マイナンバー違憲訴訟原告のブログ

とある原告の視点からマイナンバー制度を考えてみたいと思います。

マイナンバー違憲訴訟神奈川、第11回口頭弁論

 大変ご無沙汰して申し訳ありません・・・憶測を招かぬよう更新を休んでいた理由を説明すると、単に本業が忙しかっただけなのですが、東京・神奈川の口頭弁論には欠かさず足を運んでおりました。

 筆者は原告だけに裁判に対する関心を失っていた訳ではありませんが、早速ながら、今月7日に開かれたマイナンバー違憲訴訟神奈川第11回口頭弁論をレポートします。

 今回の裁判ですが、全国で展開されているマイナンバー違憲訴訟の先陣を切って、原告側が申請した3名の証人尋問が行われるということで、久し振りに傍聴には整理券が配布され、午前の部は満席となりました。

 10時30分から開廷し、トップバッターは内閣府の個人情報保護審査会の委員を務めておられた森田明弁護士が証人として出廷されました。

 原告側の尋問が終了した後、反対尋問が行われたのですが、今迄まともな仕事をしてこなかった被告側の代理人が森田弁護士のそばに立って尋問し、初めて仕事らしい仕事をしている姿を見せたと申しますか、今回の裁判では見所と言えるシーンでした。

 

 昼休みを挟んで午後の尋問は13時30分からスタートし、共通番号いらないネットで活動なさっている原田富弘氏が証人として出廷されました。

 原田氏は共通番号制度に反対する運動を長年続けてこられ、番号制度に精通している方だけに、完璧とも言える応答で尊敬の念を抱きました。

 聞くところによると、証人は原稿を持ち込むことを許されていないそうで(当然かもしれませんが)、1時間という長尺を原稿なしで応答するというのは生半可な経験では出来ないと思うのです。今回の証人尋問のために相当な準備をされてきたとも伺いますし、原告としては頭の下がる思いです。

 原田氏に対しても被告側が反対尋問を行いましたが、先の森田弁護士のケースと同様さしたる内容はないと申しますか、揚げ足を取るような印象が強く、意味のない反対尋問だったように思います。

 最後の証人は原告代表である宮崎俊郎氏がトリを務め、ご自身の経験を踏まえて30分間の尋問をこなされたのですが、緊張なさっているのが手に取るように分かりました。神奈川訴訟では殆どの口頭弁論で原告本人の意見陳述が行われましたが、法廷に立たれる方々のご苦労が忍ばれます。

 

 証人尋問では裁判長が自ら証人に質問するのが通例だという話ですが、3名の証人は誰も裁判長から質問されることがなく、肩透かしを食らったような裁判でした。

 被告代理人の内容のない反対尋問を見ても、アリバイ作りと申しますか、形だけの証人尋問だったという印象が強いです。

 筆者は裁判官の表情を注視していたのですが、石橋裁判長の表情からは何も窺うことは出来ませんでしたし、何よりも、左陪席である若手の裁判官が居眠りしていたのには目を疑いました。

 今回の裁判では午後から4名の司法修習生が見学していましたが、修習生は真面目に裁判に臨んでいたにも関わらず、よりによって壇上に座る裁判官が居眠りするという。もはや結論の見えている裁判なのだと改めて思い知らされ、暗澹たる思いで帰路に着いた次第です。

 午前中は満席だった傍聴席が午後は空席が目立ったのも気になりましたが、見たところ午前中で帰られた方が多く、午後の部には別の傍聴人が来られていたように思います。筆者のように午前と午後を通して傍聴された方が何名いたのかは不明ですが、午後は三々五々という感じでパラパラと傍聴人が着席し、最終的にはそこそこ席は埋まったかと。

 

 以上でマイナンバー違憲訴訟神奈川第11回口頭弁論のレポートを終えますが、余裕があれば報告集会の模様もレポートしたいと考えています。

 次回期日は6月20日(木)の11時から横浜地裁にて予定されていますが、この日が最終弁論になりますので、関心をお持ちの方はお誘い合わせの上、裁判所に足を運んで頂くようお願いします。

 

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