「しあわせと気づくしあわせ寒卵」

1月11日、NHKラジオで紹介された一句です。寒卵というのは寒いこの時期の格別に滋味に富んだ卵の事を言います。

私の子供の頃は家で鶏を飼っていましたがなにか特別な日にしか卵を食べることはできませんでした。

カゼを引いたときに母親が作ってくれた熱々のうどんやお粥に落としてくれた半熟卵を食べられることが嬉しかった思い出があります。私の年代のものには寒卵に限らず、卵はちょっとしたぜいたく品でした。

この句は、このちょっとしたぜいたくをしあわせなんだと気づくことができる心のあり様がしあわせなんだと言っています。

がんを経験する前は、ちょっとしたしあわせどころかめちゃくちゃ恵まれていたのにも関わらずしあわせとは気づかずにいました。

がんを経験してからは、いくらかはこのささやかなしあわせに気づくことができるようになったかもしれません。

私の場合だと、寒卵の代わりが塩むすびでしょうか。退院後、しばらくはオカユやクタクタにゆでたソーメンが主食でした。

やっと普通のご飯が食べられるようになった後も、まだ海苔やサケ、梅干しが無理な時期にカミさんが出勤前に握ってくれた塩むすびを一口ずつゆっくりゆっくりと誰もいないリビングでワイドショーなんかを観ながら食べていました。

「しあわせと気づくしあわせ塩むすび」

といったところでしょうか。みなさんにとっての寒卵や塩むすびはどんなもんでしょうか。

 
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