2020年8月6日更新

 

ASDの長男を持つ父親で、東京品川の高輪台で発達障害のお子さんとそのご家族のためのアイデス・クリニックと、児童発達支援・放課後デイサービス「キッズプレイスたかなわだい」を運営している医師でもあります。

 

現在自分が行なっている発達障害の児童へ統合的発達サポートシステムの紹介や、日常のことや、発達障害のお子さんを持つ親御さんたちに有益な情報の提供を行なっていく予定です。どうぞよろしくお願いします。

 

#発達障害への統合的発達サポートシステムその31:発達障害への支援⑥

医療的支援(生化学的治療①)

 

 

前回までは、国内で行われている発達障害へ行われている標準的治療である心理行動療法と薬物療法に関してお話ししました。今回は、米国や国内の一部の医療機関や当院で行なっている生化学的治療に関してお話しします。

 

生化学的治療

 

発達障害は、遺伝的因子と環境的因子が複雑に絡み合って発生する多因子遺伝疾患です。生化学的治療は、この環境的因子に対して働きかけて発達障害の治療を行なっていくものです。

 

私が考える生化学的治療の3大原則は、1、有害物質からの防御:有害物質への暴露を防ぐ、2、有害物質の除去:体内に蓄積した有害物質の排泄促進、3、必要栄養素の補給:脳と心の発達や働きを向上させる栄養素の補給などです。

この原則の則り、生化学的治療を行なっていきます。具体的な生化学的治療は、(1)食事療法、(2)栄養療法、(3)腸内環境整備(4)キレーション 療法

(5)生活環境改善の5つがあります。

 

ただ闇雲にこれらの生化学的治療を行うのではなくて、後ほど説明する生化学的検査結果に基づき、生化学的治療を行なっていきます。

 

次回以降、生化学的治療で必要な生化学的検査とそれぞれの生化学的治療に関して説明していきます。

 

生化学的治療の3原則

1,有害物資への防御

2.有害物質の除去

3,必要な栄養素の補充

 

生化学的治療)

(1)  食事療法

(2)  栄養療法

(3)  腸内環境整備

(4)  キレーション療法

(5)  生活環境改善

(当院で行なっているもの)

 

それではまた次回。

 

参考文献

1)発達障害の理解と治療・支援. 東京小児療育病院 医療スタッフ、東京小児療育病院、2015

2)プライマリケアで診る発達障害、黒木春郎、中外医学社、2016

3)データで読み解く発達障害、平岩幹男編、データで読み解く発達障害、中山書店、2016/11/13’

4)発達障害の原因と発症メカニズム 脳神経科学からみた予防・治療・療育の可能性、黒田洋一郎、木村-黒田純子、河出書房新社、2014

5)柏崎良子、発達障害の治療の試み、株式会社ヨーゼフ2014

6)柏崎良子、栄養医学ガイドブック、学研、2008

7)柏崎良子、低血糖症と精神疾患治療の手引き、イーグレープ2007

8)大森隆史、発達障害を治す、幻冬社、2014

9)ジェリー・マシューズ.発達障害の子供が変る食事.青春出版社2012

10)William Shaw.Biological Treatments for Autism & PDD. GPL 2008

 

 

 

 

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クリニックが取材された本が出版されました。

発達障害に対して栄養療法などの治療を行なっている7人の医師のインタビューと、それに対して国立精神・神経医療研究センター病院の功刀浩先生がコメントされています。この手の本では、客観的視野に立った今までになかった本だと思います。

 

「発達障害 食事・栄養・キレーション療法をご存じですか?」

https://www.amazon.co.jp/発達障害-食事・栄養・キレーション療法をご存じですか-樋田-毅/dp/490497929X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=発達障害+キレーション&qid=1586493248&sr=8-1

 

生化学的検査:尿中有機酸検査、尿中ペプチド検査、毛髪ミネラル検査、血液検査、その他

生化学的治療:食事療法、栄養療法、腸内環境整備、キレーション療法等

 

免責事項

当ブログにおいては、可能な限り正確な情報を掲載するように努めています。

しかし、新たな医療上の発見や診断分類の策定などによって、情報が古くなることもあります。そのため必ずしも正確性を保証するものではありません。

また、患者さん個人により状況は千差万別であり、安全性を保証するものではありません。

注意事項

発達障害の治療に関しての様々な情報がインターネットなどで散見されます。その中には、極端や食事療法や薬剤の使用等などもあります。現在、当院で行っている生化学的治療は、患者個人に合わせたサプリメントの調整や、環境調整やSST、PT等も含めた生活全体に対しての包括的な指導を行うことで、その治療効果を得ています。ですから、生化学的治療を行う場合は必ず専門家の指示に従ってください。

自己流での治療や、インターネットサイトなどの医療関係者以外が提供する治療を行った場合は、有害事象が発生する危険性もありますので注意が必要です。また、お子さんのことなどで疑問に思うことはかかりつけの医師にご相談ください。

治療研究や外来対応が多忙を極め、現在個別でのメッセンジャー等での質問対応は行っておりませんのでご了承ください。ただ今後、みなさまに有益な情報をHP等でお伝えしていく予定です。メルマガも平成31年3月から開始しておりこちらにも、情報提供を行っておりますのでどうぞよろしくお願いします。

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