2020年09月18日

つくで百話こぼれ話(3) (続 つくで百話)

花0918。 朝,雨雲が空を覆っていました。
 午前中,徐々に雲が消え,青空が見えるようになりました。それに合わせるように暑さが増し,じっとしていても汗を感じる蒸し暑い日でした。



 昨夜,最近の学校のようす,課題を話題にオンライン会議がありました。
○ 教育実習の準備と現状について
○ Digital Habitatについて
○ A市でのGIGAの進行状況について
○ withコロナの中の取り組みについて
○ 新型コロナ禍からの学び,そして来年度に向けて
○ オンライン教育等に関する「著作権」について
 こうした話題の提供があり,さまざまな情報や意見をうかがうことができました。
 “学校の今”を知り,いろいろ考えることができました。ありがとうございました。



 『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「つくで百話こぼれ話」の項からです。
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    つくで百話こぼれ話   峯田通俊

  地狂言雑記
 氏神様は狂言を好み給うといわれて,氏神様の祭礼には,地狂言はなくてはならない催物とされておりましたので,東三河には,地狂言村といわれる狂言ばやりの村が,いくつかありました。作手郷も,その一つに数えられておりましたから,つくで百話に載せた赤坂代官の,芝居差止めの布告は,大きなショックでした。芝居,狂言に対する弾圧は,明治新政府になってからも,引きつづき行なわれたので,如何にして,官憲の眼をのがれて,狂言をやるかについては,並々ならぬ苦肉の策がとられました。その一つに,手拭かぶりと内衣裳という手がありました。髪の代りに手拭をかぶり,衣裳店から狂言衣裳を借りないで,家の女房の嫁入着物で間に合わせて,巡査に検挙の口実を与えないようにしました。また山の中へ,ひそかに稽古場を設けて,人目を避けて稽古をすることは,どこの村でもよくやりました。
 地狂言は,差止めるが,よそからの芸人の興行は構わぬというので,役者の全員が,吉田町(現豊橋市)の師匠のとこへ寄留して,鑑札を受け,村へ帰って,狂言をやったこともありました。舞台は,氏神様の本社の前面につくられていた拝殿が使用されることが,多かったようです。見物席は,舞台の前の広庭で,莚を敷いてありましたが,屋根も囲いもない芝居小屋も,かなりありました。秋も半ばを過ぎると,かなり冷え込む夜空の下での芝居見物は,よそ眼には,つらく見えたでしょうけれども,見物衆は,平気の平座で,ひいき筋に声援を送っていたものでした。午後六時開演,四幕ものの狂言の幕間が二時間半ずつあっても,文句一つ言わず,夜明け近くまで徳利酒をあおったり,割子弁当をパクついて,結構地狂言の醍醐味を満喫したものでした。
 とにかく,度重なる役人の弾圧や金銭的束縛をものりこえて,苦難時代を生きのびてきた,わが村の地狂言でありました。この地狂言を温存することに,大きな足跡をのこしてきた。現存の地狂言名優の略歴は,前篇に書きしるしましたが,その舞台姿を,ここに再現いたします。
歌舞伎0918。
註)掲載6名(左上から)
 ○阿部安孝(市川団紅)
 ○鈴木彦九郎(芸名 阪東彦十郎);熊谷次郎直実
 ○柴田豊三郎(日向島景清)
 ○菅沼宇一(芸名 菅沼宇昇)
 ○阿浦安孝(芸名 市川団紅)
 ○鈴木隼人(芸名 中村当笑);加藤左衛門重民入道
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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)作手
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