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1回の月経周期は、月経が始まった日を1日目とし、次の月経が始まる前日までをいいます。その正常範囲は25~38日で、毎周期同じ日数でなくても、正常範囲内であれば問題はありません。

月経周期は、排卵までにかかる日数(卵胞期) で変動します。排卵後、卵巣に残った卵胞は黄体に変化しますが、この黄体の寿命は、誰でもほぼ14日間であることから、卵胞の成長がゆっくりで、排卵までの日数がかかれば月経周期は長くなり、その逆では短くなる傾向にあります。

 

また、卵胞の成長、成熟が不十分だった場合には、黄体ホルモンも十分に分泌されにくいことから黄体期が短くなることがあります。これを黄体機能不全と呼ぶこともありますが、 

もともとは卵胞の成長と成熟に問題があることが要因になっていることもあります。

 

月経は、基本的に排卵があることから起こります。つまり順調な月経周期があるということは、順調な排卵が起こっているということにつながります。卵胞を成長させるホルモンが分泌され、そのホルモンに対して、卵巣が正常に反応し、卵胞が順調に成長、成熟して卵子が排卵されているという一連の流れが、問題なく起こっているということの現れと考えます。 

しかし、なかには排卵しない無排卵の周期が起こることもあります。

 

 

月経周期と基礎体温の変化

 

月経周期を、卵胞期、排卵期、黄体期、月経期の大きく4つにわけてホルモン変化や卵胞、卵巣の変化などと合わせて基礎体温の変化を見てみましょう。

 

●卵胞期

排卵に向け卵胞が育つ時期です。左右の卵巣で10~20個の排卵に向かう卵胞がエントリーされ、一斉に成長を始めます。中でも一番ホルモンに対して反応のよかった1個が主席卵胞として大きく育ち、その他は退縮していきます。このときの基礎体温は低温相です。

 

●排卵期

卵胞が十分に成長すると、黄体化ホルモン(LH)が一過性に大量に分泌され卵胞は成熟し、これが排卵への引き金となります。これをLHサージといい、この約36時間後に排卵が起こります。排卵期には基礎体温は高温相へと移行します。

 

●黄体期

排卵後、卵巣に残った卵胞は黄体へと変化し、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌し、胚が子宮へ着床しやすい状態へと整えます。排卵期の頃、基礎体温が高温相へ移行するのは、プロゲステロンに体温を上昇させる作用があるためです。

妊娠が成立すると黄体は妊娠黄体となり、妊娠初期の不安定な時期を支えるために働きます。そのため着床し妊娠が成立してもしばらくは基礎体温は高温相を保ち、胎盤ができる頃に、その役目を終え、基礎体温も下がります。妊娠中は排卵が起こらないため、基礎体温は特に変化はありません。

 

●月経期

妊娠が成立しなかった場合には、黄体は徐々に白体へと変化し、黄体の分泌するプロゲステロンによって支えられていた子宮内膜は剥がれ血液とともに体外へ排出されます。これが月経です。 

 

 

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