港より | 病んだ詩をうたう

病んだ詩をうたう

自作の詩、動画をUPしていきます。

 

 

 

夕暮れ時は真っ赤に染まって
冷たい秋風に吹かれたい

さよならした人を
なんとなく思い出しながら

もらった優しさと
与えることができなかった愛を
涙まじりに感じながら

消えていった人達
誰も道半ばで死にたくはなかったのに
ほら
この港からは
今夜もまた船が出ていくわ


私の日常と言えば
カフェインで無理やり目を覚ます

日銭と体力が
全然釣り合ってはいない

だけどこれが「自由」だと
縛られていた過去を慰めるなら
何もかも受け入れる

無遠慮な悪夢
何もかもを忘れることはできないけど
まだ
私はまだ港から
故郷に帰る船には乗らないの


鉄砲、売女、えせかたわ
そうでなければ殺された
そんな時代を垣間見て
何度も這い上がって
眼を開き直す


心を正直にいられるならば
口では嘘でごまかせるわ
自分自身の哀しさも虚しさも


ほら
この港からは
今夜もまた船が出ていく
誰も乗りたくて乗った船なのかしら

深追いは下品
だから私は見て見ぬふりで
故郷に帰る船をまた見送るの
きっと綺麗な理想へ向かうのね


夕日がうっとりと沈んで
私は帰る船を
今日も赤い風に吹かれ
一人で静かに見送るの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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久しぶりにオリジナルの詩です。

もっと作れるようになりたいです。