1BOXタクシーの乗務日誌のようなもの

都内を走る1Boxタクシーの乗務日誌、タクシーブログのようなものです

問題多発のUberをこのタイミングで賞賛する理由、それも条件を違えて比較してまでやることなのか?

タクシードライバーにとっての無線配車のお話しを書こうと思っていたのですが、少し気になるニュースを発見したので、Uberの件について書こうと思います。

 

拙ブログでは、幾度も書いてきていますが、Uberなどのライドシェアはタクシーが不足している地域での代替というビジネスモデルが原点であって、それ以上でもそれ以下でも無いってこと。

さらにビジネスが浸透するに連れて、請負型のビジネスモデルの様々な弱点露見してきたという現実。

この二点は、前提にしてお話を進めたいと思っています。

 

さらに、今回特に強調したいのは、Uberのドライバー評価についてです。

Uberとタクシーを比較するときに、Uberはドライバーの評価が視覚化されているから安心という紹介を良くされていますが、それはどうなのでしょうか?

 

そしてタイトルにも書きましたが、Uberとタクシーを比較する際にお互い同条件で比較されることは無く、Uberに有利な条件での比較となっていることが多いという現実について考えてみたいと思っています。

 

さて、今回取り上げる記事は、キャリコネニュースに10/5に掲載された

田村淳、Uberの良さ語る「運転手が評価されようと努力する。良い接客をしようという意識が高い」 | キャリコネニュース

という記事です。

 

記事全体は下記に転載しますが、その中で気になった一文は…

田村さんは自身の経験上、運転手の中には「この人嫌だなって思う人もいる」という。しかし、タクシー乗り場では後ろに人が並んでいることも多く、状況を考えるとその運転手を見送るわけにもいかない。

Uberは、断るまでも無く配車システムです。

アプリを使って、配車を申し込むと、星の着いたドライバーから選択する仕組みだと認識しています。

 

街中でタクシーを拾うという時の不安と、アプリ上で評価つきのドライバーから選択する仕組みって、そもそも比較できるものなのでしょうか?

この比較自体とてもナンセンスだと思うのです。

せめて、タクシーアプリで配車を申し込んだけどドライバーの顔が分からない不安と評価付きのドライバーから選択できる安心?という比較ならギリギリ理解できなくも無いのですが…

 

ところで、Uberのドライバー評価なのですが、そもそもそんなに過大に評価して良いものなのでしょうか?

Uberはプラットホームを提供しているだけで、請負先のドライバーの教育も原則的にはしていません。

つまり、お客さんに丸投げなのですよ元々の仕組みが…

一方で、少なくとも法人タクシーはその看板を背負っているので、最低限の教育を行っていますし、トラブルの際は間に第三者機関であるタクシーセンターの仲介を含めてお客さんの保護と言う点では、最低限のラインはクリアしています。

 

それら保障の全く無い請負のドライバーとトラブルの際は最低限の仕組みが保障されているタクシー…

そもそも、比較するのであれば、そこまで掘り下げた上で比較するのが妥当だと思うのです。

 

そうは書きつつも、規制緩和の流れの中でライドシェア解禁に動くかもしれない?という危機感のようなものは一応持っています。

ただ、目の前にタクシーがあふれている中で、わざわざuberを呼ぶ層は、そんなに大きくないのではないか?と思っているのは事実です。

また、もし解禁されれば、六本木や新宿の空車渋滞(Uberの客待ちを含めた)が激しさを増し、かえってお客さんの利益を損なうと思っています。

 

それでも、解禁したい人たちは、お客さんの利便性とは別の何かを求めているのでしょう。

その動きは注視し続けなければならないと思っています。

 

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田村淳、Uberの良さ語る「運転手が評価されようと努力する。良い接客をしようという意識が高い」 | キャリコネニュース

現在、世界的にシェアを拡大している配車アプリ「Uber」。だが、日本では営業活動が許可されていない自家用車を、タクシー代わりに利用することが禁止されている。Uberの進出はまだ先になりそうだ。

こうした中、9月28日に放送された「田村淳の訊きたい放題」(MX系)では、田村淳さんがUberの良さについて語った。田村さんはアメリカに行った際に利用したそうで「僕はUber大好きです」と。(文:石川祐介)

「日本のタクシー業界も、評判の高い運転手は運賃を高く取るとか差別化すべき」

鈴木奈々さんから「不安じゃないですか?なにかされたらどうしようとか」と聞かれた田村さんは、最初は不安だったが、使ったら安心したと話す。

「(来た運転手は)おばあちゃんだったけど、星(編集部注:Uberの評価指標)がすごく付いていた。水とか出してくれた。努力もするわけですよ、評価されたいから」

Uberでは運転手に評価を付ける制度がある。そのため、通常のタクシー運転手よりも「良い接客をしよう」という意識が高いのだという。

エコノミストの永濱利廣さんも「私もいいと思いますよ」とUberを評価する。「運転手の評価をユーザーが見れるのであれば、それこそUberだけじゃなくて。日本のタクシー業界って運転手の評価がわからないから」と、日本のタクシー業界でも運転手を評価する制度を導入して欲しいと主張していた。

田村さんは自身の経験上、運転手の中には「この人嫌だなって思う人もいる」という。しかし、タクシー乗り場では後ろに人が並んでいることも多く、状況を考えるとその運転手を見送るわけにもいかない。永濱さんはこれを受け、

「(タクシー業界でも)評判の高い運転手は、運賃を高くとっても良いとか。逆に、評判の低い運転手は安くしたりとか。そういった差別化をやっていったほうが良い」

と提案していた。

「あと数年でライドシェアは広がる」トラブルリスクを把握した上で利用するべき

ジャーナリストの町田徹さんは今後の動向について、「Uberは広がっていくと思います。ここから2、3年でUberも含めてライドシェアリングが増えていくと思います」と予想していた。ただ、

「何かあった時、タクシーに乗っていればほとんどの場合タクシー会社が賠償してくれますけど、Uberの場合は運転手に(賠償金を支払えるほどの)お金があるかどうかはわかりません。そういった事も含めて使わないと」

と、タクシーとは違ったリスクもあると指摘。田村さんは、難しい表情を見せながら相槌を打っていた。