休み明け。きょうはカラオケ喫茶が開いてる。しかし雪が積もった。
10センチ。大した事は無いが、条件は悪い。午前中練習。きょうは
西方裕之で攻める。おんなの日本海。うすばかげろう。ふたりの夜汽車
散らずの花、寒桜。ボタン雪。冬の蝶。城崎恋歌。なかなか歌わなくて
イノシシの話をしているカウンターの客。間が持てなくて家内にメールと
電話。1つも反応しない家内。まったくどうなっている。しびれをきらして
歌いだしをする翁。あとは雪崩式。みんなうまい。のらない。元は取った。
コーヒーとコーラ。これで800円。歌800円。こみで1000円。これならいいだろ。
ママが蛍火海峡を歌う。まだ正式でないが、ヒット曲になることを願う。
いい歌だ。やがて覚える竹取の翁。通い詰める。一週間がたった。ただ
ママはいい女だが、色気がない。ガマガエルのほうが色気がある。
やっぱりプロなんだから、もちっと色気がなくちゃ。よしわしが鍛えちゃる。
まずは服装からだ。お嬢を見習え。においたつ色気。きっとそれは歌に出る。
蛍光。蛍火海峡だから蛍光色の色の服を着ろ。イルミネーションでもいいじゃ
ないか。もっと太ってむっちりしなさい。そしたら私がＣＤを買ってあげる。
一枚。けちな翁の決断を勝ち取る女になりなさい。なに？いい？むりせんでも
イイだって。でもな千里の道も1っ歩から。身近な客を大事にしなきゃ。
お嬢を見習え。下手な歌でもみんなに人気。何故か。歌が色っぽいから。
上手いだけじゃだれも買わない。翁も売ってみたら。無理だな。歌詞を覚え
られない。認知症がかる翁。せいぜい店の上客。あれ？またきたの。これで
七日目。よく続くわね。お嬢を待ってる。私のファンじゃないの？のりかえ
アリですか？ママがもちっと太ったら乗り換える。抱き着いちゃいやよ。
抱き着きカエルは使ったし。夜汽車にしとこう。ぐちぐちはいやだからね
はいはい。任しとき。気っぷのいい翁。啖呵を切る翁。切符を切る。
