福ちゃんの散歩道

コロナ禍で関空での遊びも卒業、栂地区ウオーキングコースを中心に近場の日々の散歩で何か見つけよう。🚶‍♂️🚶‍♂️

船酔いのしくみと対策・・&・・船の真水はどう作る?

2020-06-05 00:10:00 | 船のお話も面白い🛳⚓️🚢

船に素人・・・チョットネットで

ふだん船に乗りなれていない人が船に乗ろうとするとき、船酔いしないかが心配になりますよね。
しかし船酔いのしくみや船の特徴を理解していれば、それほど怖くありません。

船酔いのしくみ

船酔いは、
耳が感知する体にかかる加速度情報と、
目が感知する視覚情報が合っておらず、
脳が錯乱するのがきっかけです。

一定速度で動いていても特にストレスは感じませんが、
どんどん速くなったり遅くなったりという動き、”加速度”が気持ち悪くさせるのです。
耳はジャイロのように直線運動や回転運動を検知する役割を持っています。
特に5~6秒程度の上下方向の加速度を検知したときに気持ち悪くなるようです。
この状態に、視覚からの情報(=身の回りは動いていない)が加わると脳は一気に混乱し、船酔いします。


船酔いの対策
❶船の中央より少し後ろ側に乗る
❷目を閉じるか、外に出る
❸あらかじめ酔い止め薬を飲んでおく

1.船の中央より少し後ろ側に乗る
波の高さや周期にもよりますが、
船は一般的に真ん中より少し後ろあたりが酔いにくいという実験データがあります。
したがって、座席を選ぶ際などはなるべく真ん中より少し後ろを選びましょう。
感覚でわかると思いますが、最も酔いやすいのは船の先端から前方にかけてです。
(船尾も場合によっては酔いやすいですし、オイルの匂いがすると気持ち悪くなる場合があるので注意)



2.目を閉じるか、外に出る
船酔いの原因は、
耳からの加速度情報と、目からの視覚情報が一致していないことでした。
なので、目からの視覚情報を遮ってしまうのが1つの手です。
またはデッキに出て視野を広く持ち、船全体の動きを目で見ることによって、
見た目と体の動きを一致させるのも効果的です。

3.あらかじめ酔い止め薬を飲んでおく
それでも小さな漁船など激しい揺れの場合は耐えられなかったり、
精神的にもつらくなりますね。
精神的つらさは船酔いにさらに悪影響を及ぼすと言われています。
そういったことが予想される場合は、あらかじめ酔い止め薬を飲んでおきましょう。
個人的経験では、センパア(ドリンクタイプ)が最強でしたし、飲んだことで精神的にも安心できました。

”慣れ”は存在する
船酔いの実験では、大きな船体運動が2日もつづけば、
船酔率(MSI: Motion Sickness Incidence)は一気に減少することがわかっています。
つまり、”慣れ”は存在するということです。
船の仕事につきたいけれど船酔いが心配、という人は少しは気が軽くなるでしょうか。
船乗りさんの中には、海に慣れすぎて陸にあがったときに揺れの余韻が体に残っており、
逆に”陸酔い”する人も多くいます。





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船の生活水・飲み水が海水から作られる、その仕組みとは?


船内で水を飲む、料理をする、シャワーを浴びる、お皿を洗う、トイレを流す、衣類を洗濯する・・・
毎日大量の水が必要となりますが、これらはどこから調達するのでしょう。
着岸した際に港から調達する方法もありますが、
大部分は「造水装置(Fresh Water Generator)」と呼ばれる機械で海水から作っています。
海水から清水(せいすい, きれいな水のこと)を作る仕組みには大きく2つあります。
蒸発法逆浸透法です。

蒸発法
海水を蒸発させ、その蒸気を集めて冷却すれば清水を取り出せる、というシンプルな仕組みです。
(いわゆる”蒸留”です)蒸発させる際の熱はエンジンの冷却水を利用します。
エンジンの冷却のために使われた水は排熱を含んでおり、高温状態だからです。
しかし、高温といっても実際は70℃ほどで水を蒸発させるには至りません。
そこで、気化を行うタンク内を真空状態にして大気圧を下げてあげるのです。
すると沸点も下がるため低温で水が蒸発します。
「富士山の頂上では水が早く(82℃で)沸く」のと同じ原理ですね。
濃縮した海水は再び海へ放出されます。取り出した清水はそのまま生活用水や雑用水として使われます。
飲み水にする場合は、この清水にミネラル成分を加えて殺菌装置にかけます。
※ミネラル成分を加えないと、まずくてとても飲めない状態です。
普段飲んでいるお水に感謝・・・☆ですね。


逆浸透法

蒸発法に比べて、こちらのほうが高価なシステムとなるため、
通常の商船においては蒸発法のほうが主流ですが、
毎日大量の水を必要とする客船やフェリーなどでは逆浸透法が用いられることが多いです。
逆浸透膜(Reverse Osmosis, 通称RO)という特殊なフィルターを使って、
海水の塩分や細菌を除去する方法です。
このフィルターは水は通しますが塩分や細菌は通さないという性質をもっており、
海水に圧力をかけてこのフィルターに通し、真水だけを取り出します。
濾過と言ってしまうと、なんだか穴が大きいのではないか、
穴から他の物質も漏れて通るのでは、と思ってしまいますが、
実際は穴とは言えないほど非常に小さい開口部で、
水に溶けていた化学物質でさえ取り除くことができます。


海水から作っているとはいえ、コストのかかる高価な水となっていますので、
船内ではなるべく節水にこころがけたいものです。

使ったあとの水はどうなるの?⇒『船の汚水(下水)はどう処理している?』こちらの記事もどうぞ:













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