お久しぶりの更新です。
10月より開始され、日本では一昨日の晩に前半が終了したウォーキングデッド シーズン10。
このシーズンについては、ブログで一切感想などを上げておりませんでしたが、はい・・勿論、全部を視聴しておりましたよ私。
しかし・・ブログの更新頻度が個人的に下がっていた理由とは別に、今回のシーズン10については感想を書くモチベーションが、ほぼ起きない程の残念な内容になっていました。
誰が何といっても、開始からシーズン7がスタートした頃までは、超面白くて、神がかっていて、海外ドラマにおける金字塔になるべき、完全無欠な・・・(しつこくてすみません) ドラマだったのですが。
もう、ウォーキングデッドのファンなら誰もが気が付いている、シーズン7以降のグダグダになった内容。
大人気ドラマというブランドを得てからの、そこに胡坐をかきまくった視聴者をバカにしまくった様なお粗末で、その場しのぎとも思える引き延ばしと、付け足しの展開。
それに準じたかの様なキャストの個人的理由による、ストーリーと関係ない所での降板でメインキャラの退場。
しまいには原作コミックが唐突に終了という、少しうがった見方をすれば、あまりにもドラマ版が人気が出てしまい、その反動からのグタグタ感にオリジナル原作までも巻き込まれる前に、綺麗に有終の美を飾る事を目的にと、原作者のロバート・カークマンが終わらせてしまったのでは?
なんて疑念さえ感じるタイミングでした。
ドラマの方は視聴率もダダ滑りに下降していて、それでも初めから視聴して来たファンは、いつか盛り返してくれるハズとの期待と、ココまで観て来たら最後を見届けなければ。
という惰性で我慢を強いられる様な気持ちで、このドラマを観続けて来たのではないでしょうか?
※この辺りの心理は、多数ある 『ウォーキングデッドブログ』 を見れば、ほぼ私と同じ様に見る気が失せていたり、感想を書く為に見ている状況だとハッキリ書いているブロガーさんもいます。
『ウォーキングデッド』 というブラド化した人気と、熱狂的なファンの気持ちを利用して、制作陣(スコット・ギンブル他)は、多数のスピンオフ作品や、途中退場してしまった主人公リックの物語で映画の三部作を作る事が決まっています。
※スピンオフの方は、これから始まる子供がこの世界(ウォーカーにより崩壊した世界)で成長して行く作品らしいですが、既にシーズン5まで続いているフィアーザウォーキングデッドが、やはりグダグダで意味の解らない展開ですから余り期待が持てない中で、リック主演の映画の方には期待を少ししています。
ですから、人気に乗じて作品の世界を広げて行くのも良いですが、余り金儲けに走って枝葉を広げる前に、何とか本家のウォーキングデッドを立て直すのが先だろうと、期待していたシーズン10なのに・・・
前置きが長くなりましたが、すっかり肩透かしくらいました。
良かった頃の遺産ともいうべきキャラクター達の、ダリル・キャロル・ジュディスのお話と、少しのウォーカー達のビジュアルや戦闘シーン、そしてニーガンの活躍(実際は活躍しそう)などが、見るべき所としてはあったのですが、全体としてメチャメチャ展開が遅くて、貴重なシーズンの前半8話分を使っておいて、何も話しの進展が無し。
極端に言えば、シーズン9のラストを観た後で、来年の2月から始まるシーズン10後半を観ても、話が普通にに繋がる位に中身が進んでいませんでした。
長い愚痴の枕になりましたが、取り合えずシーズン10の前半8話分についての詳細と感想を記しておこうと思います。
シーズン9の終わりは、大量のメインキャラ(タラ・イーニッド・ヘンリー・突然現れましたがコレから期待のハイウェイマン達・他)が、囁く者達に首を切られて生首ウォーカーとなってスパイク(木の棒)にくし刺しにされて殺されました。
そうして、力を見せて脅かされた各コミュニティーは、囁く者達が決めた一方的な領土境界線を越えない約束をさせられてしまい、王国はその後に崩壊してしまいヒルズトップに残された民達が移住するところで終了でした。
ココからの続きとなったシーズン10ですが、ウォーカーの皮をマスクにして被り、ウォーカーに交じって大量の群れを自在に操る囁く者達に警戒をして、各コミュニティでは自分達の領土内から出ることができずにいました。
それでも、近代兵器がほぼ風化もしくは手に入らない中で、槍や弓等そして縦を駆使した戦闘訓練をしたり、ヒルトップ・アレクサンドリア・オーシャンサイドでは、街とコミュニティでの生活基盤を守っていました。
ですが、ヒルトップに移住した王国の民はエゼキエルが咽頭癌になり(皆には黙っていますが)殆ど活躍は無し。
そんな中でキャロルだけは、ヘンリーを殺された事に対する恨みから囁く者達への復讐心を燃やしますが、なんとあの一匹狼だったダリルが非常大人になり無謀なキャロルの行動を気持ちは理解しながらもいさめます。
皆が、囁く者に恐れをなして怯えながら生活する中で、キャロルは囁く者の女ボスであるアルファと戦おうとしない仲間にいら立ちながら単独行動で無茶をしようとします。
キャロルはこのこの状況で幻覚を見てしまう程に精神的に追い詰められた状況になるのですが、キャロルだけでは無くて、前シーズン最後に大量の仲間を囁く者達に殺された現場にいたセディークも幻覚を見てしまいます。
もう、誰も彼もが幻覚におびえていて、過去のシーンと、完全なる幻覚のシーン、そしてどうでも良いと言えるユミコ達シーズン9から加わった仲間達のいざこざに時間が割かれていました。
観ている視聴者は、何が幻覚で、何がメインストリートで起きている本筋か?
も、良く解らない展開の上に、大量に増えたキャラクター達のメインストーリーと関係ない小さな話(これがちっともキャラクターに感情移入出来る様な構成でなくて)ばかりが間に挟まれていて混乱してしまいます。
更に物語の進行が無いままに、無駄に多い登場人物の無理くりなキャラ付けを毎回見せられている間に、前半の8話が終わってしまいました。
ロジータは、何故かゲイブリエルと付き合いながら、セディークとの間に出来た子供ココちゃんを産んでいて、そこにユージーンがロジータに恋をしながらの三人の男性とロジータに赤ちゃんのココという、へんてこりんな人間関係の環境が出来ていました。
そんな中で今更にユージーンがロジータに完全に振られてしまい、セディークは囁く者のスパイとして、今シーズンいきなり現れたアレクサンドリアで医師をしている新キャラのダンテに殺されちゃいます。
セディークというキャラ自体がメインキャラとしては微妙で、カール死の為に突然に登場して、その後に価値を付ける為の医師 (元研修医) という存在でしたから、これでカールは無駄死に決定という負のキャラになってしまいました。
取ってつけた様なダンテが何故アレクサンドリアにスパイとしては入れたかのシーンが、ラストの話で無理やり組み込まれて来て、まるで安物のサスペンス仕立てになっていました。
キャロルも今回は、今一いつものキャロル無双や、したたかな面が見えずに、単にヘンリーの死で闇落ちした感のある行動ばかりで魅力が半減でした。
良かったのは、ジュディスが順調に成長していて戦闘シーンなどは、ミショーンの生き写しとも言える活躍をしていたことでしょうか。
このジュディスの子役さんが、本当に素晴らしくてもっとジュディスの活躍が観たいのですが、働ける時間の制限が子役さんにはあるのでしょうね。
そんなミショーンも、中の人の都合で今シーズンで降板が決まっています。(涙)
ダリルの成長した皆の事を思って行動する姿も、良いと言えば良いのですが、少し昔のダリルの魅力だったやんちゃでクールな魅力が減ったのは残念にも思えてしまいます。
とはいえ、ダリルに関しては初期からシーズン5位までの、やんちゃ加減が魅力的で、その後の数シーズンはやんちゃというよりも、ただのトラブルメーカーでしたので、リック亡き後に大人になっての皆への対応はやはり成長したと前向きに捉える事もできますが・・
アーロンもとても良い人キャラで、ずーと来ましたが前半の話で急に、もう 『良い人は止めた』 宣言。
と思っていたら・・ しっかりと,ラストに来て囁く者の中のガンマと出会い良い人キャラに逆戻りして、すんなりとガンマの言葉を信じます。
これは、良い人止めた宣言の後に、ニーガンを恨み続けて助けて貰いながらもニーガンは処刑の宣言をするシーンがあり、その為に言わせただけで、直ぐに敵とコンタクトを取れる良い人キャラが必要になったから元に戻るという、いい加減なキャラブレなのが直ぐに解ります。
因みにこのアーロンが信じたガンマが教えた、大量のウォーカーの場所には一見そこにはいなかった様に見えますが、地下に大量のウオーカーがいたので嘘ではなかったかも?
ですが、そこへアルファが導いて閉じ込める罠だったみたいですから、ガンマが結局のところ囁く者を裏切るのを見越した、アルファの作戦という事も考えられます。
そしてニーガンは、ず~と牢に閉じ込められての幽閉生活から、少しずつ改心して来た様子が描かれた後に、アレクサンドリア内でのリディアのトラブルを解決する為の行動から、街を脱走してクールな一匹狼となり謎の囁く者への合流。
ニーガンは本当に魅力的なキャラクターですが、やはりグレンとエイブラハムを残酷殺したサイコパスな過去を持っているので、彼をどう捉えて見て行けば良いのかはファンの中でも割れていますが、今シーズンのドラマとしては、ジュディスに次いで大変い魅力的なキャラです。
でも、シーズン前半最後の回には登場せず。
という事で、このシーズン10の前半では、囁く者達との戦いというメインテーマは全く進まずに、只々囁く者に皆がビビって成すすべも無く、沈んだ空気間の中でサブキャラ達の下手糞な掘り下げシーンと、幻覚や過去のシーンばかりで終わりました。
そういえば大きな矛盾もあり、シーズン8の最終話でニーガンと決着を付けた場所において、大量のウォーカーが丘の下に集まっていたり、囁く者達が境界線に打ち込む木の棒が並んでいるシーンがありました。
これはどう見ても、この時点で囁く者達が既に活動していて、今後に現れる予告的なシーンでした。
けれども、シーズン10の2話で、突然に過去の回想シーンで囁く者誕生を丸々1話使って紹介していましたが、これが現在進行しているお話の7年前とされていました。
シーズン8の最終回でニーガン達との決着から現在の話は、飛び飛びで時間軸が進みましたが、どう考えてもソコから8年以上たっている設定です。
ですから、囁く者が誕生する前に、囁く者の存在を示していた事になります。
こうした、ちょっとした設定に対するミスや矛盾が沢山あり、ストーリーを長期的プランできちんと考えておらずに、その場その場でコレ面白そうだよね。
なんて感じで、適当に作りこんでいるのが随所に見え隠れしていて、本当にあの面白かった頃のウォーキングデッドに戻せるのか?
かなり不安になりました。