橋本隆生(34歳)後編 | 虐待を受けて育った人のブログ

虐待を受けて育った人のブログ

僕は、父親と継母からの叩かれたり暴言を受け続けて育ちました。児童相談所や児童養護施設を経て、高校は働きながらなんとか卒業。社会に出たものの周りに溶け込めずに仕事もなかなか続きませんでした。そんな僕のこれまでの人生と、今について書いています。

”今、直面している自分の悩みを解決できるかも”
そんな思いで迷うことなく入塾を決めたものの、冷静に考えれば考えるほどこの塾ってかなり胡散臭い。ちょっとでも怪しい塾だったらすぐ辞めよう。

そう思いながら半信半疑で通い始めましたが、そんな不安は間もなく吹き飛びました。
そこでの講義内容はどれも新鮮で、気が付くと夢中になって学んでいる自分がいました。

本気で学べば、自分が何者なのかが本当に分かりそうだと思えたからです。

同じ塾に通う様々な志を持った仲間たちとの出会いもとても貴重でした。

塾に通い始めてあっという間に3か月が経ち、カリキュラムも終盤に差し掛かってきたある日、
『自分年表作成講座』という講義がありました。
その講義は、自分の生い立ちを年表のような紙に書きだして、

最後に皆でそれぞれの生い立ちについてや、感想などをシェアするという内容です。

僕はそこで、初めて自分の生い立ちを紙に書き出すという体験をしました。
大人数の前で、生い立ちについてを細かく話したのもおそらくこの時が初めてでした。

僕は成人以降くらいから、人に生い立ちを話すことは避けていました。
普通とはかけ離れている僕の家庭の話を聞いたところで、それに対してどう答えていいか分からなくて、聞いた人をかえって困らせてしまうのではないかと思っていたからです。かといって『かわいそう』だとか『それ分かるよ~』などの軽々しい同情の言葉を掛けられるのも嫌でしたし、『親を悪く言ったら駄目だよ~!』とか『親は親なんだから感謝しなきゃ駄目だよ!』
そんな事を言われて傷つくことにも恐れていました。

でもこの時の周りの反応は違いました。

『よくここまで立派な人になられましたね。』
『生き延びてここまで来ることができて本当に凄いですね。』
などの言葉をみんなが掛けてくれました。これまでにない反応に僕は正直戸惑いました。

その日、家に帰り改めて自分年表を眺めてみました。
”確かにオレって本当に酷い家庭環境で育ったのに、よくここまで生きてきたよなぁ…。”
と素直に思いました。

家庭環境はもちろんのこと、それ以外でも命の危険を感じるような出来事は、実は今まで結構あったのです。それでも今…こうして生きている。
 

ん…!?待てよ…。
オレって…生きてきたのもあるけど、

もしかして”生かされてきた”のかな…。

でも…それは誰によって…?そう問いかけました。
僕は、亡くなった弟の隆(たかし)に生かされているのだとすぐに思いました。

では何故、隆は僕を生かしてきたのか?再び問いかけました。
それもまたすぐに思いました。

『これ以上虐待で命を落とす子をなくしてほしい』
 

たった3年でこの世を去った隆が、僕に対してその思いに気付いて欲しくて、
ここまで僕を生かしてきてくれたのではないかと思いました。

これまでのモヤモヤが無くなっていました。

 

”なんでもっと早く気が付かなかったんだろう…そんな事に…。
そっか…そういうことか…。隆はここまでオレを守ってくれてたんだね…ありがとう。
これからは隆の思いと共に自分の力でしっかり生きていくよ。”


僕は、亡くなった弟の”隆”の字と
隆の思いと共に”生きる”という決意を込めて
”橋本隆生”という名で、このブログを書き始めました。

これが橋本隆生という名前が誕生したきっかけです。
「橋本隆生」という名前について(過去の記事)

 

虐待をなくすために、自分にできることなんてないかもしれない。

もしあったとしても、それはきっと本当に本当にちっぽけだ。
でも…それでも、できることを精一杯やりたい。

それが僕の命の使い方、”使命”であると信じて。

 

ここから橋本隆生としての活動が始まりました。

 

⇒これまでの生い立ち

 

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