東京訴訟第8回口頭弁論後の報告集会
マイナンバー違憲訴訟東京、第8回口頭弁論後の報告集会はお馴染み、弁護士会館にて。
今回の集会で用意されたのが小規模な部屋で、テーブルを四角に囲み、参加者がお互いの顔を見られるように座ったせいか、いつにも増して活発な議論が交わされました。
集会が始まってからようやく、弁護団でいつも裁判をリードされてきた瀬川弁護士が
不在であることに気付きました。
口頭弁論を傍聴した身でありながら、今回は水永弁護士が弁論されたことに違和感を
抱かなかったので気付くのが遅れましたが、瀬川弁護士が欠席されるのは珍しいです。
代わりに若い先生(お名前を失念しました)が司会をされたのですが、その先生が偶然にも司法修習生時代に、東京訴訟の裁判長を務める男澤氏の教えを受けていたという
エピソードが披露されました。
男澤氏は裁判の内容よりもスケジュールを重視する裁判官で、いつまでに原告の弁論を終え、いつまでに結審という段取りを意識しながら裁判を進める人物であるそうです。
水永弁護士は、マイナンバー制度の全貌を明らかにする努力を裁判長が否定している
ように見えるのは、棄却の判決を書くのに情報連携ネットワークシステムの詳細を知る必要はないからという趣旨のことを話されていましたが、弁護団の先生が自ら「棄却」というネガティブな言葉を口にされてしまっては・・・我々集会の参加者が意気消沈したのは言うまでもありません。
弁護団の紅一点である出口弁護士によると、訴訟がスタートしてから2年以上が過ぎ、裁判が長引いているのは事実で、このあたりが正念場であると。
筆者の見たところ、比較的情緒的な話し方をされる男性弁護士の面々よりも、出口弁護士は実践的な主張をされるので論点が分かりやすく、有能な方とお見受けしています。
情報連携ネットワークシステムの弱点を突くには、かつて住基ネットの裁判で試みられたようにシステムへの侵入実験が必要だと主張されており、ハッカー技術を持つIT系のエンジニアが協力してくれればと話されていました。
読者の方で心当たりの技術者をご存知の方がいれば、ぜひ弁護団にご連絡ください。
今回、初めて集会に参加された一般の方で、かつてマスコミを賑わせた名高い訴訟の
原告をされていたという老婦人がいらしたのですが、現役時代は証券会社に勤務されていたと自己紹介をなさっていました。
証券会社では現在、特定口座を開設するのにマイナンバーの提出が不可欠とされておりますが、その老婦人によりますと、口座の開設希望者が個人番号を提出するか否かに拘らず、証券会社の方にはマイナンバーが流れてくるシステムになっているという話を伺って衝撃を受けました。
それが事実であれば証券会社のみならず、全ての金融機関において顧客が好むと好まざるとに拘らず、金融機関側で口座と個人番号を紐付けすることは容易なのではないか。
会社経営者である筆者はマイナンバーなるものを企業や行政に提出した経験がなく、
そもそも通知カードさえ所持していないので個人番号を未だに知らないのですが、取引している金融機関は複数あり、自らはマイナンバーを提出していないにも拘らず金融機関が勝手に紐付けることが可能であるとしたら、恐るべき管理社会が実現すると寒気を覚えた次第です。
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