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前回からの続きです。
お母さまの遺言書は長男さんの意向が反映された内容で進み、いよいよ遺言作成の当日となりました。
公正証書遺言を作成する部屋には、遺言者（お母さま）、公証人、証人2名が同席しますが、推定相続人などの利害関係者は証人にはなれず同席できません。
長男さんがいないため最後の確認とばかりに『どうしても納得できなければ作らなくてもいい』と伝えましたが、全く心配には及びませんでした。
長男さんと一緒の時は弱々しく見えたお母さまですが、遺言作成の場ではめちゃくちゃ饒舌。
普段から二男さんに対する不満が溜まっていたのかもしれません。
しゃべるしゃべる…。
マシンガンのようにしゃべりまくって公証人を圧倒し、遺言書が完成しました。
『長男さんに逆らえないので仕方ないんです感』を漂わせていたのは一体何だったんだろう…。
署名捺印した遺言書の原本は、公証役場にて保管されます。
代わりに正本と謄本の2通が遺言者に交付されますので、多くのご家庭では遺言者が1通保管し、もう1通を家族に預けます。
今回はお母さまと同居の二男さんに遺言のことを内緒にするため、長男さんが2通とも預かることになりました。
この遺言書をきっかけに、家族に波乱が巻き起こっていきます。
序章〈完〉みたいな雰囲気で、次回へ続きます（笑）
☆遺言の話☆
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