合奏やアンサンブルをしていると、ぶつかった音に気づくことってありますよね。
時には、「これ間違ってんじゃね?」と思うかもしれません。でも…
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
ぶつかった音
ぶつかった音、半音や全音で隣り合った音、
ハーモニーや動きの中で、そういう箇所に気づくことがあるかもしれません。
たとえば属七の和音の根音と第7音の関係は短7度(長2度)だし、
メジャーセブンスの根音と第7音の関係はその名のとおり長7度(短2度)ですね。
さて、ところで、世の中でいちばん不協和な音程って何だか知っていますか?
それは、短9度(♭9th)です。1オクターブ+半音。
不協和な音のあるハーモニー
ハーモニーを見てみると、先ほどのセブンスやメジャーセブンス以外にも…
これなど、いちばん不協和な♭9thが出てきます。
では、これは…
もしこんな響きを200年前の人が聴いたとしたらどう思っただろう…
受け入れただろうか…
現代人って、もうこんな響きには慣らされているから、なんの違和感もなかったりしますよね。
もちろん、どんな音楽のどんな脈絡で出てくるのかにもよるでしょうけど…
ラプソディ・イン・ブルーですね(ほんとうはB-dur)。
そして、『これはジャズのハーモニーだからジャズにしか使っちゃいけない』なんてことはありません。
いいと思えばいいのです。理屈じゃなく。
理屈なんてものは、あとでこじつけたものでしかないのですよね。
要は、心地いいと思うかどうかなのです。
心地よくない例
では、あんまり心地よくない例、たとえば、こんなメロディがあったとします。
これに、こうハーモニーをつけたら…
ハーモニーだけ聴いたら自然ですよね。でも、メロディと共に鳴ったら…
テンポにもよりますし、楽器にもよるでしょう。
また、中には、『これいいじゃん』って感じる人もいるのかもしれません。
でも、『これ変じゃね?』『間違ってんじゃね?』って思う人が多いかもしれませんね。
こんなふうにしたらいいかも…
前後の流れ
次は、こんな動き…
ぶつかった音が、次で解決する。
美しいでしょ。
その音、響きをどう感じるかって、前後の流れがとても大切だと思うのです。
音楽って、流れが大切なのですね。いろんな意味で。
こんなふうに、ぶつかった音や響きの美しさって、あると思うのです。
もちろん、美しくないものや思慮の浅さから書かれたのかもしれないものもあります。
前後の脈絡や音楽の流れなどによっても大きく左右されます。
さて、ぶつかった音の美しさ、よく感じてみて下さいね。