インターネットの闇 | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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女子プロレスラーの木村花さんが、ネット上での誹謗中傷を苦に自殺したというニュースが流れました。
インターネットの匿名性の悪しき部分がまたひとつ浮き彫りになった事件という印象なのですが…
 
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
 

誹謗中傷とプラットフォームの責任

いろいろな報道などがされていますが、ここでは伊藤和子弁護士のコラムをリンクしておきます。
 

 

いろいろな意味で、至極妥当なコラムだと思います。

こんなことで日本が世界から注目されるのは、大変情けないことだと思います。
一次情報や経緯は詳しく知らないのですが、まずは亡くなった木村さんのご冥福を祈りたいと思います。
 
 

匿名性の悪しき部分

インターネットは、元々は『学術ネットワーク』だったのですよね。
それが80年代から90年代にかけて、一般にも解放された…。
ほんとうはその時点で、個々にIDを付番、そのIDを使わなければ接続できない仕組みにして、
なにかを発信したら、誰がどこから発したのかが即座にわかるシステムにすべきだったと思うのです。
かつてのパソコン通信のように…。
そうすれば、たとえばコンピューターウイルスやマルウェア、フィッシングの問題だって、
少なくとも今よりずっと少なくなっていたはずだと思うのです。
なにしろ、匿名=無責任…、そういうところって大きいですよね。
ぼくが『質問箱』をやめた大きな理由のひとつも、完全匿名性という仕組みに疑問を持ったからです。
 

プラットフォームの責任

現在のインターネットでも、発信者の(ネットワーク上の)住所は特定出来ます。
IPアドレスといって、ネットワークにつながるすべての機器には、それぞれ固有の番号がついています。
ネットカフェから発信してもわかるように、利用者は会員登録するのですよね。
たとえば警察などが要求すれば、プロバイダーやプラットフォーム管理者はそれを開示する義務がある。
もしそれに応じないようなプラットフォームがあれば、国内からアクセス出来なくすべきだと思います。
そしてそれは、技術的に可能なことだと思います。
ネット制限、ネット検閲、情報制限…、いろいろな考え方はあるでしょうが、
そもそも、ある程度妥当なルールに則って、ネットは管理制限されるべきものだと思います。
だって、実社会にだってルールがあるではないですか!
実社会と同等のルールを適用する、それが速やかに出来る仕組みや構造にするべきだと思います。
 
 

通報したら…

記事には、ツイッターは通報しても対応が手緩い、という記述がありましたが…
じつは最近も、1件通報したのです。
自分自身には全然関係のないことだったのですが、見ていてあまりにも目に余ると思って…。
で、結果、どうだったか…
数日して、『規約違反を確認しました』と報告が来たのでした。
通報したこと自体、もう忘れてしまっていましたが…。
 
そしてインターネットには、いろいろな通報を受け付けてくれる窓口もあります。
たとえば、一般社団法人セーファーインターネット協会が運営している、こちら…
 

多くの誹謗中傷って?

『木村さんのSNSには1日100件ペースで誹謗中傷が続いた』とありました。が、
それって、ほんとうは一体何人だったのでしょうね!?
もしかしたら実質は、ごくごくわずかな人数だったのではないでしょうか。
誹謗中傷というのは、たいていそういうものなのだそうですね…。
そして、完全匿名(実際にはそんなものはありませんが…)で書かれる中傷や情報など、
ほんとうは取るに足らないものなのではないでしょうか。せいぜい落書きと同等です。
といっても、それを受け取った当人にはそうは思えないでしょう。言葉の暴力…
さらに、そういう『取るに足らない情報』を鵜呑みにして、その人に偏見を持つような第三者がもしいたら、
その人たちは、『所詮はそんな程度の人たちだったのだ』ということなのではないでしょうか。
 
 

すべての人に…

なにかを言ったり、発信したり、表明したりしたら、賛同や共感する人もたくさんいる一方で、
反対の人、よく思わない人、面白くない人というのも必ず存在します。
すべての人から賛同される考え方、
すべての人から賞賛される演奏、
すべての人から受け入れられる作品、
すべての人から共感される生き方、
すべての人から好かれる人、
そんなものはないし、そんな人はいないのです。
また、そこを目指すことは無意味です。それでは何もしないことと同じだから。
(このあたり、日本の企業や組織機関には認識を持って欲しいものですね!)
いろいろなモノがあって、反応し合って進化していくのですよね。
もし、すべての人類が「あなたの考え方に全面的に賛成です」などと言ったとしたら、
それはむしろ、とても危険極まりない事態だと思います。
あるいは、よほど表明する意味のないような考え方なのでしょう…。
 

シャットダウンも必要

でも、なかには、誹謗中傷、攻撃、嫌がらせ、揚げ足取り…、そういう人もいますよね。
自分の考えを健全な形で発信できない、歪んだ人…。
でもそういう人は、圏外、シャットダウンでいい。
ミュート、リムーブ、距離を置く、ブロック…、ネットでは簡単に関係を断ち切れます。
ネットに限りませんが、世の中には『相容れない人』というのも一定数いるのです。
そういう人を相手にする必要はないし、それは時間の無駄というものだと思います。
シャットダウンも必要なのです。
 

共感者は必ずいる

その一方で、あなたの考え、意見、演奏や生き方、そういうものに共感してくれる人たちが必ずいます。
きっと、少なからずいます。
そして、あなたの生き方から勇気をもらっている人も、きっといるでしょう。
そういう人を大切にしましょう。
そういう人の方を向いていましょう。
マイナスではなく、プラスを見て生きていこう。
 
とってもありがたいことに、このブログにもたくさんのアクセスがあります。
感謝、ですね。
なかには、『やつが何を書いているのか監視しておこう』なんていう人もいるのかもしれませんが…
でも、もしたとえそんな人がいたとしても、ごくごくごくごく少数だと思います。
ぼくだったら、決してそんなことに自分の時間は使わないから…。
『こんなテーマで書いてください』、『これは書かないでください』、言われたこともあります…
自分が何を発信するのかは、自分で決めます。みなさんもぜひ、そうしてください。
自分の考え、自分の意見や音楽、生き方、価値観、それを信じ、肯定して生きていきましょう。
そしてそれをどんなふうに受け取るのかは、あなたの問題ではなく受け取る側の問題なのです
 
なにしろ、やっぱり感謝ですね。
そして、もし今、誹謗中傷に苦しんでいる人がいたら、この記事が少しでも力になれば、と思います。
 
さて、あなたはマイナスを見ますか。それともプラス?