インドネシアに駐在していたとき、日本へ一時帰国の際に何をおみやげに買っていくか、最初の頃は困りました。観光や初めての出張なら、インドネシアの工芸品がたくさん売られていますから困りませんが、何度も帰国するとなると工芸品類は嵩張ってきますし、インドネシアに関心ない人にとってはゴミも同然の扱いにされてしまいます。
お菓子や食料品は食べてなくなりますので、多くの人に配るには良いと思いがちですが、問題は味の好みが合わないケースが多々あります。インドネシア独特の香辛料や甘味料の使い方が、インドネシアを知っている人なら懐かしい味になるのですが、普段日本で生活している人にとっては奇妙な、ときには気持ち悪いものになって、においを嗅いだだけでこれまたゴミ箱行きになりかねません。
空港などのお土産店によくみられるのはチョコレートですが、パッケージをよく見ると輸入品が多く値段も高くなります。インドネシアへ行ったのに、隣のシンガポールや中にはベルギー産のチョコレートを買って帰るのでは、どこに行ってきたのやらわからなくなってしまいます。インドネシア産のチョコレートよりは味は良いのですが。
何度か失敗を重ねた経験から、多くの一般的な日本人に受けいられ喜ばれるお菓子が見つかりました。インドネシアの特産であるナッツを、はちみつでローストしたお菓子です。大袋入りと小袋入りがあって、小袋入りは職場などでみんなに配るのには最適です。おやつにときにちょっとつまんだり、お酒のおつまみにもなります。
このお菓子は、私がインドネシアに駐在していた1990年前半ころにはスーパーマーケットで売られていて、今ではハニーロースト味のほかにもいくつか味のバリュエーションが増えてきています。お値段はインフレ通貨のルピアでは随分と値上がりしていますが、日本円にすると一袋50円くらいで、たくさん買ってもお財布には優しいですから、インドネシアでおみやげを買うのに迷われたらおすすめです。
