木漏れ日がライスシャワーのように (8)

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これまでのお話

木漏れ日がライスシャワーのように (1)

木漏れ日がライスシャワーのように (2) - 家族の心模様 I

木漏れ日がライスシャワーのように (3) - 家族の心模様 II

木漏れ日がライスシャワーのように (4) - 家族の心模様 III

木漏れ日がライスシャワーのように (5) - 場所選びの巻

木漏れ日がライスシャワーのように (6) - 若草の招待状の巻

木漏れ日がライスシャワーのように (7) - 花嫁衣裳は誰が着るの巻

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結婚式当日の土曜日の朝。

ほとんど眠れぬ夜をすごし、宿泊しているホテルの窓のカーテンを開けてみると、やはり曇り空であった。

一週間前から、毎日携帯で天気予報をチェックしては、オカマ心のようにころころと変わる天気予報に一喜一憂していた自分である。

"どちらにしても式も披露宴も屋内だから、天気など関係ないし!"、などと言い聞かせてきたが、やはり青空でこの日を迎えたかったのよぉ~(めんどくさいオカマ)。

それでも、木曜、金曜と会社を休んで、日本から遥々来てくれている家族に、晴れた日のサンフランシスコ(ゴールデンゲートブリッジやらアルカトラズ島やら)を見せることができたからよかったわよね!、と自分に言い聞かせる。

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そんな曇り空の中、会場であるサンフランシスコの市庁舎へ、早めに向かおうとUberを呼び会場へ向かったのだが、何かのイベントだかデモ行進がメインストリートで行われてるらしく、とんでもない渋滞である。

運転手にイライラした口調で歩いたほうが早いと言われ、、結局途中から歩くことに。

開場に到着する頃には、出発前に女優のように(?)整えた髪の毛も衣装もひっちゃかめっちゃかで、スーツの下のシャツも汗だくの彦摩呂氏状態になっていたのだが、ふと空をみあげると、雲の切れ目から光が差し、そこにきれいな青空が少し見えて、そんな汗だくの自分も忘れて、思わず涙する中年オカマなのであった(ブス)。


予算がなくて大した花や飾りもできなかったが、
N君が提案した美しい市庁舎を選んだおかげで
何もなくても、なんだかそれっぽく見える。


参加してくれた人々の前で結婚の誓い。
クソ恥ずかしい上に、
途中思わず泣けてきて言葉にならない事態に・・・(ブス!)。


結局お色直しは紋付袴で。
入場曲はゼルダの伝説のテーマ (失笑)








余興は、LAに住む旅仲間のA子に、このブログのエントリーのタイトルでもある、ユーミンの「Anniversary」を自分のピアノに合わせて歌ってもらったり、

N君の水球のチームメイトがドラァグクイーンになって、ビヨンセのパフォーマンスがあったり。

最後のみんなでダンスタイム(アメリカ結婚式あるある)は、荻野目洋子の「ダンシングヒーロー」で、日本人、アメリカ人ゲストが混ざってみんなで踊ったり、と大騒ぎ!

と、なんとか無事に、色々あった結婚式、無事に幕を閉じたのでした。



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もともと、

"結婚式なんぞ挙げたくない!”

"お金がもったいない!"

"二人で市役所で書類提出するだけででいいじゃん~”

と、結婚式をやることに、後ろ向きな自分であった。

そして、式の準備も最初から最後までバッタバタで、喧嘩も絶えず、当日も直前に色々あったけれど(これについてはまた別の機会に…)、

こうやって、たくさんの人が日本やアメリカ各地から、自分たちのためにわざわざお祝いにと参加しにきてくれたこと。

そして、自分の家族やN君の家族が、

「本当に、いい式だったね。本当に、よかったね。」

と、泣きながら喜んでくれたことを思い返すと、

"色々あったけれど、

やっぱり結婚式、

ってよかったなぁ"

と、ひとりしみじみ思っては、また色々思い出して涙している。

そして、何よりも、まだ家族に言えない、あるいは認めてもらえないLGBTQの仲間たちや、日本をはじめ結婚することすら認められていない国があるなかで、こうやって皆に笑顔でお祝いしてもらえることが、本当に有難いことなんだということを、改めて強く感じたのだった。

(それにしても、銀行口座の残高みるのが、怖いの!!!!!)





コメント

うどん親父 さんのコメント…
おめでとう!!御座います。今か今かと待っていましたよ、ブログの更新。
そこに結婚式の報告まで!
本当におめでとう御座います、紋付羽織袴、お二人共似合っていました。
沢山の人に祝福されて良かったですね〜〜
式場となった市庁舎も大きな階段がとても素敵でした!!
ガス抜きの喧嘩も二人の関係を長く続けるためにも必要だと思います。
お幸せに!!!
samurai sf さんの投稿…
ありがとう!ございます!!!
直前までばたばたしてましたが、なんとか無事に終わりました!
このご時世の中、キャンセルせずにすべて終えられたことはラッキーだったと思っております。

市庁舎は古い建物ですが、飾りつけせずにいい雰囲気だったので、よかったです~!

来週から二人とも自宅勤務で、喧嘩ばかりになりそうですが、、、、。

うどん親父さんも、健康第一で、安全にお過ごしくださいませ・・。