写真の撮り方最速の法!それは人生を充実させることに通じていた!
遅くなって申し訳ありません。(苦笑)
早速前回の続きに行きたいと思います。
写真①
(フォトコン誌バックナンバーヨリ)
私はこの 写真① をこれまで3度ほど見ています。
同じ写真ではなく似た写真というほうが正確かもしれません。
1回目)は、
独学を始めて 1か月ぐらいたった頃
だと思います。
独学を決めたのは、学校1年生の夏休みからでした。
最初は、図書館を利用して写真に関する
本を読み漁りましたが、
それと同時に、「カメラ雑誌」を頼りに
スナップの練習もボツボツと始めました。
① の写真を見たのはそんな初期の頃だったのです。
こんな風景写真を見るのは初めてで、
「海と島の写真」
であることぐらいしか分かりませんでした。
上部右から斜めの光線のようなものは一体
何なのか? サッパリ見当もつきませんでした。
「なんや? この棒みたいなものは?」
いくら考えても結局???でした。 (苦笑)
ご覧になって、あなたはどうでしょうか?
とにかく、当時の私はそんな具合だったのです。
2回目) 見たのは、
プロになって以後です。
私は、ベテランのプロたちが写真に対して
どんな見方をしているのか非常に興味がありましたし、
勉強にもなると思ってカメラ雑誌の
プロの「選評」
を長い間読んできました。
そんな間に、入選作の「選評」に対する
私の読み方も定着してきたのです。
では、初歩の2~3か月の頃、写真を学ぶ上で、
どんな 「読み方」 をしてきたか、上の写真を「例」に、
もう一度再現してみたいと思います。
あくまで、初歩の頃を振り返っての再現です。
ーーーここから
・この頃には、「デジタルカメラ」も普及していました。
・上記の写真には、
「夏の早朝に撮った」
という作者のコメントがあります。
私は、この作品を見た瞬間、以前どこかで見たな!
と感じました。(1回目の時を思い出したのです)
そして、そのままジーっと数秒間見つめて
情景を頭に印象づけます。
さらにプロの「選評」を読みます。
< 選評 > (ここでは、概要のみ)
「 ・昇る月を長時間露出でとらえている。
・最適な露出を得るのが難しい風景。
・月の光跡を捕らえ、海面の光と周辺の
景色が見事に調和。(縦構図の妙)
・手前の入江をメインに構成したことで、
月の光跡だけが目立つのを防ぎ、曖昧模糊とした
月夜の風光を描くことに成功。
・光跡に途中雲がかかっているがそれは、
却ってよいアクセントになっている。 」
以上
この選評を読んだあと、目をつむり、
イメージで映像を再現します。
この時、あたかも自分が今この現場で三脚を立てて、
ファインダーを覗いている姿を想像します。
(慣れると、より明確に画像が浮かぶようになります)
夏なので、暑さを感じ、早朝のかすかな風を
肌に感じるように自分にしむけます。
現実にその場を体感している感じです。
その中で、
さきほどの「評」のコトバを思い出すのです。
・長時間露出
・縦構図
・月夜の風光
・アクセント・・・など。
これらを反芻しながら、
「なるほど、そうだったのか!」
「しかしなんでこうするのだろう?」
「これはこうしたほうがいいのでは?」
いろいろな思いが内から出てきたら、
それまでに得てきた知識や、感情などを思い出して、
頭をフル回転させる。
フル回転しないときは、それはそれなりに納得して
目をあけます。
大体こんな感じです。
書けば長いですが、この間は数分ぐらいでしょうか?
こういうやり方を実践すると、入選作を撮った作者と
同じ疑似体験ができるのです。
後々まで映像の記憶が残りやすく、
何処ででも思い出すことが容易になります。
いつでも反復できるというわけです。
あるプロ写真家がこんなことを言ったことがあります。
「 写真を撮る場合、自分がこれまで見てきて
記憶された多くの写真が土台になっている。
その上で自分の何かがプラスされてくる 」 と。
この言葉に私は「ハッ!」としました。
普通に「評」を読んでいくと、確かに多くの
写真に目を通すことができるのですが、
忘れることも多いのです。
カメラ雑誌一冊を読み終えて、数日とか一か月ぐらい
たってから、読み返してみると
意外と忘れていることが多いのに気がつきます。
あなたも心当たりがありませんか?
前回だったと思うのですが、私は自分の「読み方」を
▼ 「選評の中を這いずり回す」
と言いました。
この読み方は、速度は遅いかもしれませんが、
記憶にはとても残りやすく鮮明度も高いです。
結局速く読めたことにもなります。
さて、
では何で私がこんな読み方をするようになったか?
主としてそれには、
「2つ」 の理由があります。
一つは)
速くプロになるには、プロ写真家の
アシスタントや助手になるのが最も速いからです。
しかし、私は独学のため、それは望めません。
そこで、それに最も近い方法は何かを考え、
前述の方法を思いついたのです。
ちなみに、
プロの助手となって現在プロと活躍するカメラマン
を少し挙げてみましょう。
今、手元の「カメラ雑誌」を2~3冊開いてみました。
・吉住志保(コンテスト審査員)
・秦達夫 (コンテスト審査員)
・古市智之(雑誌掲載)
・清水哲郎(アサヒカメラ誌等)
・福田健太郎 (各種カメラ誌で活躍)
(みな40~50代。 風景写真家「竹内敏信」氏
のアシスタント経験者です。 大体3年~4年ぐらいでプロに。
・織作峰子(ベテラン審査員)
(女性写真の第一人者「大竹省二(故人)氏の
アシスタントをへてプロに。
以上。
この人たちは、
私がよく目にするごく一部のアシスタント出身の
カメラマンですが、他にも多いです。
あなたも手持ちの「カメラ雑誌」を注意深く
読んでみてください。
すぐにわかると思います。
次に、前述「理由」の
二つ目は)
10代後半から20代にかけて、私は
「・・人生において、いつも、精一杯生きたい!
充実感や達成感味わって生きたい!・・・」
という思いが強かったからです。
たぶんこれは
性格的なものからきているようですね。
今でも、その気持ちに変わりはないのですが、
人生経験が多少ふえたせいか、
ちょっと、軸がゆるやかになってきたようです。(笑)
まあ、そんなわけで、
先のような「読み方」で現場を想像し、いろいろ
考え、カメラ操作に没頭している自分の姿を
イメージすることは、
そこに、
「生きがい」や
「幸せ感」 を
現実に、味わいたかったという思いがあったからです。
「そんな読み方は時間の無駄」
と言った主婦がいましたが、むしろ私にとっては、
今を生きているという充実した時間であったと言えるのです。
今日は、一旦ここで終わりにしたいと思います。
次回でプロ「立木義浩」さんの写真観について
お伝えする予定です。
それでは今日はこの辺で・・・・・・。
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