リズムの譜読み | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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先日、質問箱から、付点リズムとタイでつながったリズムの譜読みと演奏が苦手なのですが…、

という質問をいただきました。

 

こんばんは。

トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 

きょう書くことは、もしかしたら当たり前で、『なんだそんなこと…』と思われるかもしれませんね。

 

 

 

付点のリズム

 

付点のリズム、たとえば付点8分音符と16分音符の付点リズムがあるとします。

これ、正確に演奏できるためには、どうしたらいいでしょうか。

音符の長さを3対1にする?

もちろん正確に楽譜どおりに演奏すると、結果的にそうなるのですが、

そのためには、何が必要?

甘いリズムにならないように、跳ね気味に演奏する?

いえいえ、ほんとうに必要なのは…

16分音符単位のビート、16ビートです。

それがあって初めて、この付点のリズムが正確に演奏できますよね。

 

 

ユーモレスク

 

たとえば、この曲…

ユーモレスク。

この付点リズムを正確に演奏するために、こんな練習をしてみる。

全部16分音符に刻んで演奏してみるのです。

音符の位置がわかりやすいでしょ。16ビートを自分でつくってみる。

 

 

刻む練習は…

 

刻む練習、アーティキュレーションはテヌートでやってみてくださいね。息は流したままで。

この練習は、付点リズムに限らず、いろいろなパッセージに有効です。

そのパッセージの中の、いちばん短い音符(ユーモレスクなら16分音符)で全部刻んでみる。

また、声で歌ってみるのも、いい練習ですよ。

歌えないものは吹けませんから。

 

付点リズムは、結果的に音符が3対1の長さになるのですが、

もう少し鋭く4対1くらいが小気味よくて良い場合もあると思います。曲によります。

 

 

タイのついたリズム

 

さて、次に、タイのついたリズムです。

たとえばこんな動きがあるとします。

そんなこと知ってるよ、と言われるかもしれませんが、まずは、

タイを取ってみます。

タイがついてわけわかんないリズムは、まずは片っ端からタイを外してみましょう。

それで練習して(歌ってみて)、できたら、そこにタイをつけてみる。

その前に、さっきやった刻み練習、

これもやってみましょう。

 

 

リズムって…

 

リズムって、なんだと思います?

それぞれの長さの音符が連なってできるもの?

いえいえ、そうではなく、

ビートの中で、それぞれの音符が決まった場所に位置してできるもの、です。

ビートが、まずはあるのです。

だから、手拍子しながら歌ってみるのも、いい練習ですよ。

その手拍子も、4分音符単位だったり8分音符単位だったり裏拍だったり、いろいろやってみる。

手拍子が、ちゃんと一定のタイムを刻んでいることが、まずは大切。

人と合わせてみる、一緒にやってみるときも、その手拍子が合うことが、まず大切。

音のタイミングは、結果的に合うのです。

 

リズム攻略のポイントは、まず、いろいろなビート。

音符のタイミング合わせではなく、ビート、流れ、タイム、それがポイント。