経済なんでも研究会

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オリンピックに ギリギリ? : ワクチン

2020-11-18 07:40:44 | なし
◇ モデルナ社も有効性を確認 = アメリカの新興製薬会社モデルナは16日、開発中の新型コロナ用ワクチンについて「最終段階の臨床試験で、94.5%の予防効果を確認した」と発表した。近くFDA(食品医薬品局)に緊急使用許可の申請を出す。最終段階の臨床試験は3万人以上を対象に行われ、95人が感染した。このうちワクチンを射った人は5人しか感染しなかったという。

モデルナ社によると、FDAの許可が下りれば年内に1000万人分。来年は2億5000万人-5億人分を生産する計画だ。日本政府との間では、2500万人分のワクチンを供給する契約が結ばれた。また日本政府はすでに効果の確認を発表しているアメリカのファイザー社とも、6000万人分の供給を受ける契約をしている。合計では8500万人分。だが、これで「めでたし、めでたし」とはならない。

というのも、まずファイザー社の製品は管理に大きな難点がある。摂氏マイナス68度以下での保存が必要で、輸送や保存には大小多数の超冷凍庫が必要だ。日本はまだその準備を全くしていない。モデルナ製品は摂氏マイナス2-8度での保存が可能。しかし最初の供給量がきわめて少ない。アメリカ国内での使用が優先されるだろうから、日本への供与は遅くになる可能性が大きい。

今後あらゆる手続きや作業が順調に進んだとしても、日本でワクチンが使用できるのは、早くても来年3-4月ごろになる。しかも量は限られるに違いない。コロナ・ウイルスの感染を抑え込むには、少なくとも3000万人以上がワクチン接種を受ける必要があるという。オリンピック前にそういう状態に持ち込めるかどうか。ギリギリの感じが濃い。

       ≪17日の日経平均 = 上げ +107.69円≫

       ≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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