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体重管理は大事な赤ちゃんを産むためにとても大切なこと

 

妊娠を目指す上で、体重を管理することは、とても重要ですし、妊娠後のお腹に赤ちゃんがいる生活でも、体重管理が重要になってきます。

妊娠中の体重増加は当たり前のことです。赤ちゃんは育っていきますし、それに従って羊水も増えます。母体の子宮も乳房も大きくなり、血液や水分量も増え、皮下脂肪も増えます。ですから、体重は妊娠週数を追うごとに増えますが、増えても大丈夫な人と、必要以上に増えては困る人がいます。

 

それは、妊娠前の体重と身長からみたBMI値から判断します。

日本産科婦人科学会のガイドライン(産婦人科診療ガイドライン2014)によると、非妊娠時のBMI 値が18.5~25.0未満の場合、妊娠40週の時点で約3kg の赤ちゃんを1人出産するのに必要な体重増加量は 11kg としています。

 

妊娠高血圧症候群の予防などから考え、BMI値が18以下の人は10~12kg 、18~24未満は7~10kg 、24以上は5~7kg を推奨しています。しかし、肥満妊婦の妊娠中の体重増加を5kg 以下に抑えても巨大児などは防げず、体重増加が大きいほど帝王切開率が上がるとしています。

妊娠高血圧症候群、早産、巨大児は、肥満妊婦に発症しやすい傾向がありますが、特に妊娠高血圧症候群は年齢が上がるとともに発症率も高くなる傾向にあります。

 

また、やせている妊婦の場合、切迫早産、早産、低体重児になりやすく、赤ちゃんへの影響が心配です。

少しでもリスクを減らすために、今から体重管理をしましょう。

 

 

太っているとよくないの?

 

BMI値25以上が肥満とされ、値が上がるにつれて排卵障害を起こしやすくなります。

エストロゲンは卵巣でつくられますが、脂肪組織の中でもつくられています。そのため、少しふっくらした女性の方がいいという見方もあります。しかし、太り過ぎるとホルモンのバランスが崩れ排卵障害を起こすことがあります。

 

例えば、太っている人に多く見られる多嚢胞性卵巣症候群の場合も、体重を落とすことで排卵が起こるようになるケースもあります。

そして、太り過ぎにより血流が悪くなることで卵巣や子宮へ必要なホルモンが届きづらくなり、卵が十分に育たなかったり、子宮内膜が十分に厚くならなかったりする可能性も高くなります。さらに糖代謝に異常が起きると、胎児の奇形率が増え、流産の要因にもなります。また、太り過ぎは妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になりやすく、出産時には難産になりやすく、脳出血などのリスクも高まります。

肥満は、妊娠や出産へのリスクが大きいですが、急激に体重を落とすと体にもよくありません、1カ月に体重の5%を落とすことを目標に取り組んでみましょう。

 

 

やせているとよくないの?

 

BMI値18.5未満がやせとされています。BMI値が18以下の極度のやせの場合は、排卵が止まり、無月経になる人が多くいます。これは、視床下部の働きに抑制がかかり、卵を育てるFSH(卵胞刺激ホルモン)と卵を成熟させ、排卵のきっかけをつくるLH(黄体化ホルモン)の分泌量が減ることが要因です。

 

卵を育て、卵子を排卵するということは、自分の体で新しい命を育てることにつながるわけですが、やせ過ぎていると「自分の命を守ることで精一杯。とても新しい命を育てるほどの力はないよ」という体のサインでもあります。

また、低体重児や早産の確率も上がり、生まれた子どもが将来、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を発症するリスクが高まるという発表もあります。

 

BMI値18.5未満の場合は、少しずつ体重を増やすようにしていきましょう。卵も細胞の1つです。栄養が不足している状態であれば、質のいい卵子に育てることができません。

 

 

太り過ぎていても

やせ過ぎていても

 

太り過ぎや痩せすぎの場合、妊娠したいと思っていても、体は「元気な赤ちゃんを産むために、今のままじゃ10カ月も耐えられない」と訴え、排卵を止め、自分の命を守ろうとする生体防御の反応を示しているのかもしれません。

妊娠するためだけでなく、順調な妊娠経過と安全な出産、そして生まれてくる赤ちゃんのために体重管理をしましょう。

 

 

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