難病を克服する上で、欠かせないのが有害金属の排除・解毒です。
有害金属が、幾重にも重なった難病発症の原因の一つとなっているからです。
そして今回、クローズアップするのは、生活に最も密接に関わっている、有害金属 アルミニウムです。
ベーキングパウダーを使った焼き菓子を食べていた。
トマト缶も食べていたし、飲み水は水道水を沸かしていた。
アルミホイルも、アルミ製の小鍋も使っていた。
制汗スプレーも使っていた。
胃薬を飲んでいたなら、さぁ大変。
こんな人(私)は、骨、脳など、体中にアルミニウムが蓄積していることでしょう・・・。
解毒を苦手とする膠原病患者は、絶対に使用してはいけない、解毒しなければならない金属です。
健常者では、摂取したアルミニウムの98%以上が消化管を通過し、1日あたり約100mcgが尿中に排泄されます。
しかし、摂取量の1%以上が吸収され血漿中に見出されます。
血漿中では主にトランスフェリンに結合し、血漿中アルミニウムは主に骨や脳、肝臓、肺、リンパ節などの組織に蓄積します。
脳およびそれに関連する神経系は、パーキンソン病、多発性硬化症、慢性疲労および他の神経学的または自己免疫疾患のような疾患が現れる場所でもあります。
ほとんどの食材に含まれ、その1%が吸収され蓄積される以上、避けて通ることのできない問題がアルミニウムなのです。
■なぜ、アルミニウムが悪いのか
水銀、ヒ素、鉛、カドミウムなどより急性毒性が低いため、長い間、軽視されていますが、蓄積による長期的毒性は強く、微量でありながら、確実に細胞に損傷を与え、長期的に影響を及ぼしていく疾患になりやすいです。
アルミニウムは神経毒になる物質で、体内に蓄積された高濃度のアルミニウムはアルツハイマー認知症やALS(筋萎縮側索硬化症)などの神経性疾患との関係性が報告されています。
低濃度のアルミニウムによって脳内の炎症活性の基礎レベルが上がるとの報告もあります。
DNAの傷害やミトコンドリア膜電位の低下、ミトコンドリア機能を低下させます。(TCA回路での阻害や電子伝達系の酵素の阻害など)
また、アルミニウム(Al)は副甲状腺ホルモン(PTH)を抑制するため、カルシウムとマグネシウムの摂取バランスが正常であってもアルミニウムが存在する以上、生体内のCaとMgに大きな影響を与え、血清Mgは低下します。また、腎臓での活性型ビタミンDが減少していきます。そうすると、血中Caも減少します。
摂取してしまったアルミは、ホルモン、ミネラル、ビタミンを減少させてしまうということです。
また、アルミニウム投与はアセチルCoAを減少させ、アセチルコリンの遊離を阻害するという報告があります。
神経細胞のDNA/RNAに親和性があり、神経伝達物質アセチルコリンを分解する酵素アセチルコリンエステラーゼを阻害したり(サリンもこれと同じ)、アミノ基転移酵素の阻害、エピネフリン(アドレナリン)の合成阻害などもあります。
さらに、アルミニウムは胎盤や母乳を介して、胎児や乳幼児に移行しやすい成分でもあります。幼児は大人のようにアルミニウムのデトックス機構が確立されていませんので、大きく悪影響を及ぼしてしまいます。
アルミニウムはそもそも肝臓に蓄積しやすい金属とされていましたが、胎児の場合、肝臓よりも脳の方に移行しやすいことが近年の研究でわかっています。そのため、曝露した胎児は、神経毒性を引き起こし、成長の過程で、発達障害や多動性などの症状が見られます。
さらにエストロゲン様作用もあり、特に若い女性の使用においては乳がんとの相関も指摘されています。
その他、一般にアルミニウムの影響としてけいれん、食欲低下、咳、疝痛、過度の口渇、胃痛、胃潰瘍、硬化した便、脾臓の痛み、アルツハイマー、認知症、貧血、脳症、無成形性骨、心筋肥大などが挙げられます。
■実際にどのくらいのアルミニウムを摂取しているのか
私たち日本人が一般的な食生活でどのくらいアルミニウムを摂取しているかを、具体的な献立で計算してみた。
たとえば朝、パンを食べ、昼と夜が和風の食事の例では、パン、まびき菜、お茶などは比較的アルミニウム量が多いが、1日では2.4mgの摂取となる。
別の献立では、朝、ごはんと焼きのりなど、昼に食パン、夜に魚を食べるとやや高めの値になり、3.1~3.2mgとなる。
少し洋風の食生活では、チーズトースト、牛乳などが高く、スパゲッティ、ハンバーグ、紅茶などで、1日3.7mgになる。パンを食パンからクロワッサンにすると一気に2mg上昇する。
これらの計算では、平均的な食生活で1日3~5mgのアルミニウムを摂取していることになる。ただし純和風の場合、1日2mgぐらいの場合もある。
アルミニウムの含有量が高い献立には、洋食全般が平均4mgぐらいで、和食では天ざるがある。お菓子では、ホットケーキが52mgと高いが、これはベーキングパウダーのためで、今川焼やショートケーキも高い。
水道水中のアルミニウム量については、17~18年前ぐらいの調査を見ると、東京の世田谷区、神奈川県の相模川水系など若干高めのところもあるが、高くても50ppbである。
医薬品は、市販されている薬で低いものは1日67mgで高いものは200mgぐらい、医療用では1~3gと、食事と比べものにならないほどアルミニウム量が多い。
このような結果をまとめると、食事から1.5~3.4mg、お菓子や飲料で1~50mg追加され、さらに医薬品や調理器具などからの溶出がある。WHOやFAOでは「1日許容量約50mgなら安全」とされており、実際の食生活の中では、ときどきこれを超えることがあるかもしれないという状況である。
※4年間制汗剤を使用している女性の多くに高アルミニウム血症が認められたことが報告されています。
毎日、焼き菓子など膨張剤を含む食品を食べる習慣のある小児なども、安全な範囲を超えていると指摘されています。
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摂取源としては、制汗剤、日焼け止め、ローション、歯みがき粉、たばこフィルター、大豆調合乳野菜、茶、インスタントコーヒー、牛乳、アルミニウムを含んだ調理器具、アルミホイル、アルミ缶詰、ベーキングパウダー、(一部の)乳化剤、水道水、消臭剤、医薬品(全てのワクチン、アスピリン、下痢止め、胃腸薬などが)、食品添加物 (膨脹剤、着色料、色止め剤など) などがあげられます。
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■アルミニウムを防ぐにはどうすればいいか
さて、このようなアルミニウム中毒は、マグネシウムの薬理的摂取によって阻害できます。
マグネシウム維持がアルミニウム曝露でやられたのなら、マグネシウム摂取でやり返すというイメージです。
(もちろんビタミン剤や硫黄化合物なども併用します。硫黄については個体差により使用有無を決めます)
生体内にマグネシウムを正常に維持することにより、アルミニウム中毒を阻害できます。
有害金属は、その曝露から避けていくことが一番大切ですが、いつどこで摂取しているかわからないだけに、マグネシウムなどの拮抗ミネラルの薬理的効果によって、排除していくことも大切です。
・アルミニウムの排除・解毒の対策一覧
●胃薬や痛み止めの薬の服用を極力さけ、やむを得ずに服用する場合にはアルミニウムを含まないものを選択する。
●ワクチンを接種しない
●焼き菓子など、食品添加物としてアルミニウムを含む食物の摂取を避ける。
●アルミニウム製の鍋、食器、アルミホイルは使用しない。
●アルミニウムを多く含む水を飲まない。
●アルミニウムを含む制汗剤、日焼け止めなどを使用しない。
●体内アルミニウムの排泄を促がすために天然のビタミンAを摂取する
●ラクトバチルス(乳酸菌)を積極的に摂取し消化吸収機能を高める
●生体内にマグネシウムを正常に維持することにより、アルミニウム中毒を阻害。
●ケイ素、シリカの摂取
●ブロッコリー、玉ねぎを食べる
私の場合、普段から自己免疫疾患対策として、プロバイオティクス・プレバイオティクス(イヌリン、サイリウム、ラフィノースオリゴ)を利用し、ビタミンAやマグネシウムを含む信頼できるマルチミネラルビタミンサプリを服用し、ケイ素(シリカ)を含む良い水を飲み、玉ねぎ、ブロッコリーをよく食べており、自然とアルミニウム対策が取れています。
先に、病気の原因は幾重にも重なっていると書きましたが、原因の根本解決法はいつも同じ、正しい食事と生活です。
●不要なものは入れず、出していく
●胃腸を整える
●正しい栄養の摂取
●運動と休養
●ストレス管理
たったこれだけ、につきます。
アルミニウムの対策を含め、地道に体に良いことを積み重ねていこうと再認識することができました。
この積み重ねがいつか、体の全ての歯車を滞りなく回し、難病克服につながると信じています。
読んで下さり、どうもありがとうございました。
も宜しければご一読下さい。
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<参考文献、記事>
・あぶないアルミニウム―もう始まっているアルミニウムの脳内蓄積