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この二日間、トランプ大統領の上院における弾劾裁判のオープニングが行われ、弾劾を下院で通過させた、下院民主党のいわば、冒頭陳述が行われたのである。筆者は、ある場面は、吸い付くようにテレビの画面を見ていたのである。筆者は、右寄りの選挙民、ジャーナリスト、共和党がなんと言おうと、信じない。民主党の正当な内容の冒頭陳述だったと思う。

あまりにも伝承に基づく部分が多かったと批判があるとしても、それを是正することは不可能だったのである。トランプ大統領が極度に大統領特権を使い、議会の召還を無視し、大統領の側近の証言を認めなかったからである。証人として、欲しかったのボルトン元国家安全保障アドバイザー、ポンペイオ国務長官、モベニー首席補佐官、ジュリアーニ元ニューヨーク市長である。今のところ、彼らのうちだれも、上院の裁判で証人として呼ばれる可能性はない。

しかし、筆者は、そんな逆境の中で、民主党下院の議員は、よく限られた証人を招いて捜査したと思う。まず、第一に民主党の面々は、推理力がある。まるで、推理小説を読んでいるようであった。

トランプ大統領がウクライナ大統領を動かし、約4億ドルの軍事援助費は決まっていたことを見つけた。それを来るべき大統領選挙に立候補する意思を固めているバイデン親子のウクライナにおけるスキャンダルを見つけようと捜査をさせる資金にすることを計画したこと。その金を餌に、ウクライナ政府を動かす手口はアメリカ国内の行政機関が絡む。それをいろいろ動かすのである。

自分のスタッフを使い、その金の支払いの時期を使い、巧みにウクライナ大統領を動かす。その時の電話をその場で聞いていた大統領補佐官もいた。そのスタッフたちが、前出のボルトン氏やポンペイオ氏、モベニー氏なのである。その様子をまるで見たように関係者の証言や推理で語っていく。見事なプレゼンテーションである。

こんなことが上院の会議場で発表されるのである。トランプ大統領はこんな時どうしているのであろうか見当もつかない。

しかし、このような推理を交えた追求は、無意味であるし、又、重要なことは、そのようなことが行われても大統領特権であると簡単に退けようとしているのが共和党である。

この大統領弾劾は、アメリカ史の教科書に取り上げられなければならないと思う。

この事件は、大統領の犯罪として、後世に確実に残るであろう。

 

佐藤則男

ニューヨーク

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