ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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【アニポケ】新シリーズがゲームの販促だけではない理由

ポケモンソード・シールドと違う展開 キャラクターを重視か?

アニメ『ポケットモンスター』(以下、2019年版)が新ゲーム発売に伴い、リニューアルした。

今作では、ゲームに沿ったストーリーをかなぐり捨て、完全オリジナルの展開をしている。

 

 

 

 

ゲームを無視の傾向は昔から

とはいっても、突然ゲームを無視するようになったわけではない。

 

オレンジ諸島編のようなオリジナル展開もあった。

バトルフロンティア編やサン・ムーン編は、大幅に設定が変わっている。

通常のシリーズでも、ゲームにはなかったオリジナルのエンターテインメントやスポーツを描写していた。

 

だが、最初からポケットモンスターのゲーム本編とまったく異なるシリーズは初めてだ。

 

ポケモンの生態に注目 キャラクター重視

2019年版では、サトシたちが研究所のリサーチフェローになったという設定。

世界中のポケモンの生態を調査する。

 

第2話はフシギソウが街に大量発生し、市民生活に影響が出ているという内容だった。

これまでも、ポケモンによるトラブルの話はあった。

でも、今回はポケモンが物語上の障害ではなく、生物・キャラクターとして扱われていた。

 

この回では、フシギソウに秘められたナゾがわかる。

ポケモンという架空の生物の生態を描くのが、今作だ。

 

ポケモンというコンテンツの現在

ゲーム・カード・グッズ 多方面に展開

現在、ポケモンは当初とは比べ物にならないほどの、巨大なビジネスになっている。

 

例えば、ポケモンのぬいぐるみは過去作のものなら、ほぼ全種類ある。

テレビにポケモンが映るだけで、ぬいぐるみの宣伝になる。

デザイン違いやビッグサイズも発売中だ。

 

それから、ゲームに関してもRPGの本編だけではなくなっている。

ポケモンGOをはじめとする3種のアプリゲーム。

お店の筐体で遊べる「ポケモンガオーレ」もある。

 

ポケモンカードゲームも世界に向けて展開している。

少なくとも、RPG本編だけを軸にしたビジネスではなくなっている。

 

一大キャラクタービジネスに成長

ポケモンはいまや900種類に達するほどの巨大なキャラクタービジネスだ。

ピカチュウ以外の、特定のポケモンをモチーフにしたグッズシリーズもある。

 

子どもの水筒やお弁当箱だけではない。

アクセサリーやスマホケースなど、大人が使える日用品も売られている。

有名なライバルのネズミやネコと同様、生活空間に入り込むようなキャラクターになった。

 

もはや、子どもにゲームを売るというちっぽけなビジネスではなくなっている*1

キャラクターを売り込むという点では、今回の展開にしたのは英断である。

 

ネットの台頭:テレビ・雑誌だけではない時代に

ポケモンが出始めた頃は、コロコロコミックなどの児童誌や、おはスタなどのテレビ番組が中心的な情報源だった。

それを見た視聴者がアニメ、ひいてはゲームへと到達していた。

 

しかし、今はネットが情報の中心になりつつある。

TwitterやLINEでは、毎日のように情報が配信されている。

最新のゲームも、VTuberらによって実況配信されている。

 

「誰もが(偶然)テレビを見る」という前提からは離れる必要がある。

ゲームを買わせるための導線上にアニメを置く時代ではない。

 

どちらかといえば、ユーザーはSNSからニュースサイトやネット動画にアクセスする。

それからゲームやグッズの購入、アニメの視聴を検討するというシナリオのほうが現実的だ。

 

ポケモンの現在:

アニメ・ゲーム以外にも、さまざまなコンテンツを展開。

900種類ものキャラクターを売るビジネスに成長。

ネットの台頭で、テレビアニメの役割が変わってきている。

 

アニメ内の変化

時代に合わせたアップデート 長寿アニメと同様に

ところで、『ポケットモンスター』というタイトルに戻したのは、原点回帰とも考えられる。

しかし、今の時代に合わせたアップデートも多い。

 

カントー地方は現代化しており、ハイテクな研究所や日本的な住宅地も描かれていた。

ゲームに合わせて「スマホロトム」も登場し、サトシたちの調査活動をサポートしている。

 

名探偵のアニメなどと同様、主人公を成長させずに、舞台のみをアップデートした。

テレビ業界としても、世間一般としても、ご長寿アニメのような扱いになっているようだ。

 

ゲームにいないポケモンも登場

単純なゲームの販促ではなくなった。

その結果、ポケットモンスターソード・シールドに登場しないポケモンも出るようになった。

第1話はカントー地方が舞台で、ガラル地方にはいないポケモンも出てくる。

 

いないポケモンを出しても、ポケモンGOやグッズの販促になる。

ポケモンというコンテンツ全体の宣伝になる。


従来と違い、ゲームと関係ないポケモンの描写もできる。

自由な作風の、よりよい作品が期待される。

 

いつもの展開がない

ポケモンのアニメといえば、ポケモンリーグへの出場を目指し、ジムに挑むために旅をする展開が定石だ。

でも、今回は調査が目的のため、4話までジムリーダーなどが一切出ていない。

レギュラー陣もアニメのオリジナルキャラである。

 

その反面、スマホロトムやレイドバトルなど、ゲームの要素を拾った描写はある。


ロケット団も従来通り登場し、バトルする。

だが、3話では本部からレンタルしたポケモンを使っていた。

さまざまなポケモンを使ってくるようで、やはりキャラ販促を意識しているようだ。

 

実際のアニメ内では、

主人公の年齢はそのままで、舞台を現代風に更新。

ゲームに出ないポケモンも登場。

ジムをめぐる定番の展開がない。

 

ソード・シールドもしっかり宣伝

ところで、今作はゲームに沿ったストーリーをかなぐり捨てたと書いた。

 

とはいえ、ソード・シールドの舞台であるガラル地方に全く行かないというわけではない。

4話からは、ポケモンが巨大化する現象があるとして、ガラル地方へ調査に向かう。

 

マイナーチェンジ版の発売する時期に新展開があるかもしれない。

ゲームの話を全くやらないシリーズではなさそうだ。

*1:一部のキャンペーンでは、ソード・シールドに登場しない「グラードン」のノベルティもあった。ゲームを売りたいのだとすれば、合理的ではない。

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