炎後の肋骨骨折を発症した1例を報告してみる(苦笑)
気胸・血胸などはないので今のところ命に別状はなさそうなのが救い。
肋骨は折れても製作は変わらず続いていますが、かなりのスローペースです。(肋骨が折れて体調が悪い、という意味ではなく)
気長にお待ちを。