1日に何回も嘘でしょと思う。
それなのに、夫と過ごした日々が現実にあったとは思えないほど儚い夢のようにも思える。

一体、あの日、あの病院で引き起こされた事は何だったのか。
何故夫は死ななければならなかったのか。

一晩私が横について
管を外す手をつかまえていたら
夫を助けられたんじゃないんだろうか。

夫がいないなんておかしい。

神様、時間を戻して
お願いだから、夫を返してと
夜になると涙が溢れ出す。

まだまだ受け入れられるなんてレベルにいない。

眠剤が効かなくなってきた。

頭が一人である事を拒絶する。

あまりもの沈黙に耐えられなくなってきた。

日にち薬なんてものはなく

ただ会えない時間が積み重なっていくだけ。

夫がどんどん遠くなっていく
悲しい現実があるだけ。

現世の人生で大切なのは
来世の準備をすること。
現世は下書き。

昨日観た映画の中に出てきたセリフ。

現世の幸せは終わってしまった。

これからは、一人寂しく来世の準備をする。

過酷。