日本語も英語も話せない患者さんとは翻訳機を使って意思の疎通を図っています。
不安ではありますが、今のところ全く日本語がわからないという患者さんがお一人でいらっしゃることはないので、何とかなっています。
日本で生活なさっている方はある程度の日本語は分かります。
全くお分かりにならない方は、だいたい(少なくとも最初は)日本語のおわかりなる方と一緒にお見えになります。
当たり前ですが、お互いに何とか意思疎通を図ろうとしているわけですから、知恵と経験を駆使してお互いに齟齬が生じないよう努力します。
それで、「何とかなっている」のです。
いわゆる外交交渉の場においても、お互いに話し合いで“本当に”何とかしようという気持ちがあればずいぶんと世界は変わりそうな気がします。
長い目で見れば、今後、いわゆる「目先のことだけ」を考えて、国際協調せず、自国の利益だけを追求する姿勢をとっていては解決できない問題が増えるのは目に見えています。
入蔵程度がわかることですから、だれでもわかっているはずです。
わかっているのにしないということが通用しなくなる未来が迫っています。
それなら、今のうちからしておいたらどうでしょうか?
日本人はだいぶ前から、花粉症に悩まされてきました。
そのおかげで、うがい、手洗いの習慣が定着し、さらにマスクの使用に抵抗がなくなっていたように思えます。
そして、その“不幸”が今、ずいぶんと良いほうに役立っているのではないでしょうか?
(しかし、どんなに性能の良いマスクを使用しても、完全には飛沫の飛散、吸引を防げないのですから、残念ながら、三密を避け、換気をし、自分自身の肉体の免疫力、抵抗力を上げていくことが基本と考え生活していくほかありません)
とにかく、このコロナ禍の経験を「不幸」に終わらせずに、「不幸中の幸い」とするために、真の国際協調を今こそ進めるべきでしょう。
いわゆる大国ほど、自国の利益の追求に走っているように見える、今の状況は改めたほうが良いと思います。
と、偉そうに言う入蔵は正直、自分の頭の蠅も追えない有様です。
とにかく自分の仕事を一生懸命にしなければなりません。
海外との交流がこれほど制限されているこの御時世でも、入蔵の歯科医院にはいわゆる「外国人」の方が毎日いらっしゃいます。
アジア系の方が多いですが、本当に様々な国のご出身の方々が見えます。
そういう方々と日々接していていると、一番初めに書いたように、少なくとも、「分かり合おうと努力することが大事で、それは可能」だと思えます。そういう努力を通して、良い結果が得られた時の満足感は、何物にもかえがたいものです。
今日も翻訳機の力を借りて、外国の方の治療をしました。
今日で一通りの治療が終了いたしました。
そこで最後に、翻訳機に「ほかに困ったことはありますか?」と吹き込み、患者さんのほうに機械を向けました。
この機械は、外国語の音声が出るとともに、日本語で吹き込んだ文章と外国語の文章の両方が翻訳機の画面に出るのです。
翻訳機の音声を聞き、文字を目で追っていた患者さんが、「?」と、首をかしげています。
「?」
入蔵が画面をチェックすると、
入蔵が
「お金に困ったことはありますか?」
と聞いたことになっていました。
やれやれ・・・。
皆様、明日もご自愛の上、ご活躍ください。
では、また (^O^)/