昭和22年8月2日、

文部省発行の

子供向けに日本国憲法の説明をした読本

「あたらしい憲法のはなし」を元主人からもらいました。

これはレビューしておきたく思いました。

忙しめの木、金曜日のラストは本レビューにさせていただきます。

 

 


 

 

片付けている内にひょっこり出てきたとか。

「おもしろいぞ

 言い回しに時代が見える!」

 

二冊あったから一冊くれるというので、

もらってきました。

広島の原爆の日、

復刻版を売っていたのだそうです。

一冊はきれいなままで、一冊はセロテープで修理したもの。

取っておくための一冊をいただいては申し訳ないので

修理した方をもらってきました。

 




 

「気配感じるだろ?」


そりゃね、

そもそも同じ方向を見てる部分もあるから

華燭の典をあげたわけでございまして、

店主も気配は感じております。

 

 




 

 これまであった憲法は、

 明治二十二年にできたもので、

 これは明治天皇がおつくりになって、

 國民にあたえられたものです。

 しかし、

 こんどのあたらしい憲法は、

 日本國民がじぶんでつくったもので、

 日本國民ぜんたいの意見で、

 自由につくられたものであります。

 

 

作り手については

まあ勅撰和歌集みたいなもので、

ちょっと微妙なところですが、

主権のありかを言っているのだと解釈できます。

 

選挙がありましたから。

 

昭和二十一年四月十日に総選挙が行われ、

あたらしい國民の代表がえらばれて、

その人々がこの憲法をつくったのです。

それで、

あたらしい憲法は、

國民ぜんたいでつくったということになるのです。

 

 

この原則は大事です。

総裁選を思い出すだけで

選挙?けっ あほらしい

となってしまいそうなのは本音には違いなくとも後ろ向きなお話。

建前っちゃ建前ですが

選挙で選ばれた議員が國を動かす力をもつのは事実です。

いえ

正確には政党が。

 

 

政党には、

國を治めてゆくについてのきまった意見があって、

これを國民に知らせています。

國民の意見は、

人によってずいぶんちがいますが、

大きく分けてみると、

この政党のどれかになるのです。

つまり政党は、

国民ぜんたいが、

國を治めてゆくについてもっている意見を、

大きく色分けしたものといってよいのです。

 

 




 

基本的にはそうあるべきでしょう。

総裁選を見る限り政策に意味はありませんが、

本来、

政治においては、

政策に意味があってしかるべきと思います。

またそうした選挙が行われている国々は多い。

責任をもって政策を掲げ、

責任をもって投票する。

憧憬すら覚えます。

 

 

    自己責任の嵐と貴族院政治。



誰も責任を取りようがなく、

誰の責任か指弾できない、

そんな基本が切ない

「五 天皇陛下」のくだりです。


 

こんどの戦争で、

天皇陛下は、

たいへんごくろうをなさいました。

なぜならば、

古い憲法では、

天皇をお助けして國の仕事をした人々は、

國民ぜんたいがえらんだものでなかったので、

國民の考えとはなれて、

とうとう戦争になったからです。

 

 

国民の考えでも天皇の考えでもなかった。

…………それは、

真実であって真実ではない。

 




 

それを操作する力が働いていた。

その力が一人歩きして人々を巻き込んでいった。

それはあったでしょう。

だって

いつの世でも可能でございますから。

 

可能ですが、

 動かされたんだ。

 騙されたんだ。

 自分は反対していたんだ。

全てが終わったあとに、

それは口にしたくはないものでございます。

少なくとも令和の世には。

 

 

日本国憲法がございます。

それぞれの考える権利は放棄しない限り

それぞれのものでございますから。




次の選挙でどの政党がどのくらい支持を集めるかは

日本国民の選択の結果です。

そこは保証されています。

 

 

憲法という土台をどう生かすかは国民次第。

くだらないと選挙から離れてしまうのも

また国民の選択で、

その選択の結果は全国民が負うこととなります。

 





 

店主、

この頃は、

結果はどうあれ、

明確に選挙で選んだ政治の責を負うということが

まず第一歩であろうと思うようになりました。

 

 

誰も責任を負わぬ基本が

昨今ではいささか流行し過ぎでございます。

如何なる結果であろうと

選択の結果を負う覚悟が求められている。

そのように思っております。

 

お若い方々、

どうか選挙に行ってくださいますように。

行ったから変わるとは考えなくなりました。

いずれかの政党の勝利を願うものではありません。

ただ

自分が選挙に行った。

その選挙の結果は自分たちの負うものだ。

そういう感覚をもって選挙後を見つめる視点があってほしい。

そう願うだけでございます。

 

画像はお借りしました。

ありがとうございます。



人気ブログランキング