押入れのスペースの活用、手放して受け入れる余裕とは

 

お客様は60代、早くに旦那様をなくされて一生懸命に頑張ってこられた
奥様です。


今もお仕事をされていて忙しい毎日だそうです。

私とは10年位のお付き合いです。お仕事をいただいたのは1度だけですが、奥様のお友達からのご紹介でのご縁です


暮らしは、築50年に近い物件を一部改装してこじんまりと質素にお暮しですが
昔の物件なので、洗濯が室内で出来ません。


ベランダに置いてある洗濯機は冬になると凍り、午前中は動かないといいます。

 

 

それでも、今までは我慢が出来た・・・、でも膝を痛めてしまって階段がままならないし、日に何度もの上がり降りがやはりしんどい

 

 

そんな相談があったのは、6月頃です。


はじめは、洗濯機はあまり見えない方が良い。
洗面台は勿体ないので既存をそのまま再利用出来ないか？
そんなご希望を言われていました。

少しでも出費を抑えたい・・・、もちろんその気持ちは大事だし、答えたいと思っています。プランもその意向に添って書きますが、無理があったり、長い目でみて欲しいケースも多いので今回も2案、提案しました。


ミラーが欲しいという奥様・・・、今は洗面台の前が窓になっているので
本当に手鏡に毛が生えた程度のミラーでお化粧している様子です。
毎日のことだし、ここは三面鏡にすれば収納にもなるのでお勧めしたいなとか、
洗濯機と洗面台の位置関係を考えなおして欲しいなという思いがありました。

 

 

洗濯機置場のスペースは、押入れを改修して絞り出す形です。
押入れの整理はこれから・・・といった感じでした。

 

 

工事に際しては、押入れを空っぽにしていただく必要があるので良かったらお手伝いもしますよ～とお声をかけましたが、奥様の性格も知っておりますのでごり押しはせず、お任せしても多分大丈夫だと思っていました。

 

 

やる時にはやる・・・、そんな強い意志と責任感が奥様にはあるからです。
人生の背景が物語っているので心配はしていませんでした。

 

 

この整理が奥様に沢山の気付きを与えたようです

やはり、整理の力は絶大です。


迷っていたことを全てクリアされていました。

提案もサラッと受け入れてもらうことが出来ました。

 

 

整理を先に持ってくるか否かで結論が変わります。

本当に素晴らしい良い例だと感じました。

 

 

絶対にいいリフォームになると確信出来たので、私の心もハレバレと着工日を迎えることが出来ました。

和室の押入れ（階段下）と隣の水回りを繋げる工事をしました。
洗面台を奥行の小さなものにして押入れは出来るだけ収納スペースを残しました。

 

リフォームの時、やはり大きなお金が動くことになるので少しでも節約したいとおっしゃる方がほどんどです。


予算を気になさらない方などいません。
本当に１００％です。皆様、予算重視とおっしゃいます。


でも、他のものを購入する時と住宅の場合は時間の長さが大きく変わります。


後で後悔するのか？ポイントはその時間の長さであって金額ではないのかもしれません。


新築でもそうですが、リフォームの場合は更にその思いは強いはずです。
お金では買えない価値という買い物の感覚を是非、味わって頂けたらなと思います。


特にセカンドライフのリフォームの場合、その重さはずっしりと、じっくりと
来ることになると思うので、私も心してアドバイスしたいと思っています。
　　
最後の写真は後でお客様が送って下さいました。
新しい洗濯機を設置したところです。横の隙間家具は私が一緒にお探しして提案させて頂きました。


今回のリフォームは奥様にとって暮らしを見直すとてもいいきっかけになったと
感じています。


手放すことで新しいことを受け入れる心のゆとりが出来るのかもしれません。
 

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