東北の地下にトンネルを掘るリニアコライダーをどう思うのか。 | ポポ山に祈りを込めて

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しばしの休憩を。

リニア新幹線の記事の続きなのですが、
その時に日本のリニアコライダーを知りました。
素粒子を利用して宇宙の成り立ちを調べる実験施設です。


計画当初は誘致場所を、
福岡佐賀の背振山地と東北は岩手北上山地が誘致争いをしていましたが、東北に決定しています。
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そもそもなぜ日本にILCの建設の話が出たのかといえば、
他の有力候補地だったアメリカ、ロシア、スイスは巨額な建設費用や年間の維持費が数千億円(CERNは年間約1200億円)、
そしてヒッグス粒子発見という大きな成果は上げたものの、経済効果は期待されているほどではなく、研究結果から繋がる経済利益よりも実験に伴う様々なリスクによる経済損失の方が大きくなることが見えてきたので、各国が次々と辞退していったのです。(今消えようとしているISSを世界各国がこぞって巨額の資金投資をしていたのも軍事利用が目的だったからで、それが見込めないとわかったとたん手を引いた)
そのために最後に残った日本ならお金もあって優れた技術もあるし、地下には強固な岩盤があるので、日本ならなんとか建設してくれるんじゃないかということで、
安倍首相は2013年にLOCの最高責任者から直接に建設の話をもちかけられたのですが、やはり巨額な資金のため、(東日本大震災直後ということもあったと思うけど)受け入れの明言は避けています。

ILCについては検索していただければ詳しい話が書かれいるので、
素人の私が話すより確実だと思います。
日本には既にノーベル賞のニュートリノで有名になった岐阜飛騨のカミオカンデや茨城のKEKBなどの素晴らしい加速器実験場があります。
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しかし従来のリングタイプでは電力経費などに問題があり、CERNを超える実験を行うためには、ILCの直線トンネルの建設が必要で、そのために候補地となった岩手の北上山地の地下に30kmを超える大深度トンネルを建設することになりました。

>実際には、リニアコライダーの加速器施設の大部分は地下に建設され、とくに大深度トンネルを使った場合には地上用地取得の規模は限定的となるが環境アセスメントなどにおいて十分な検討と準備が必要であることは従来の加速器施設と同様またはそれ以上となる

ILCは日本では賛成派がほとんどで、
否定派は狂ったオカルト信者だといわれています。
もうさすがニッポンって感じでしょ?笑

賛成派の意見の多くは経済効果が期待できること。日本からノーベル賞が多く出る。日本の経済や科学技術が衰退してる今だからこそ、ILCの誘致が成功すれば日本の明るい未来への希望を与えてくれるなどなど。

賛成派の皆さん忘れているのかもしれないけど、東北といえば東日本大震災が起こった場所です。被災地は未だに避難している人たちがいて完全復興していません。そこに素粒子やビッグバンなど(私から見れば本来はこんな大がかりな機械など必要なく宇宙の解明は出来る)今すぐに経済効果が見込めるわけでもない施設を作るわけです。そのお金で町が1つ作れます。

この狭い日本でしかも貴重な水源のある自然を破壊してまで建設する必要はないと思う。
しかも日本人の貧困家庭が増えているという、今起こっている厳しい現実を置き去りにしてまで多額の費用を投じて科学を発展させる意味はどこにあるのでしょうか。これは賛成するしないの問題ではないと思う。海外から上手いこと言われてホイホイ建設したのが原発ではないですか。CERNは現在実験場で放射能の値が増えてきているそうです。
日本は地震国です。これからも地震は起こります。

【技術大国日本の鍵】国際リニアコライダーなるものが日本の未来を担う!?三橋貴之「人類の文明に貢献する!」と興奮気味に語る

↑日本の未来を(経済だけ)思って賛成しているのはわかるけど。

>日本がリニアコライダーの誘致を断念すれば、21世紀の素粒子物理学を中国が主導する可能性がある。中国は独自に巨大加速器の建設計画を進めている。ILC計画が頓挫すれば、これまでの日米欧の国際研究体制が崩れかねない。日本の判断に世界中の科学者が注目する。

>東北ILC準備室の鈴木厚人室長(岩手県立大学長)は、「検討委は事実を誤認しており、情報も欠落した上で判断している」とした上で、「地元の地域社会から参考人を誰も呼んでいない」と問題点を指摘、「検討の内容は不十分」と批判した。

↑記事はこちらから→深層断面/巨大加速器誘致に暗雲 学術会議「慎重姿勢」ILC PROJECT「国際リニアコライダー計画」