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風景画像①.jpg


         

プロに1年でなれた理由は選評を追体験する読み方にあったのでは?




こんばんは。



それでは、早速前回の続きをお伝えします。







    < 作品評を追体験する >




実は、
前回の「看板」という作品は、掲載してあるカメラ雑誌が
ちょっと見えなくなったので、別の作品を「例」にしたいと
思います。 (ご了解くださいね)



写真① 「夏日=沖縄」」




写真①
200220_2130_01.jpg




この作品は、「フォトコン誌」のバックナンバーから
引用させていただいております。



審査員 = 「木村恵一」氏(元報道関係のカメラマン)


  
 「選評」のポイントを抜粋します。


ーーーここより



①江戸川乱歩のミステリー小説に出てくる家みたいだ。

②不気味だ。

③家だけでも作品になりそう。

④人物をいれて明るい作品になった。

⑤白のパラソルと年配者を入れ軽やか。

⑥沖縄の夏が伝わってくる。


ーーーここまで



では、初心の頃の自分を思い出しながら
なんとか再現してみますね。




<写真 ① をどう読んだかの実際です>




当時の私は、今と違って、
推理作家の「江戸川乱歩」をまだ知りませんでした。

また、写真に何故女性が二人はいっているかも
全くわかりません。

そんな状態で写真を見つめます。


1) 写真の全体像をしっかり眺めそのイメージを
   頭にヤキツケます。

2) 私は、現場に行ったつもりで、目をつむって
   現場を再現します。


  薄気味悪いボロ屋を思い出しながら、
  「ボロ」だと写真になりやすいことを「評」で知る。

  なるほどね・・・。

3) 白のロングスカートとパラソルが夏を
   表していることは分かる。
  
4) 乳母車を押している高齢の女性を配置したのは
   どんな意味があるんだろう??

5) 暗いバックの家が、パラソルの女性で
   明るくなったのはよくわかる。

6) 選者は「沖縄の夏」がつたわってくると言う。

   ただ夏の写真だということだけは分かる。
   

「私は、目をつむったまま家の裏に海があることを
想像したり、女性と高齢者の間を行ったり来たり
しながら、なんでこのおばさんがいるんだ??

いくつぐらいだろう?とのぞこうとしたりします。

道に見えるマンホールはあってもなくてもいいの?

初心の私にはサッパリ分かりません!」



ザっとこんな風に作品の1枚1枚を見ていきます。

1枚の作品に10分から20分ぐらいかかっていたでしょうか?

どうしても分からぬところは、そのままにしておきます。
進むうちに「ハッ」と分かって、後戻りすることも
よくありました。


時には、好奇心にかられて30分近くも考えあぐむことも
あったように思います。


こういうやり方をしていると、歩いている時でも
作品を思い出して、あれはこういうことか!

などと、思い当たったりすることもあるのです。


撮影現場をイメージで再現しながら私は、
写真の撮影者と同じ場所を追体験していた
のではないかと思うのです。



前回、


▼ 選評の中に生きる!
▼ 選評の中を這いずり回す!


と書いたのは、その辺の事情を
言い表したものです。




何回かにわたって、「読み流しでない・・・」

ことについてお伝えしてきたわけですが、

分かっていただけたのではないでしょうか。



私は、「この読み方」 によって、多くの作品を
読んできましたが、

そのことは、
作品の作者の人生を共に歩ませていただいた
とも言えるのではないかと思っているのです。



とすれば、プロとして働くまでの「1年間」は

人の数倍の人生を経験してきたともいえる
ように思うのですが、果たしてどうでしょうか?


決して思い上がってこんなことを
言っているのではありません。



写真劣等生が、考えに考えあぐんで、絞り出した「案」が
これだったというわけです。




いやあ、又、長くなりそうなので、


今日はこの辺で止めますね・・・・・・。




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