一眼カメラのバッテリーの劣化を防ぎ長持ちさせる方法

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一眼カメラのバッテリーの劣化を防ぎ長持ちさせる方法 カメラ基礎知識

一眼カメラのバッテリーは使用期間が長くなるにつれ劣化して持ちが悪くなりますが、保管方法や充電するタイミングによって劣化を最小限に抑え長持ちさせることができます。

いつでも撮影に行けるように常にフル充電にしておきたいというのは理解できますが、実はバッテリー劣化の原因の一つでもあるので、注意が必要です。

今回は、一眼カメラのバッテリーの劣化を防いで寿命を長くする方法をご紹介します。

一眼カメラのバッテリー寿命の目安

現在の一眼カメラのほとんどはリチウムイオンバッテリーが使われていて、バッテリーの寿命の目安として300~500回前後の充放電を繰り返すと劣化が始まると言われています。回数に関しては各メーカーによっても違うようなので、あくまで大まかな目安となります。

カメラに限らず、スマホなどリチウムイオン電池を使用した電気製品のバッテリーの寿命は、おおよそ500回というのが一般的のようです。

カメラのバッテリー劣化度をチェックする方法

一眼カメラによってはバッテリーの劣化度をチェックできる機能が備わっているので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

ニコンの場合

MENU > セットアップメニュー > 電池チェック

【電池チェック】にバッテリーの劣化度が0~4で表示され、数字が増えるほど劣化していて、【4】の場合はバッテリーの寿命で交換時期となります。劣化度の他には、バッテリー残量と充電後にシャッターをきった回数が表示されます。

ニコンのセットアップメニューの電池チェック

MENU > セットアップメニュー > 電池チェック

ニコンの電池チェック

バッテリーの劣化度が0~4で表示される

キヤノンの場合

MENU > レンチマーク > バッテリー情報

【バッテリー情報】に劣化度が三段階で表示され、緑3つ(劣化なし)、緑2つ(少し劣化)、赤1つ(劣化してバッテリー買い替え)となります。

フジフィルムの場合

MENU > 基本設定 > バッテリー劣化度

【バッテリー劣化度】に劣化度が0~4で表示され、数値が大きいほどバッテリーの劣化が進んでいることを示します。

リチウムイオンバッテリーの2種類の劣化

リチウムイオンバッテリーが劣化する原因には、サイクル劣化と保存劣化の2つがあります。

サイクル劣化

サイクル劣化とは、製品を使って充電と放電を繰り返すことで電池内のイオン数が減り劣化する現象のことです。充放電の回数に比例してバッテリーは劣化するので、徐々に充電可能な電力量が減り、使用できる時間が短くなります。

サイクル劣化は、製品を使っていれば自然と起こりうるので、バッテリーをなるべく使わない以外にはサイクル劣化を防ぐ方法はありません。

保存劣化

保存劣化とは、バッテリーを使わない状態で保存する時に、電池内部の化学反応によって起こる劣化のことで、保管方法によってバッテリーの寿命が大きく変わる場合があります。

バッテリーの保存劣化は、正しい保管をする事でバッテリーに負担をかけずに寿命を延ばすことが可能になります。

バッテリー劣化を招く三大要因

バッテリーの保存劣化の三大要因は『満』、『空』、『高温』の3つです。

  1. 満充電(フル充電)のまま放置
  2. 過放電(空の状態)のまま放置
  3. 高温での保管

この3つを避けることで、バッテリーの劣化を抑えて、長持ちさせることができます。

バッテリーの正しい保管方法

本体から外して保管

カメラの使用頻度が少なく、1か月以上カメラを使わない場合は、バッテリーを本体から取り出して保管します。バッテリーを長期間カメラに入れて放置しておくと、微少の電流が流れて過放電状態になってバッテリーに負担がかかってしまいます。

保管する際は、できればバッテリーの金属の接点部分のを絶縁する保護カバーを付けておくと、ショートして発火する心配もなく安全です。

残量100%と0%は絶対避ける

バッテリーを保管する際は、残量が50~70%位充電した状態にしておくのがベストで負担がかからないと言われています。

ついつい、バッテリーをフル充電してから保管してしまいがちですが、実は満充電(100%)の状態で放置してしまうとバッテリー内部で高電圧が維持され、化学変化が促されることにより、劣化を早める原因となります。

逆に過放電(残量0%)でバッテリーが空の状態で放置していまうと、制御回路が働いて再度充電できなくなる恐れがあるので、絶対に避けましょう。

長期間カメラを使わない場合は、バッテリーが過放電にならないように定期的に残量をチェックして数か月に1度は充電するようにします。

高温では保管しない

バッテリーを高温の場所で保管すると、満充電と同様にバッテリー内部で化学変化が促されることにより、劣化を早める原因となります。高温+満充電の組み合わせは、バッテリー保管にとっては最悪の条件です。

バッテリーにもよりますが、35度以上の場所では劣化しやすくなるので、できるだけ常温で保管するようにするとバッテリーの劣化が軽減され寿命が長くなります。

正しい充電方法

当日か前日に充電する

いつ何時でも写真が撮れるようにバッテリーを常にフル充電して保管しておくと劣化の原因となるので、少し面倒でも充電は使用する当日か前日に行うのがベストです。

高温での充電は避ける

高温の環境で充電するとバッテリーに負担がかかったり、効率よく充電できなくなる場合があるので、常温で充電するのもポイントです。バッテリーが熱を持っている場合は、負担がかかっている証拠なので注意が必要です。

過充電に関して

フル充電になってもケーブルを繋ぎっぱなしにしておくと、充電しすぎの過充電になりそうですが、基本的に純正のバッテリーや充電器に制御回路があって、必要以上に充電しないように設計されているので問題ありません。

ただし、稀に安価なサードパーティ製の互換バッテリーや充電器の場合は、制御回路がなかったり、正常に働かずに過充電を起こす場合があるので取り扱いには注意が必要です。

過充電は、バッテリーの劣化だけでなく、発火や爆発する危険性も恐れもあるので、信頼できる純正品を使うのがおすすめです。

まとめ

バッテリーの保管はあまり気にせずにカメラに入れっぱなしの方が多いかと思いますが、知らないうちにバッテリーに負担をかけ劣化の原因となっている場合があるので、特に使用頻度の低い人はバッテリーの保管方法を再検討してみてはいかがでしょうか?

カメラ基礎知識
この記事を書いた人
Tomoya Osa

新潟在住の写真家&グラフィックデザイナー。約19年間住んでいたニュージーランドの絶景を写真に残そうと思ったのが写真を始めたきっかけで、風景写真、星空と天の川の星景写真を中心に撮影。写真やカメラに関する情報をわかりやすく解説し発信しています。

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