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切迫流産

 

流産の一歩手前だが、妊娠を継続できる可能性がある状態のこと。妊娠12週未満で診断された場合、超音波検査で胎児の心拍を確認できれば、妊娠をほぼ継続できる可能性が高いです。12週以降の場合は流産のリスクが高く、子宮収縮抑制剤を使用するなど原因に応じた治療が必要です。

切迫流産を知らせるサインは、出血や下腹部の痛みなどがあるので。注意しましょう。

 

 

切迫早産

 

切迫早産は、早産になりそうな状態をいいます。お腹の張りが続いたり、なかなか治らない、また出血に気がついたら、すぐに病院に連絡をしましょう。

病院では、子宮口の開きやお腹の張り、赤ちゃんの心拍の状態を観察して、子宮の収縮を止める薬を点滴するか、または服用します。中には入院を必要とすることもありますが、自宅で安静にするようにいわれることもあります。その場合には、家事などもせず、1日でも長く赤ちゃんがお腹の中にいられるように安静に過ごすことが大切です。高年齢や肉体的、精神的疲労が要因になることもあります。

 

 

妊娠高血圧症候群

 

体への負担が大きくなってくる妊娠20週以降に発症することが多く、高血圧とたんぱく尿とむくみが3大症状です。原因は、はっきりわかっておらず、妊娠による体の変化に、その機能が追いついていかない、適応できないためではないかと考えられています。

体の変化に適応しづらい初産婦は経産婦よりもなりやすく、また35歳以上の場合はリスクが高くなるため、高年齢の初産婦は特に注意が必要です。そのほかでは、肥満やもともと血圧が高い場合にも注意が必要です。

 

重症になると胎盤の機能が衰え、赤ちゃんへ酸素や栄養素がスムーズにいかなくなるため早産のリスクが高まり、ケースによっては死産することもあります。また母体もけいれんを起こして昏睡状態になるなど、ママにも赤ちゃんにも命の危険が及ぶことがあります。このためママと赤ちゃんの状態によっては早産であっても帝王切開で出産させた方がよいと判断されることもあります。

何より大切なのは妊婦健診を受けることです。病気が見つかっても、高タンパク、低カロリー、減塩の食生活を送り、安静にし、降圧剤を服用することになるでしょう。

予防には、妊娠前から規則正しい生活と適度な運動、適切な体重管理を行うこと。また、ストレスをためないことも大切です。

 

気をつけてほしいママのタイプ

● はじめて妊娠した人

● 35歳以上の人

● 双子や三つ子などの多胎妊娠をした人

● 太り過ぎている人

● ハードな仕事をしている人

● 高血圧などの持病を持っている人

 

 

 

妊娠糖尿病

 

これまで糖尿病にかかったことがないのに、妊娠中に、血糖値が上がる病気です。妊娠すると胎盤では血糖を上げやすいホルモンが分泌されます。そのため母体は、すい蔵から分泌されるインスリンが多くつくられますが、それが追いつかずに血糖値が上がってしまうことから起こります。妊婦健診の基本検査である尿検査で尿糖の値が高かったり、2~3回続けてプラスになった場合にはさらに検査をします。

妊娠糖尿病になると赤ちゃんが大きくなりすぎ、出産時に4000gを超えたり、新生児低血糖になったります。また、出産後、ママが本当の糖尿病になることもあります。

 

35歳以上の初産、家族に糖尿病の人がいるとリスクが高いといわれています。また肥満気味の方も気をつけましょう。

治療は、カロリー制限など食事療法が主なもの。重症の場合は、インスリン投与となります。そうならないためにも、1日3食適量を規則正しく食べる、食事はゆっくりと、甘いものや脂っこいものはなるべく避け、ウォーキングなど軽い運動を習慣づけるなど、ふだんの生活にも気を配るようにしましょう。

 

気をつけてほしいママのタイプ

● 35歳以上ではじめて妊娠した人

● 家族に糖尿病の人がいる

● 太り過ぎている人

● 以前に4000g以上の赤ちゃんを出産した人

 

 

早産

 

妊娠22週~妊娠37週で出産することを早産といい、妊娠高血圧症候群や多胎妊娠の人がなりやすいといわれています。また子宮頸管無力症(子宮口が開いてはいけない時期に子宮口が開くこと)とそのために子宮口を開かないよう手術した人や前置胎盤(出産時、赤ちゃんの出口となる子宮口を胎盤がふさいでしまう状態)も注意が必要です。そのほかではクラミジア感染症や心身の疲労も原因のひとつ。ストレスが大きい場合には、無理をしないように過ごしましょう。

 

出血がある場合には、少量でもすぐに病院に連絡をしましょう。また前期破水をすると赤ちゃんが細菌に感染する危険性が高まり、早産になることが多くなります。

1日でも長くママのお腹にいられるよう早産を防ぐことが大切です。お腹の張りが続く、なかなか治らない場合には要注意です。

 

 

気をつけてほしいママのタイプ

● 双子や三つ子などの多胎妊娠をした人

● 子宮筋腫がある人

● 妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病の人

● 子宮頸管無力症の人

● 前置胎盤の人

● ストレスの大きい人

 

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