酵素生活~リバースエイジングの秘訣~

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『生き物としての「人間の原則」~「毒血症」とは何か~』

2018-10-13 17:17:20 | フィット・フォー・ライフ/ザ・チャイナ・スタディー
第一部 生き物としての「人間の原則」
ーー「フィット・フォー・ライフ」を支える理論と哲学(ハーヴィー・ダイアモンド)
第5章ーー「毒血症」とは何か

【人はなぜ太るのか】

毒血症。
今日の現代医学では「代謝のアンバランス」と呼ばれている症状を説明するのに、ナチュラル・ハイジーンのパイオニアたちはこの「毒血症」という用語を用いた。
医学博士、ジョン・H・ティルデンが、その著書の中で初めて紹介した言葉だ。
人間の体は「組織を作ること(同化作用)」と「組織をこわすこと(異化作用)」に対して、バランスを保つよう精巧に作られている。
その作用の一方が、他方より多くなる状態が「代謝のアンバランス」である。

1926年、ティルデン博士は、『毒血症が明らかにしたこと(Toxemia Explained)』と題する本を著した。
この本は、私がこれまで読んだあらゆる「ダイエット」関連書と違って、「体はどのように機能しているのか」、そして「体重に関して体が協力して働こうとしないのはなぜなのか」といったことについて、はっきり理解できるように説明してくれた最初のものだった。
「何が間違っていたのか」「なぜ間違っていたのか」「それをどうしたらいいのか」について、実に分かりやすい方法で説明してくれていたのだ。

そのとき私は、遅々として進んでいなかった減量をもっと早く遂行できる、と初めて実感できたものだった。
この本は、純粋に健康をテーマにして書かれたものだったにもかかわらず、「人はなぜ太るのか」ということに関して、私が知りたかった情報・知識を実に具体的に教えてくれたのである。

ティルデン博士は「組織の中が毒血症の状態になっていることが、余分な体重を増やしてしまう根本原因である」と説明している。
体内を毒性物質がないきれいな状態に保っておけば、快適な体重を保つことは容易だろう。
なぜなら、体内に毒性物質が過剰にあることが肥満の前ぶれだからだ。

さて、それではその毒血症とは何のことだろうか。
それはどのようにして発症するのだろうか。
それをなくすためにはどうしたらいいのだろうか。

ナチュラル・ハイジーンの考え方によれば、毒血症が組織の中で作られる原因は二つある。
一つは体が行なう正常で自然な作用によってであり、もう一つは、故意あるいは気づかないまま、私たちが定期的に体に与えてしまうことによってである。
いずれも体から取り除くには、エネルギーが必要となる。

前者による毒血症は、「代謝のプロセス」を通して引き起こされる。
あなたがこのページを読んでいる間も、体内の組織はじっと静止してはいない。
一所懸命に働いているのだ。
古い細胞は、絶えず新しい細胞と入れ替えられていく。
実際1日に、3000億から8000億の古い細胞が、新しいものと取り替えられている(毎日入れ替えが必要になる細胞の数は、食事の中に加熱調理したものがあるか否か、刺激の強い食べ物が含まれているか否か、などによって異なる。これらのものは、細胞を消化器官から失わせてしまう)。

古い細胞は有毒なので、排泄のための四つの経路、つまり、腸、膀胱・肺・皮膚を使って、できるだけ早く組織から取り除かなければならない。
これは本来、体が持っている正常で自然なプロセスである。
これらの有毒な物質がきちんと排泄されている限り、私たちは古い細胞が排泄されていることなどに意識を向ける必要など全くない。
体の排泄処理に必要なエネルギーが体に十分ある限り、この老廃物は正しく排泄されていくのだ。

もう一方の後者による毒血症は、組織の中で正しく消化・吸収され、細胞内に取り入れられなかった食物の副産物から作られる。

アメリカでは、食べるもののほとんどすべてを、食べる前に「加工して変えてしまう」という奇妙な習慣がある。
私たちの取る食事の大半は、十分な量の新鮮な食べ物というよりは、むしろ加工されたもので占められている。
購入時には新鮮な食べ物の生命が失われていない場合でも、私たち自らそれを調理という方法で加工してしまうのだ。
私たちが口にするほとんどすべての食べ物を、私たちはフライにしたり、バーベキューにしたり、蒸したり、炒めたり、煮込んだり、ゆでたり、あるいは焼くなどして調理しているのだ。

食べ物が、その本来の状態から加工されてしまっていること、そして私たちの体の生理機能や構造は、このたくさんの加工された食べ物を処理するようには作られていないという理由から、消化や吸収が完全に行なわれないのだ。
その結果、食べ物による副産物が生まれ、体内に相当量の残留物が形成されることになる。
この残留物が有毒なのである。
もし毎日の食事の中で、加工された食べ物がきわだって多くなっていると、体の組織はいつも過剰労働を強いられることになるのだ。

私たちの体は今述べた二つの方法で、毎日毒血症の症状を作っているのである。
一つは正常な「代謝のプロセス」から、そしてもう一つは「有効に利用されなかった食べ物によってもたらされる残留物」から。
この有害な老廃物が、排泄される量よりも多く作られると、余分なものが体内に溜まってしまうということは、すぐに分かるだろう。
これが余分な体重となるのだ。
さらに困ったことには、毒性物質が酸性であることだ。
体内に酸が蓄積されると、組織はそれを中和するために水を溜め込むようになり、その結果、いっそうふくらみが加わり体重が増すのである。

ここで、あなたが大きな会社で働いていると想像してほしい。あなたの仕事は、毎日20箱の書類を細かく切断して捨てること。
ここで、もし十分な時間がないか、または十分なエネルギーがないために、1日に15箱分しか切断できないと仮定しよう。
翌日、新たに20箱分の仕事を与えられるが、前日からの残りがまだ5箱残っている。
1日に15箱しかこなせないのだから、2日目が終わったところで10箱分の仕事が残る。
月曜日から仕事を始めて1週間に7日働いたとすると、次の月曜日に20箱の仕事が届けられたところで、合計55箱分の仕事があることになる。
しかし、1日15箱の処理能力しかない。
たった8日間で40箱もの仕事を残しているのだ。
これらの箱は切断されるまで、どこかにしまっておかねばならないのだが、いったいどこにしまえばいいというのだろう。

もし、あなたに何らかの体重の問題があるとすれば、上の状態こそまさに、体が扱わなければならない問題なのである。
毎日、体が毒性の老廃物を排泄されるよりも多く作っていけば、それはどこかにしまい込まれることになる。
しかし体は常に自身を守り、その完全な状態を維持しようとしているので、この老廃物を生命維持に必要な臓器の中や、その周辺にしまい込むようなことはしない。
したがって、それは脂肪組織や筋肉の中にしまい込まれることになるのだ。
つまり、太股の中やお尻の中、胴回り、二の腕の中、顎の下など、私たちが一番嘆きたくなるすべてのところに、老廃物がしまい込まれるのである。

もし、この問題が改善されずに進行していくと、最終的には肥満ばかりではなく、漠然とした不快感やだるさ、無気力感を招くことになる。
それは、溜め込まれた有害な老廃物を取り除こうとするために、体が非常に多くのエネルギーを使い果してしまうからである。

【老廃物を溜め込まないための三原則とは】

半世紀以上も前に、ティルデン博士は著作の中で次のように述べている。
「この問題は個人の手に負えないように見えるが、そうではない、それは単純な生理現象であって、ミステリーではないのだ。
誰でもこの状態はコントロールできるし、その人が望む程度に、どんなふうにでも変えられる。
それは単に毒血症を理解しているかどうかの問題だ。
その人の体内に溜まってしまった老廃物を取り除き、排泄されるよりも速いペースで溜まっていかないよう気をつけるために、必要なことを行なうかどうかの問題なのだ」
「排泄のサイクル」を妨げずに、最も効率よく機能させることが、きわめて重要なのである。
たとえ気がつかなくても、「排泄のサイクル」を妨げてしまっているとしたら、太る原因となる毒性の老廃物が体にどれだけ多量に溜め込まれることになるか、ご理解いただけただろうか。

もちろん、人がしなければならないことは、体から毒性物質を取り除き、溜め込まないことだが、しかし、どうすればそれが可能になるのだろうか。
私たちの最大の関心事であるこの点については、私が学んだナチュラル・ハイジーンの知識を使えば解決できる。
つまりその方法とは、「体内の毒性の老廃物を絶えず取り除き、ひどい状態になるまで溜め込まないようにする」という理解のもとに実践する、健康的なライフスタイルである。

すばらしいことに、このライフスタイルは楽しさにあふれ、きゅうくつな感じがしない。
食べることの楽しみも十分に残されている。
やせて健康になるためだからといって、まずくても仕方なく食べるという行為とも無縁である。
これは私自身にとって、必要不可欠なことだ。
自らのグルメの味覚を奪ってしまうような食べ方を取り入れることは、決してできなかったからだ。

これをきっかけに、グルメだったマリリンのキャリアを活かして、このプログラムを本当に楽しい食事のライフスタイルに変えるメニューを作り出した。
バラエティーに富んだそのメニューは、ナチュラル・ハイジーンのプログラム効果をいっそう高めることになった(その成果は第三部「「フィット・フォー・ライフ」のための四週間メニュー」、第四部「特選レシピ一覧」を見ていただければお分かりかと思う)。

私たちが食べ物を従来どおりに楽しみながら、「代謝のバランス」を保ち、組織から毒性の物質を取り除くには、どうしたらいいのだろうか。

それを解決する手段は三つある。
どれもこのプログラムを正確に実行するのに役立つもので、永久減量というあなたの目標を実現するのに役立つものである。第6章「【原則1】水分を多く含む食べ物を食べること」、第7章「【原則2】食べ物は正しく組み合わせて食べること」、第8章「【原則3】果物を正しく食べること」では、その解決手段の基本となっている「三つの原則」について述べることになる。

『フィット・フォー・ライフ~健康長寿には「不滅の原則」があった!~』 より抜粋
著者:ハーヴィー・ダイアモンド
   マリリン・ダイアモンド
訳者・補遺:松田 麻美子
*『ニューヨーク・タイムズ』紙のベストセラー!
*リストで40週連続1位の快挙を達成!
*『風と共に去りぬ』『聖書』などとともに、『パブリッシャー・ウィークリー』誌が「世界の名著・ベスト25」に選定!

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